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TAXI 2
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この映画は、予告編を見たときに、 「黒ずくめの人が勢いよく地上30mくらいまでビヨヨ〜ンと飛び上がる」 というシーンがあって、それだけですごく見たい、と思ってしまった。予告編全体にバカバカしいアクション映画、という雰囲気が漂っていて、それも見たいと思わせる原因だったのだが、何よりも、 「黒ずくめの人が勢いよく地上30mくらいまでビヨヨ〜ンと飛び上がる」 シーンが印象的だった。予告編では誰が何のためにそんなに高く飛び上がっているのかわからないのだが、飛び上がるスピード、高さ、飛んでる人の姿勢、遠くから冷静に見つめるようなカメラ位置、全てを素晴らしい、と思った。前後の脈絡は必要なかった。それだけで私はずいぶんと笑わせてもらったのであった。 ちなみに、「TAXI 2」そのものは前作がアクション色の強い映画だったのに対して、ほぼ完全にコメディ映画となっていました。映画に出てくる日本人がどうにもこっぱずかしくて真剣に見る気にはならなかったです。でも、飛び上がるシーンだけは笑わせてもらいました。 ところで、前後の脈絡がわからないのにとても印象深いシーン、というのが、私の中に一つある。そのシーンがどこで見た何の映画のシーンだかも忘れてしまった。俳優が誰かも覚えていない。はっきりと覚えているのはこれだけである。 「男の人が "goddamn lier !" と叫びながら、飛行機から落ちていく」 いや、これでは何のことだかさっぱりわからないな。 もう少し詳しく解説すると、飛行機は軽飛行機で、男の人はパラシュートを背負っているけど飛び下りたくて飛び下りるのではない、という状況だったと思う。でも、むりやり飛行機から落とされながら叫ぶのである。台詞を英語で書くとよくわからないかも知れないので日本語で書くと、 「がーっでーむらーいあーーーーーーぁ」 という感じである。最後の「ぁ」は男の人が飛行機から飛びだして、ものすごい勢いで飛行機から離れていくために声が小さくなっていくのである。 飛び出していく男の人のカメラ目線、飛び出す勢い、台詞と飛び出すタイミングの加減、どうしようもなく飛行機から離れていきつつ叫び続ける感じ、それらがとてもバランスがよかったのだろうか。別に大笑いさせてもらったとかそういうわけではないが、ふとした拍子にそのシーンを思い出してしまう。友達と映画の話をしていて、友達が言ったシーンがすぐに出てこなかったときや、さっき見ていた映画に出ていた俳優が別の映画に出ていたときのシーンを思い出そうとしたときなどによく出てくる。で、その都度、 「これって何の映画で見たシーンだったかなあ」 と、一瞬考えてしまうのである。真の名場面とはこういうもののことをいうのではないだろうか。 そうやって何回も考えているので、おそらくこの映画ではなかったか、という目星はついている。「ハネムーン・IN・べガス」という映画だ。今や大スターのニコラス・ケイジがまだパッとしなかったころに主演していたラブコメディだ。ラブコメディなどという私の守備範囲から最も離れた位置にある映画をなんで見たかと言うと、私はそのとき飛行機に乗っていて、エコノミー席の娯楽はこれしかなかったのである。いうまでもないが、すごく面白くない映画である。だから、私の推測が当たっているかどうか確認する気になれない。 (2001/07/02) |