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ダイハード

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 今やハリウッド一の看板スターになってしまったブルース・ウイリスの出世作だ。アクション超大作。
 実は、「ダイハード」には原作がある。1979年の本である。主人公はリーランドというジイサンである。マクレーンではない。ちなみに人質にされているのは娘である。パウエル巡査はパウエル巡査である。
 加えて言うなら、この本は面白い。設定自体は映画とほぼ同じ(原作だから当たり前か)だが、ノリがちょっと違う。映画が抜群のスピード感でガンガン押してくるのに対して、原作は客観的で冷静に次から次へとピンチに陥る。そして、少し哀しい。
 よく、原作と映画を比べて、原作の方がよかった、とかいう評価が下されることが多いが、たいていは原作がベストセラーで後から映画化、というパターンである。これは逆のパターンですね。映画が大ヒットしたので原作が邦訳された、と。訳者が黒丸尚なのがうれしいですね。
 今回逆パターンを経験してみて思ったことは、原作を読んでから映画を見るのは間違っている、ということである。映画は一方的に流れていく時間軸に沿って仕掛けとスピードと意外性を含ませて楽しませるものであるから、オチがわかっていたのではつまらないのである。ピンチに陥った主人公がどうやって助かるかわかっていたら、それはつまらない。でも、映画を見て原作を見るのは悪くないかも知れない。映画によって強烈に植え付けられた先入観(主人公の顔とか)が崩れていく感じや、じっくりとその世界に没頭できる感じがいい。本は個人の想像力がスクリーンとなるので、映画と同じシーンを読んでいても全然違う状況を想像していたりして、知っていたオチを忘れてしまったりもできるのである。
 原作が映画よりも優れている、という評価が多いのは、想像力のスクリーンがその人にとっては一番である、ということだと思う。

 でも、原作と映画が違う、というのもある。ここから先、読みたくない人は読まないで。


 「ダイハード」の原作では、助けられるべき娘がテロのボスとともにビルから落ちてしまうのである。お父さんは何のために一生懸命血まみれになって頑張ったのでしょう。
 原作と違う、と言えば、「ランボー」もそうですね。ランボーは原作では最後に昔の上官に撃たれて死にます。「ガンダム」もそうだ。アムロはガンダムとともに爆死する。「ガンダム」の原作(っていうのかあれ)はけっこうシュールよ。

(2001/07/02)


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