INTERMEDIATE



英語が聞ける耳をつくろう



■ 基本教材

■ テーマを絞って聞く

■ 予測する

■ 概要をつかむ

■ ディクテーション

■ シャドウイング





教材を選ぶ


まず、リスニングをする教材だが、最初は必ずトランスクリプションが 付いたものを使おう。つまり、テキストにテープやCDが付いている教材だ。 テキストの文字と、テープやCDの音が、対になっているものだ。

基本的にリスニングの学習をするには、聞いた音を目で確認できなければ、 なかなか効果が上がらないだろう。
聞いた英語の音を文字で確認することで、聞けなかったのはどんな単語なのか、 自分で認識できる。
また、自分がわからなかったのは、単語なのか? 文法なのか? といったこともわかり、聞けなかった原因を突き止めることができる。

また、どの程度のレベルの教材を使えばよいかだが、 目安として、辞書なしで、リスニングする教材の文章を 読んでみて、7〜8割以上分かればリスニング可能だろう。

手頃な教材としては、NHKのラジオ英会話、やさしいビジネス英語といった ラジオ番組がおすすめだ。 また、教育テレビの番組も、話し手の様子や口元を見ることができるので良い勉強になる。









テーマを絞って聞く


ある程度リスニングに慣れてきたら、上記のようなテキスト形式の教材だけでなく、 自分が興味を持てるトピックに絞ってリスニングしてみよう。

今は、テレビの2ヶ国語放送や、BS放送等で、 ニュース、ドラマ、野球中継、ガーデニングに至るまでいろんな番組が放映されている。

そんな中で、自分が一番興味をもてるような番組を選びリスニングをする。

自分が興味のあるテーマに絞って学習することの重要性は、「ボキャブラリ」のところでも、 説明したとおりで、以下のような効果がある。


 好きなことなら英語が多少わからなくても、飽きずに聞ける。

 興味がある分野ならその知識もあるため、推測してリスニングできる。

 似たような単語が出てくるため、強いイメージが残り、単語を覚えらる。


例えば、ニュースなどを教材として使う場合、できればニュース全般ではなく、 アメリカ大統領選挙―など1つのテーマに絞る。 そして、日本語の新聞やニュースなどである程度背景知識を入れておく。 余り知識がないことを英語で聞いても、混乱するだけである。 背景知識を入れておくことで、単語がわからなくとも 全体の流れを推測してリスニングができる。

また、そのテーマに合わせ、リーディングもする。 リーディングで、そのテーマでの新しい単語や言い回しを目で確認し、 リスニングで再び耳で確認できる。こういったことから相乗効果が上がり、 全体的な理解度が向上する。








予測する


リスニングをするときは、ある程度環境の整った場所で、集中して聞くことが大事だ。 まだ、リスニングに慣れないうちから、何か作業しながら、だらだらと「ながら聞き」をしたり、 ラッシュの中、もみくちゃにされながら聞いても、余り効果が出ないことがある。

たくさん英語を聞くことも大切だが、たとえ15分でも、その中で集中して リスニングできる時間を作ろう。 そして、聞きはじめる前に「心の準備」というか、これから聞く内容を想像する。

具体的には、リスニングを開始する前に、教材の絵や、テレビのニュースから、 どんな話が始まるのだろう。どんな展開になるのだろう。と想像(予測)する。

そして、聞きはじめてからも、「こんな展開になるだろう。」 「こういう結果になるだろう」等、聞いてるそばから、先回りをして予測していく。 つまり、英語そのものを聞くというよりも、話の内容を捉えることに意識を集中させる。

私たちは、日本語で話を聞いているときも、実はある程度予測をしながら聞いているという。 一字一句取り残さず全部聞くと疲れるし、全体的な把握がしずらくなるため、 話のキーになる部分だけをきちんと聞き、 残りは適当に聞いて、聞き流すか、あるいは推測で理解しているという。

つまり、これは言語が変わろうとも同じで、 ある程度、自分の経験や勘をベースに、また背景知識等を頼りに、リスニングできることになる。

例えば、上で説明した「テーマを絞って聞く」と、背景知識などがあるため ある程度予測しながらリスニングできるようになる。
ましてや、ニュースなどを聞く前に新聞などで知識を仕入れておけば、 内容を知っているわけだから、話の展開は簡単に予測できるはずだ。

このように予測をして聞く訓練をすることで、英語のリスニングができるんだ。 という自信が生まれる。 また、自分なりの聞き方を、自分の体の中に埋め込むことができ、 聞ける耳が出来てくると思う。








概要をつかむ


英語を聞く場合、日本語に訳してはいけない。そんなことしていたら たちまち追いつかなくなる。

普段、日本語のニュースを聞いていて、日本語の文字を思い浮かべるだろうか? そうではないはずだ。そのニュースの情景を思い浮かべたり、「ひどいな〜。」 「こわいな〜」等、ニュースに対する感想を持つというのが普通ではないだろうか。
つまり、英語で聞く場合も同じように、英単語を思い浮かべたり、 訳すといった作業をするのではなく、 イメージ化させることが大事だと思う。

また、リスニングをしていると、突然、途中でわからなくなることがある。
たぶん、知らない単語が出てきたり、聞き取れなかった部分が あったりすると、「あれ?今のは何だったんだろう?」と、 そこで止まってしまうからだ。 そして、いったん止まってしまうと、もうそれで最後。 パニックになるか、よくわからなくなり、そのまま聞き取れず終わってしまう。

こういったことを避けるには、リスニングの際に単語を聞き取るのではなく、 ストーリー全体を理解するように聞く。
つまり、わからない単語があっても、無視して聞き飛ばす。 または、自分の想像力を働かせ、きっとこんな意味に違いないと解釈し、補う。 といった作業をしていく。
もしかしたら、自分の勘がはずれる場合もあるかもしれないが、 こういった勘を働かせることで、全体的なリスニング力は、必ずついていくはずである。









ディクテーション


上記の方法で、全体的な概要を聞くテクニックを身につけたら、 細かい部分の聞き取りを訓練しよう。

リーディングのときの精読と多読のように、 細かい部分を聞くことと、全体を把握するように聞くこと−の両方 を訓練することで、さらにリスニング力に磨きがかかる。

細かい音をきちんと聞けるようにするための訓練としては、ディクテーションを おすすめする。

ディクテーションとは、聞こえたきた英語をそのまま 文字に書き写すといった作業である。
テープ等に入っている英文を、センテンスごとに細かく切って聞き、 それを文字にして書き写す。最初のうちは、単語一つずつ書き移すような 細かい作業になってしまうだろう。 また、聞き取れない音は何度も聞かなければ、ならないと思う。 これは、かなり根気のいる作業なのだが、 こうすることで、音と文字の結びつきをより強固なものにできる。

つまり、聞き取れなかった単語の「音」と、 実際目で見た単語の「文字」を自分の中で結びつけることができる。
知っている単語でも、その単語の音(発音)を知らないために、 また、自分が思っていた音と、実際の音が違うために、聞き取れない場合は多いからだ。

また、知らない単語が、聞けなかったからといって落ち込む必要はない。 知らない単語は、何100回聞いても絶対分からないからだ。 知らない単語はこの時点で調べ、文字と音を一緒に覚える。

また、文法が分からないため、聞けない、理解できないことがある。 知らなかった文法、または使い方がわからない文法も、この時点できちんと調べ 自分で使いこなせるようにする。

以上の確認作業が終了したら、今度は自分で音読してみよう。 発音記号で、音を覚えるのではなく、聞いた音を真似して発音する。 このような根気の入る訓練をすることで、「音」の記憶を確かなものにすることが できると思う。





シャドウイング


ディクテーションは、時間もかかるし、根気も要る。 そこで、通訳の練習法などで使われる シャドウイングという方法を紹介する。

ディクテーションでは聞いた音を紙に書き写していたが、 これを声に出してそのまま発声するのだ。
だが、これはある程度、原文を理解していないと難しく、 ディクテーションよりも高度なので、ある程度リスニングになれた人にしか おすすめできない。

具体的には、まず、ヘッドフォンを付け、聞こえてきた英語を追いかけて、 そのまままねして自分で発音する。 ここでヘッドフォンをしないと、自分の声と教材の音両方が聞こえて、 混乱しわからなくなるので、必ずヘッドフォンをすること。

つまり、耳ではテープから流れてくる英語を聞き、口ではそれを追いかけて 発音しているので、耳と口は別々の作業をやっていることになる。

これは、リスニングに効果をもたらすだけではなく、会話などで 人の意見を聞きながら考える訓練にもなる。