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BROTHER
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世界のキタノ、とか、カンヌで賞をもらったり、とか、なにかと芸術性の高さが評判に上がる北野武監督の映画である。確かに美しい映像と深い意味がありそうだがよくわからないストーリーは、いかにも芸術、という感じがして、いろんなことに意味合いを持たせて喜びそうな頭のいい人達の評価も高いのだろう。 私も北野武監督の映画は好きだが、芸術とかはあまり興味がない。「その男、凶暴につき」という何とも言いようのないタイトルのデビュー作を高校生の時に見て、すごいなあ、と思ったのである。暴力の描写が。北野武監督、というのに期待していたが、その後世界のキタノは芸術性がクローズアップされていった。 今回の映画はわりとアクションが前面に押し出されていて、嬉しかったのである。パンフレットには芸術性がなんだかんだと書いてあるが、私にはどうでもいい。 北野武監督の映画では、撃ち合いはほとんどなくて、拳銃は必ず至近距離から撃つ。銃声は死を意味する。そして、タケシの演じるヤクザは死に場所を探しているので、いつ何をしでかすかわからんし、その他の人達も同様にいつ撃つか撃たれるかわからないのである。時々、銃声にびっくりして体がこわばる。おかげで、映画の間中緊張しっぱなしである。沈黙があんなに緊張する映画はあんまり見たことがない。ハラハラドキドキが映画の醍醐味だとすれば、ものすごく面白い映画である。私はそれだけを期待してこの映画を見に行った。そして、期待以上だった。ちなみに、ストーリーは暗くて重いだろうな、と思ったらそれほどでもなくて、でも、やっぱり含みのありそうななさそうなストーリーだった。 突然拳銃発射というのは、最近タランティーノとかの影響で”クール”だと表現されるアクション映画ではよく使われる手法だが、ハリウッド製のはあんまりドキドキしないのである。そのシーンの前後に緊張感がないから。ただ唐突なだけ。キタノはやっぱりすごいのである。今回のこの映画が世界的に成功したら、もっとこういう芸術だけじゃない映画を撮ってくれるのではないか、と期待している。 (2001/07/02) |