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New エルツのおもちゃに会いに・・・  Report Vol.2
現代玩具博物館
岡山県英田郡東粟倉村後山1707-11 
ドイツ・エルツゲビルゲ
 
小さな村のおもちゃ展 
を訪ねて
 ( 開催期間 2000.12.5 〜 2001.4.1 )


 はじめに ― 現代玩具博物館について 
 博物館をいざ訪問 ― 訪問のきっかけ と 当日のレポート
 館長の西田さんデザインの作品紹介  ― Wolfgang Werner の工房で作られた新製品



博物館入場券の半券
 はじめに ― 現代玩具博物館について

 現代玩具博物館は、岡山県の北西部に位置する「美作の森」内
にあり現代のおもちゃ作家による世界的に優れたおもちゃの
紹介・展示及び実際におもちゃ作りが体験できるおもちゃ教室
も常時開催されています 
また年代物の大型オルゴールの演奏が聴けるコンサートホール
オルゴール夢館
も併設されており見る・聴く・作ると3種類楽し
めます
 この博物館のスタッフは館長をはじめ全員がおもちゃ作家でも
あるのが特徴で、日本各地から有望な人材が集まっています
館長の西田さんはこの7年来、おもちゃ作家として毎年ザイフェン
を訪れ、今年からは伝統あるザイフェンのおもちゃ博物館の運営
委員をも務められています
 また、博物館主催のツアーとして、2月と12月の年に2回、一般からも参加者を募り、博物館の
スタッフと共にザイフェンをはじめドイツ各地のクリスマス市やおもちゃ博物館もしくはニュー
ルンベルクのトイメッセを訪れるツアーが、毎年企画・催行されています私にとってはまさに
垂涎のツアーです
 このように現代玩具博物館とザイフェンとは、とてもつながりが深く、毎年、冬の恒例企画展
としてエルツ地方のおもちゃが多数特別展示されています
今回は「ドイツ・エルツゲビルゲ 小さな村のおもちゃ展」として、2000年12月5日から
2001年4月1日まで催されました
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 博物館をいざ訪問 ― 訪問のきっかけ と 当日のレポート

 私が訪ねたのは、企画展終了間近の3月28日でした
岡山のこの博物館でエルツのおもちゃが多数展示され
ているという情報は昨年から得ていたのですが、訪問
手段の問題でなかなか訪ねるチャンスがありませんで
した
 仕方なく今回はあきらめようかと考えていたところに
私のホームページを見てくださった方からあらためて
現代玩具博物館についてのメールをいただきました

 こうなるとどうしても訪れたいという気持ちがムクムクと湧き上がり、子どもの春休みを利用
して再び実家を足がかりに、鉄道を乗り継いで自力で訪問する計画を練りましたそうして、
ようやく 3月28日に訪問が実現しました

 当日、博物館に到着したのが午前11時前で運良くすぐにオルゴールコンサートが始まる
とのことで、とりあえず2階のコンサートホールへ急ぎました
 そこには、1850年頃に作られた大型シリンダー式や1900年以後のディスク式のオルゴ
ールなど年代物の貴重な大型オルゴールが何台も展示されそれぞれを実際に聴かせて
もらいましたまた、おサルさんが本当にタバコを吸ったりピエロが手紙を書いたり居眠りを
する仕掛けのオルゴールなどもあり、とても楽しいアッという間の40分でした
コンピューターなどない時代に、正確にシリンダーやディスクに突起をつける作業やそれら
を動かして曲を演奏するゼンマイ仕掛けを作り出した職人に本当に尊敬の念を感じます

 オルゴールコンサートが終了し、そのあとすぐに、おもちゃツアーと称して、博物館に展示さ
れている代表的なおもちゃの説明や遊び方が紹介されました
主にスイスのネフ(NAEF)社の積み木やエルツのおもちゃとしては台の底の押し具合で
人形を操る「帽子かぶり人形」などが博物館スタッフの巧みな話術とテクニックでもって披露
されました

 その後、いよいよ待ちに待ったエルツのおもちゃ展の見学です
クリスマスピラミッド、オルゴールシュヴィープボーゲンくるみ割り人形、煙り出し人形
天使と鉱夫のろうそく立てなどエルツ地方を代表する木工芸品がアイテムごとに多数展示
されていました
中央のシュヴィープボーゲンは
KLaus Kolbe
の作品で
ザイフェンの雪景色の背景が特徴です

背景の裏側にもライトが点され
イラストの窓の部分が明るく光る仕掛けになっています


そして圧巻だったのがWalter Werner の作品の鉱夫のパレードです1831年頃の鉱夫によるパレドが、服装や道具も忠実に再現されています

「鉱夫のパレード
Walter Werner の工房の作品

鉱夫の階級・役割により、衣装や持ち物がそれぞれ違います
それにしても
鉱業が当時の国力にも影響を及ぼす重要な産業である関係か鉱夫が正装した様子が
まるで
軍隊のような威厳を示すものであるところが、少々驚きです


 その他、ノアの方舟や、ミニチュアの小部屋シリーズ、マッチ箱のミニチュアシリーズ、
くるみの殻に収まったとても細かい細工の作品類、エルツ地方の伝統を引き継ぐおもちゃなど
エルツ地方で作られている伝統のミニチュア作品もかなり揃っていました

以下は、それらの中で、私が特に気に入った作品の写真です。


スノマンとそりを引く子ども
がいるのが
わかります?
大きさはくるみの中のミニチュア
とほぼ同じです
「くるみの中のミニチュア」
びっくりするほど細かい丁寧な作りです。私も是非手に入れたい一品です。


「ひきぐるま」 のいろいろ

上段の左と、下段の右の作品は、
Wolfgang Werner の工房のもの

車を動かすと頭と尾っぽも動き出す
仕掛けひきぐるまです


上段右の作品は、実は私も持っている
分なんですが
これもヤギの頭とイヌ
が動く”仕掛けもの”です

この作品を作っているのは
どこの工房
なのでしょうか



「ストークライダー」

コウノトリに乗った男の人が、背中の
カゴに赤ちゃんを入れて運んでいる
ひきぐるまなどを
ストークライダーと
呼びます

(博物館の説明書きより抜粋
 

このおもちゃのスタイルが、
現代玩具博物館のシンボルマ
 
になっています

私もこの伝統的なスタイルが大好き
です



 今回のたくさんの展示作品の中でも、とりわけミニチュアの作品に魅了されました。
特に、初めて目にした「くるみの中のミニチュア」は彩色でごまかせないシンプルな
白木のままの芸の細かさが勝負の作品で、それをまた、くるみの殻に収めているところに
素朴だけど緻密なエルツの工芸品らしさを感じます
 ひとくくりにエルツのおもちゃと言っても、大きなピラミッドから小さなミニチュアまで
作品の範囲はすごく広く、各工房もそれぞれ得意分野があり、独自性を持っています
その独自性が魅力で、伝統を踏まえながらも、その工房独特の「顔」があり、その顔を見て
どこの工房の作品かを推察するのが、私の楽しみです

 「小さな村のおもちゃ展」を見終わってから博物館の館内に常設展示されている、
主にヨーロッパの優れたおもちゃをひととおり見て回りました
大人の私でも、手にとって遊んでみたいものや、色彩の美しいもの愛らしいけど品のある
ポングラッツ人形エルツ製品とは一味違った魅力があるオストハイマーの動物やメルヘンの
人形たちなどおもちゃの域を出て、芸術品ではないかと思えるものが多数ありました

 
さて、館内の展示物を一応堪能して次のお楽しみのミュージアムショップを見学しようと思い
時計で時間を確認すると何ともう午後1時を回っていました。
行きは、最寄の鉄道の駅からタクシーで来たのですが帰りは節約して、1日に数本のバスで駅まで戻ることにしていたので乗る予定のバスの時刻はもう迫っていました。それを逃すと2時間以上もなく帰りの予定が大幅にくるってしまいます。バス停までの距離も、博物館からかなりありそうでもうショップを見る時間などなさそうです
とにかく5分でも時間に余裕があればと思い博物館のスタッフにバス停までの徒歩での所要時間を尋ねてみたら何と、バス停まで車でわざわざ送ってくださるとのことでした
おかげ様で、ショップをのぞく時間も少しできて、本当にありがたい思いでした
 時間がゆっくりあれば、端から順番にじっくり見せていただくのですが私には、どうしても見たい楽しみにしているものがありました
メールでこの博物館を紹介していただいた方から、館長の西田さんがデザインしたもので
ザイフェンのかの 「Wolfgang Wernerの工房で製作されたおもちゃが販売されているとの情報をいただいていたのですそれを見せていただくのも、大きな目的の1つでした

 ありました!そのおもちゃが!
 このおもちゃに関する紹介は次の「館長の西田さんデザインの作品紹介」で詳しくさせていただきます

 無事にそのおもちゃの1つを購入したところで時間切れとなりショップのその他のものを見ることは、残念ながらできませんでした
このことは本当に非常に心残りで、また博物館の館長さんやスタッフの方からザイフェンの様子などの話も伺うことが出来ずやはりバスを遅らせるべきだったかなと後悔しています
 
 帰りがけにチラッと館長の西田さんをお見かけしました
 またバス停まで車で送っていただく短い間でしたがスタッフのKさんと少しお話ができましたその方も、博物館スタッフの仕事の傍ら、おもちゃ作りの仕事もされているそうです
Kさん、本当にありがとうございましたおかげ様で大変助かりました。
 私の印象として、博物館のどのスタッフもすごく親しみやすくアットホームなほのぼのとした
雰囲気の博物館でしたまた機会を作って、再訪させていただけたらと思います

 後日、館長の西田さんから直々に、西田さんの作品についてのメールをいただきとてもありがたい思いでした
訪問当日には、時間の関係などもありご挨拶も出来ずにいたのですが、わざわざご丁寧に
メールを下さりその後も資料を送っていただいたり、電話でも少しお話をさせていただいたりと大変お世話になりました。本当にありがとうございました
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 館長の西田さんデザインの作品紹介  Wolfgang Werner の工房で作られた新製品


 左側の、チーズのイラストの小箱を開けると
ネズミくんが出てくるオルゴール付きのおもちゃに
見覚えのある方はいらっしゃいませんか?
 実は、このおもちゃが昨年(2000年)3月に放映
されたテレビ番組 「世界ウルルン滞在記」のザイフェン
滞在編の中でチラッと紹介されていたのです
番組の中では Wolfgang Werner 氏が彼の工房の新製品だと話していましたがそれをデザインしたのは現代玩具博物館の館長である西田 明夫氏です
 西田さんは、約7年前に初めてザイフェンを訪れ、Wolfgang Werner 氏と出会いました
同じ仕掛けおもちゃを得意とする者同士、話しも合い、それ以来親交が続いている関係で
ある年、西田さんがご自分でデザイン・製作した、例のネズミのオルゴール付き小箱を持って
ザイフェンの Wolfgang Werner 氏を訪ねました
西田さんは、そのおもちゃを量産できる工房を捜しており、初めは日本国内で捜したのですが
もはや日本では適当な工房がなく、ザイフェンの Werner の工房に打診してみたのです
あいにくその時は、Werner 氏は多忙で、すぐには返事がもらえなかったそうなのですが
後日、Werner 氏もその作品に興味を持ち、是非自分の工房で作ってみたいということで 
話がまとまり、初の日本人デザイナーによる製品が、Werner の工房から誕生したわけです
 
 現在、写真のネズミくん(チーズのイラスト)コウノトリ(赤ちゃんのイラスト)のほかに、
クマくん(蜂蜜のイラスト)ウサギくん(人参のイラスト)の計4種類が作られています 

小箱を開けると動物が起き上がってきてオルゴールが鳴リだす仕掛けは、西田さんが考案・デザインしたもので
その4
種の動物のデザインと箱のイラスト及び製作を、Werner 氏の工房が担当しています。



4種類すべての小箱の底面には

Werner
ロゴとマークと共に
Idee: A.Nishida,Japan

(アイデア: 日本の西田さん)
とはっきり記されています


左の写真は、ネズミくんの小箱の底面です。
初めに博物館で迷った末コウノトリのを
買っていたにもかかわらず
やはりネズミくんも
どうしても欲しくなり、あとから電話で注文しました

その時、厚かましくも
西田さんのサインまで
一緒にお願いしてしまいました

この西田さんデザイン・erner 製のオルゴール付き小箱のシリーズは、日本国内では、
現在のところ、現代玩具博物館のショップでのみ販売されています。(通販も可です)

現代玩具博物館    岡山県英田郡東粟倉村後山 1707−11     TEL 08687−8−0211


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