evergreen > その他の小さな旅 (1) > 神戸ルミナリエ
あれは忘れもしない、1995年1月17日の午前5時46分のこと。 何が起こったのかとテレビをつけた私は目を疑いました。 あちこちで火があがり、家は倒壊し、高速道路が横倒しになっているのですから。 6000以上の尊い命を奪った阪神・淡路大震災、あれからもうすぐ8年になろうとしています。 ルミナリエは、震災の犠牲者の鎮魂と、震災から立ち上がろうとする神戸を勇気づけるために、その1995年の冬から始まりました。 今では「神戸の冬の風物詩」となりつつありますが、震災で多くの方が亡くなったことは忘れてはいけません。
5時半に点灯する予定だったのですが、点灯する「その瞬間」が見たかったので、1時間近く前に会場近くに陣取っておくことにします。 しかしそれでも人はいっぱい。 なんとか「その瞬間」に居合わせられる場所を確保できたのですが、みんな考えることは同じようです。
そして立ちっぱなしで待つこと30分以上、厳かな音楽とともにいよいよ点灯のときを迎えます。 待ちわびたせいもあってか、さすがにものすごい歓声があがり、いよいよルミナリエの始まりです。 まずは高さ21mの「フロントーレ」という門をくぐりましょう。
門をくぐったところは「ガレリア」(光の回廊)というところで、270mの通りに沿って21基のアーチが並んでいます。 1つ1つのアーチを見るには普通のアーチなのですが、それが連なっているとなんとも神秘的で、どこか違う世界に導かれていくような気すらします。 入り口のところは真正面からの写真を撮ろうとして人であふれますが、このあたりまで来るとそうでもありません(決して少ないわけではありませんが)。
光の回廊を抜けたところにあるのは「スパッリエーラ」(光の壁掛け)というもので、写真では分かりにくいのですが、光の彫刻が円形に並べられています。 直径は42m、高さは(最も高いところで)20mにもなり、その真ん中に立てば誰もがうっとりし、そして心が安らぐはずです。 光は暗いところを明るくするだけでなく、人の心をも照らすのだとよく言いますが、まさにその通りだと思いました。
見る者に感動を与えるルミナリエですが、実は毎年開催できるかどうか綱渡り状態にあると言われています。 今年の予算は切り詰めて6億円としたものの、企業からの協賛金が年々減少しつつあり、市や県による1億円以上の負担や、募金やグッズ販売による1億円弱の収入があってようやく開催にこぎつけたのだそうです。 「スパッリエーラ」の円の中心にはこのように募金箱があって、私もお賽銭よろしく10円を入れたのですが、後でこのことを知ってちょっと後悔・・・。