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もののけ姫
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ずいぶんとたくさんの人がこの映画を見たらしいのである。その証拠に、私が映画館に行った時も混んでいた。日本映画はつまらない、という評価が世間一般に浸透して、日本映画ということがすでにマイナスイメージとなりつつある昨今、なかなかにうれしい話なのかも知れないが、この映画が日本映画だ、という意識はあんましないね。アニメだからでしょうか。 さて、それほどまでにたくさんの人が見た「もののけ姫」ですが、これはそんなに一般に受け入れられる映画だったのでしょうか。アニメ、ということでお子さま連れの方々もたくさんいらっしゃったようですが、小学生にはちょっと早すぎるのでは。コダマがかわいい、とか、ヤックルが欲しい、とかそういう見方しかできないですよね。でも、そういう見方もできるから子供連れてきてもいいのか。 私はこの映画を見終わった時に、寂しい気持ちになりました。この映画は、人間と自然が喧嘩せずに共存できるような時代はとっくの昔に終わってしまっていると宣言しているわけです。我々が鉄を欲することは、それだけで直接自然を破壊していることになる、と。ひょっとしたら、宮崎駿は近ごろのエコロジーブームにムカついてるのかも知れないですね。「地球に優しい」と表現される商品はすべて「もののけ姫にとっての鉄」なわけですから。 もちろん、こういう考え方は突き詰めていくと人間なんて滅んでしまった方がいい、というところにしか行き着かないわけで、この映画はそこまで結論出してません。答えは見た人それぞれの感じ方による、ということでしょうが、当の宮崎駿監督はどうお考えなのでありましょうか。昔に戻るのは無理だから、とりあえず現状より悪くしていくのは止めようよ、ということなのかなあ。 ところで、主人公のアシタカがタタリ神の呪いパワー全開にして騎馬の侍達と戦うシーンがありましたね。相手の放った矢を素手でつかんで打ち返すシーンです。全体が流れるようなシャープなアクションで、私なんかはそういうところに宮崎駿のすごさを感じておるわけです。ええセンスしてるな、と。 一回、ファンタジー抜きのハードボイルドを作ってくれないだろうか。 ※この感想は「千と千尋の神隠し」がベルリン映画祭で金熊賞取る前のことで、ずいぶん内容が古臭いですね。金熊賞により、文字どおり宮崎駿は日本映画の枠から出たわけですが、みんながあまりに褒めるので、みんなと同じこというのがあまり好きじゃない私としましては、 「元気な女の子が主人公のアニメばっかし作って、宮崎駿はひょっとしてロリコンとちがうのか?」 という不謹慎な一言をあえて発してみようか、と。ヤバイかなあ。 (2001/07/02) |