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MATRIX REVOLUTIONS
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RELOADEDがすごく面白かったので、何が何でも見るのだ、と決意表明をしたら、マキが前売り券を買ってきてくれた。とてもうれしかった。 ということで、世間の熱がさめるまでちょっと寝かせてから、気合い十分で挑んだREVOLUTIONSですが、期待してみた映画が期待以上に面白いとこんなにも痛快な気持ちになるものか、と久しぶりに清々しい気持ちで映画館を後にしました。観てから数日が立ちましたが、未だに気を許すと頭の中でいろんなシーンを反芻している自分がいる。 いやしかし、最後の方は期待以上と言うか想像を絶するというか、とにかくびっくりしたのである。 まあ、なんというか、エージェント・スミスがマトリックス内で貞子状態になるんじゃないか、ということは何となく想像できてたんだけど、そのシーンだけに十数億円を投入して作ったといわれるネオvsエージェント・スミスのファイナルバトルが、まさか実写版ドラゴンボールだったとは。びっくりする以外に何をしろというのか。さすがにカメハメ波を放つことはなかったが、あれはまぎれもなくドラゴンボール。そのうちネオが金色に光って強くなるんじゃないかと思ったくらいドラゴンボールであった。近々(って、どれくらい近々かは知りませんが)ハリウッド製実写版ドラゴンボールが製作に入る、という噂もあるが、まさかマトリックスがこんなことやってしまったんじゃやりにくいだろうなあ。 とか言ってますが、当初おバカギリギリのウルトラアクションシーンで一斉を風靡したマトリックスが、実は深くそして破たんのないストーリーの上に乗っかっている、というのはすでにRELOADEDでわかっていたつもりだったのに、こんなにも正々堂々と愛と勇気と平和の心を満たす映画だとは全く想像できなかった。巧妙かつ緻密に作り上げられた世界観の中でかなりややこしい展開になってハラハラドキドキ、くらいに思っていた私が甘かった。ややこしい話はなかった。人々はただひたむきに大切な何かのために必死で戦うのである。ザイオンを救いに向かうナイオビ達や、ザイオンで戦うキッド君やキャプテン・ミフネやジーは、非常に清らかでカッコよい。(アニマトリックスの中にキッド君が主役の話があります。観ておくと、見た目がちょっとオタクっぽいキッド君に感情移入しやすいかも) そして、それをダイレクトに表現する映像がまたものすごいのである。頭クラクラするくらい。私はナイオビの船がザイオンのドッグに滑り込んでEMSを放つ瞬間まで、無意識に息を止めていたのである。ウオシャウスキー兄弟は日本のアニメファンだというから、ザイオンのメカメカバトルに注ぎ込んだ気合いが画面からほとばしりまくっていて、映画は映画館ででかい画面見上げて爆音に耳の奥揺さぶられるのが正しいのだ、という見本のようなシーンであった。 とにかく、美しいストーリーと素晴らしい映像である。タランティーノから始まったキレのある映像につきものの意外性のみを求めた話や、デビッド・フィンチャー以降のサイコサスペンスは、一から勉強し直した方が良い。映画が娯楽である以上、タランティーノ風やフィンチャー風は確かに必要だが、スパイスはたまにピリッとするからよいのであって、意外性のある話は流行ってしまってはどうしようもない。 映画の本流はやはり愛と勇気なのだ。ちょっと涙にじませつつ、熱くこみあげる何かを感じて、映画館を出た後のつらい現実に立ち向かう力を観客に与えなければならないのだ。それでこそ映画。全てはそこに始まりそこに終わる。 ちなみに、ここで言ってる愛ってのはタイタニック風のものではありません。だからというわけではないけど、この映画において、唯一納得いかないのはネオとトリニティの間の話です。なんかちょっとタルい。タルいのもそうだけど、この愛と勇気と平和の話で、なぜトリニティはあのように最期を向かえなければならなかったのかが、どうしても納得できない。ちょっと息切れ感というか、取扱いに困ったので処理したというか、そういうものが見隠れする。ほかの部分はほぼ全て報われるハッピーエンドなのに、人類のため全てを賭ける覚悟のできたネオからトリニティをあんなふうに剥ぎ取る必要はどこにもないと思うんですよ。だいたい、死んでしまったからといってネオがトリニティをあそこにほったらかしにしておくわけがないでしょう。絶対抱えていくはず。RELOADEDでは、人類よりもトリニティを選んだのではないですか。 最後の結末も未だに私ははっきり理解できてませんが、おそらくスキャナーズと同列だと思ってます。もし、この私の解釈があっているとしたら、やっぱりトリニティは最後までネオと共にいるべきだったのではないかと思います。選ばれた人間であるネオの神話であるマトリックスだけど、神の領域にたどり着く前に全てを失っておかなければならないわけでもないでしょう。 何か激しく怒っているようなこと書いてますが、別に怒ってるわけじゃないんです。西洋の宗教感は私には理解の難しい部分が多いので、日本人の私でなきゃこんなに違和感ないのかも知れないし。でもですね、やっぱり、あそこまで作り込まれた話の最後が、宗教感の差くらいで私ごときにツッコまれていいわけないんですよ。続編はないと聞いてますが、なんかね、ちょっと、あの最後の荒さがね、怪しい。メカネオとメカトリニティがマシンシティで暮らしていそうな。再生されたマトリックス内でネオとトリニティを見かける奴が出てきそうな。 それでなくても、あそこまで何でもありの世界をきっちりと作っておいて、ハイおしまい、はないと思うんですが。新・マトリックスじゃないけど、世界観だけ維持しておいて、時代背景から全て構築し直した新しい話、ってのが観てみたい。ジェット・リー主演がいいです。その映画で、マトリックス内で普通に暮らすネオとトリニティをちょっとだけ見たい。 三部作のDVD、出るんでしょうね。欲しいなあ。 (2001/07/02) |