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ロバート・デ・ニーロがプロの犯罪者を演じている映画は、「ヒート」と二本観ているが、「スコア」は泥棒で「ヒート」は強盗、と職種が違うとはいえ役柄がけっこうかぶってみえた。 どっちの場合もプロとは、みたいなことを語るシーンがあって、どっちでも似たようなことをいうのである。 「まず失敗しないことが一番大事で、確実に逃げられるようにしておくこと」 まさしくプロの御意見であろう。とにかく失敗しない。失敗さえしなければ成功する。何かを失敗しそうな場合は失敗しても大丈夫なようにしておく。一か八かに賭けるようなことをするのは素人のすることだ。 私が思うに、というか、みなさんもとっくにわかっていると思うが、これはなんにでも通じる「人生の基礎」みたいな話で、これができれば何でもできるのである。私も最近になって薄々そうではないかと感じていたのだが、デ・ニーロ演じるプロの犯罪者に言い切られてしまった。 でもね、人間は悲しい生き物ですね。どんなに失敗しないでおこうと思ってがんばっても、失敗するのよ。いろんなことを。で、失敗してみて気付くのである。ああ、こんなことになるなんて。 ちょっとやばいかな、と思いながら、狭い道でUターンしようとしてバイクをひっくり返してみたり。 危ないかな、と思いつつ、無理矢理積み上げた皿を運んで割ってみたり。 急いで扉を閉めようとして手を挟んでみたり。 簡単なことを失敗する。たぶん、デ・ニーロが演じるプロの犯罪者はきっとこんな失敗しない。ヤバいと思えばゆっくりUターンして無理なら切り返す。皿は2回に分けて運ぶ。扉は急いで閉めない。なぜなら彼にはわかっているからだ。ひっくり返したバイクのクラッチレバーが根元からポッキリと折れることが。割れた皿が足をざっくりと切ることが。挟んだ指の爪の裏に血豆ができてかっこわるくなることが。 私も、犯罪はしようとは思わないが、そのように失敗しない生き方をしてみようとして日々特訓中であるが、これがなかなか疲れる。疲れているうちはまだまだだ、とデ・ニーロに言われるだろう。 デ・ニーロさん。こんな私でもいつかはプロのようになれるでしょうか。 (2001/07/02) |