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ファイナルファンタジー
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こんな言い方するのもどうかとは思うが、期待していたほど、面白くないということはなかった。いや、どうがんばっても面白かったとは言えないのですが。 とにかく、この映画は良くも悪くもファイナルファンタジー(以下FF)なのです。この映画、興行的には大失敗したはずですが、FFをそのまま映画にしたら売れるか、と問われたら、賛成する人は少ないでしょうから、まあ当然の結果なのでしょう。最近のFFはオープニングのCGに気合いが入っていて、映画の予告編みたいで雰囲気良かったりしますが、全体的にはあれがあのまま映画になったと思っていただければほぼ間違いなし。当時はまるで本物の人間のようだと言われていたCGも、今となっちゃピロピロピー。SF風だとか、ガイアとか、苦労に苦労を重ねてやっと迎えたエンディングなのにイマイチスッキリしない終わり方とか、ストーリー等から一番想像されるのはFF7ではないでしょうか?たしかFF7ってゲームとしてはかなりヒットしたはずなので、これも普通にゲームにしたらけっこう良いものが出来上がったのではないでしょうか。 あと、ファントムってエイリアンの幼虫か、とか、ゼウス砲ってAKIRAのSOLですか、とか、将軍若すぎ、とか、主役の男が声がアレック・ボールドウィンなのに顔がジョージ・クルーニーとか、様々なコラージュ的要素が盛り込まれている(俺も大人の言い回しを身につけたな)ところも最近のFFの流れをきっちり受け継いでいますな。 感情的に訴える場面での押しの弱さもFFならでは。かねてから、人のために自分ができることを探して生きることを素晴らしいと信じる私にとって、今まさに全てをかける瞬間を見い出し立ち上がる人は、それが映画の中であっても最も尊敬すべき人達であり、涙を惜しまないわけですが、この映画にも主人公を助けるために命を張るナイスガイ達(3人)が登場します。 今まさに彼等がその魂のほとばしり具合を発揮することが想定されるシーンがやってきたので、私は涙腺の奥に彼等に捧げる涙を準備します。 スカした感じの一人目がしっかりと仕事を成し終えた後、不意に思いがけず敵に襲われます。それを見た二人目が魂の叫び。大量に襲い掛かかる敵に必死で抵抗しますが、敵に囲まれてしまいます。観念し、銃を置き、天を仰ぐ。無線機から響く隊長の呼び掛け。そこに、怪我を負った怒りの三人目登場。雄叫びと共に大型銃を乱射。巨大な敵を打ち倒しますが、そこで力つきる、というシーン。盛り上がってしかるべきだと思うのですが、何故か散り際のキメ台詞一切なし。叫びはいずれもささやきのようであり、必死の抵抗と思われる場面も散漫な射撃がパラパラと。三人の必死の活躍により無事主人公達が逃げた後には、三人と同じようにファントムに魂を抜かれた私がいたわけです。 ビミョーに寄り目になってたり、肘から肩にかけての関節の動きがビミョーに不自然だったりするCGキャラの演技力のせいなのか、アクションシーンがペランペランなせいなのか(FFって戦闘シーンはプレイヤー任せだからなあ)、声優が問題なのか(FFって喋らないからなあ)、監督がダメなのか、そこら辺はわかりませんが、とにかくこのシーンは泣けるほどショボい。熱さが全然伝わってこないのである。 愛と感動のストーリーのこの映画、偶然かも知れませんが、全編を通して、誰も一滴の涙もこぼしません。誰も一滴も汗をかきません。出てくるCGキャラは必死で走り回っていても、まるでクーラーの効いた部屋の中でくつろいでいるかのようにサラサラしている。汗と涙でベチョベチョにならない。 もしこれがCGのできないことだとしたら、そっちのほうがロマンティックで素敵な話だと思いました。 (2001/07/02) |