今回の「花街模様薊色縫(さともようあざみのいろぬい)」は
「小袖曾我薊色縫(こそでそがあざみのいろぬい)」の一部で
心中の場面が中心になっている。
通称「十六夜清心(いざよいせいしん)」
義太夫狂言の面白さを十分に味わえる河竹黙阿弥の傑作。
のびた坊主頭、裸足に草履、やつれたナリの清心には、
三千両強奪の嫌疑がかけられてもいたのだが、
その実は、遊女・十六夜と馴染んだ女犯(にょぼん)の罪で
とうとう鎌倉極楽寺追放!のエピソードをもっている。
はてさて清心は十六夜と
稲瀬川に入水して心中を・・・したんだけどね、
なにせ清心には水練の心得がしっかりあって、死にきれない。
だったら入水なんてすんなよ!とツッコミ入れてたら、
今度は通りすがりの若衆の金を取って、はずみとはいえ殺しちまう!
で、「しかし、待てよ・・・」と居直っちゃうのよね〜。
も〜も〜(*^_^*)
新ちゃんに「色悪」は当たりすぎ!でしょ。
気弱なときの清心にはおかしみを含み、強気のときはギラン!と輝く
まったく新ちゃんったら、にくい男だねぇ。
清心はこの後「鬼薊(おにあざみ)の清吉」になっていくんだけど
もっと観たいよ〜、ワルの新ちゃん!
清心/市川新之助、 十六夜/中村時蔵、 恋塚求女(若衆)/中村梅枝
ほかのみなさん

高 坏
<たかつき>
高坏(食物や盃をのせたりする足付きの台)を
買うように言いつけられた次郎冠者が、騙されて高下駄を買い、
酒に酔って下駄タップしちゃう舞踊劇。
能舞台をまねた「松羽目(まつばめ)物」かと思いきや、
1933(昭和8)年初演の、まったくの歌舞伎オリジナル作品。
当時流行っていたタップダンスを取り入れて
六代目尾上菊五郎が演じ、現在は勘九郎さんの当り芸。
そういえば
北野武監督の「座頭市」でも、下駄タップが登場し好評のよう。
あれは戦国時代の庶民の風流おどり
そのストリートダンサー達から抜け出た阿国(おくに)から
現在の歌舞伎へ四百年
日本人の色、音、リズム、感性は変わらないってことね。
「松羽目物」は好き。基本的に能狂言を手本にしているので、
みんな「笑顔」で「楽しい」「笑える」のである。
人を笑わせる表情や技も必要で、笑わせる踊りも必要だ。
新ちゃんと勘九郎さん、舞台での会話は初めてなんだって。
初競演とは思えない、結構イケてるお笑いコンビだ。
新ちゃんは向いていると思うんだけど、
まさか太郎冠者・次郎冠者になるなんてこと・・・ないんだろうな〜。
笑顔の新ちゃんも当然ステキ!是非やってほしい!
高足売/市川新之助、 次郎冠者/中村勘九郎、 ほかのみなさん

仮名手本忠臣蔵 九段目山科閑居
<かなでほんちゅうしんぐら/やましなかんきょ>
先月八段目が上演されていた・・・で、その続き。
大星の山科閑居に加古川の娘・小浪が母・戸無瀬と訪ねて来る。
小浪は大星嫡男・力弥の許婚、嫁入りを望むのだが
加古川本蔵がかつて松の廊下で、塩冶判官を抱き止め
その本意を遂げさせなかったことから
「その娘を嫁にすることはできない」と縁組みを断っちゃう。
きゃぁ〜(#^.^#)
久々の、そして最後の新ちゃん菊ちゃんだ。
しかも新ちゃんは凛々しい前髪、菊ちゃんは当り役のお嬢ちゃま。
二人の会話や見せ場がないとは、残念ながら
玉三郎さんと菊ちゃんの母娘とは、ステキ過ぎでしょ
え〜!新ちゃん、團パパ刺しちゃうの〜? (*_*)
とってもゴージャスで複雑なキャスティングも面白い。
大星力弥/市川新之助、 加古川小浪/尾上菊之助
加古川本蔵/市川團十郎、 加古川戸無瀬/坂東玉三郎
大星由良之助/松本幸四郎、 大星お石/中村勘九郎、 ほかのみなさん

京鹿子娘二人道成寺
<きょうかのこむすめににんどうじょうじ>
紀州道成寺の安珍・清姫(あんちん・きよひめ)伝説
能「道成寺」を元にした全十四段の一部。
さて、1月の舞台をもっとも沸かせたのがこの二人道成寺。
艶やかな衣装の数々、小道具も多く
引抜(ひきぬき=一瞬にして着物が替わる早業)も見どころながら
妖艶な玉三郎姉さんと誠実な妹・菊ちゃんの
二人花子という珍しいシンクロナイズド・ダンシング!
良かった好かった、会場中のだれもが大絶賛!
今しかできない、この二人だからできる「二人花子」です。
本当に、良いものをみせていただきました。
白拍子花子/尾上菊之助、 白拍子花子/坂東玉三郎、 ほかのみなさん
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