H"通話料についての考察

直接VAIOと関係があるわけではないのだが、
モバイラーの必須アイテムとなってきているH"はPCの重要な周辺機器としての一面もある、ってなわけで
あえてVAIO floorに掲載させていただいた。
ツッコミ歓迎。

H"のカタログに載っていない意外な通話料の現実をこの場で紹介しよう。
カタログの無料通話可能時間などの各種数値はあくまでもっともいい条件での計算値になっている。
しかし、それを条件が悪い状態で計測するとどうなるか、ということをまず最初に考察してみた。
人間の活動時間帯である平日昼間(月〜金の8時から19時まで)に限定した通話料と通話時間についてだ。

契約コース 無料通話 同一区間での平日昼間通話料
(無料通話分での最大通話可能時間)
携帯電話への平日昼間通話料
(無料通話分での通話可能時間)
スーパーパックLL(基本料金12000円、年契で10200円) 10000円分 毎分9円
(1111分)
毎分約35円
(286分)
スーパーパックL(基本料金5000円、年契で4250円) 3000円分 毎分9円
(333分)
毎分約35円
(86分)
スーパーパックS(基本料金3300円、年契で2805円) 1200円分 毎分12円
(100分)
毎分約42円
(28分)

上記の「最大通話可能時間」は、あくまでもっとも通話料が高い平日昼間の場合。
(各種計算による端数は小数点以下すべて四捨五入)
カタログには小さくしか書いていないが携帯電話への通話料金はかなり高いことが分かる。
特にスーパーパックS契約の場合、他のプランより通話料が1.2倍になるので携帯電話への通話料はなんと毎分42円。
仮に毎日親の携帯電話に毎日一回、1分以内の電話をしたとしたらそれだけで無料通話を使い尽くしてしまう。
H"はPHSだから通話料はリーズナブルだと思われているが、携帯電話への通話についてはむしろ損な部分が多かったりする

しかし、だ。
実際にはすべての通話時間が昼間であるというわけではない。
実際の人間の活動時間を考慮した料金体系を考えてみることにしよう。
いろいろな人が居るとは思うが、とりあえず夜1時に寝て朝7時に起きるという生活習慣の人の場合で計算する。
睡眠時間を除いた一週間の活動時間は合計126時間。
このうち、「平日昼間」に該当するのが55時間分あるので、これを考慮に入れて通話料を計算する。

まず同一区間内の加入電話またはH"端末への通話の場合。
平日昼間以外の時間帯では同じ9円(Sは12円)でも70秒通話できる。
よって平日昼間以外の時間の通話料は約7.7円/分(Sは約10円/分)。
以上より、加重平均を取った通話料は【9×55+7.7×71/126】より約8.26円。
Sパックは【12×55+10×71/126】より約10.87円。
それぞれ四捨五入により8.3円/分、10.9円/分として計算すると、

契約コース 同一区間での通話料
(無料通話分での最大通話可能時間)
スーパーパックLL 毎分8.3円
(最大1205分)
スーパーパックL 毎分8.3円
(最大361分)
スーパーパックS 毎分10.9円
(最大110分)

このようにまあ、どのプランでも通話可能時間の最小値である上の平日昼間のみの通話料金よりも
だいたい一割くらいは長く通話できることになる。

携帯電話の場合はどうだろうか。
同様の計算結果は下のとおり。

契約コース 携帯電話への通話料
(無料通話分での通話可能時間)
スーパーパックLL 毎分29.4円
(最大340分)
スーパーパックL 毎分29.4円
(最大102分)
スーパーパックS 毎分35.2円
(最大34分)

こちらは上の最小値と大体2割程度の差が出ている。
これら二つの表に記載した通話料が実際の平均的な一分間の通話料金と考えるべきだろう。
以下、ここで算出した通話料を「実通話料」、通話可能な最大時間を「実通話時間」として考察を進めていくことにする。

 

さて、お次はそれぞれのコースにおける「得する」通話時間の範囲だ。

まず、一番基本料の安いSパック。
ここまでの通話料金体系をみていただいたら、
「実はコイツってかなり損なコースなんでないのかい?」ということが想像できるはずだ。

基本料は3300円。年間契約を適用して15%オフにすると2805円になる。
このうちの無料通話分は1200円だが、このコースは他のコースと異なり、毎分の通話料金が他のコースより1.2倍〜1.3倍高くなる。
さらにメールが一通あたり10円もする(他のコースは半額の5円)ので、よほどの電話やメールをしない人でないと
このコースはむしろ「損」をするコースになりうる。

ひとつ上のLパックは年間契約適用で4205円。
これを超えない範囲で利用しないと損するということになる。
その損得を分けるラインをここに明示しよう。

2つのコースの料金差は4205-2805=1400円となる。
無料通話分とあわせて2600円分の通話料金以内に収めないと損をする計算だ。
2600円の範囲内で通話可能な時間を、上で求めた実通話料から計算すると、

利用可能な実通話時間(同一区間内) 利用可能な実通話時間(携帯電話)
約238分 約74分

となる。メールも一通あたり10円取られてしまうので、実際に通話できる時間はさらに短くなるだろう。
まあ、ほとんどメールを使う機会がなく、長電話は絶対にしないという人の場合はこれでいいのかも知れない。
なお、メール料金を半額にする「メール割引サービス」が月額300円で受けられる。
一月に60回以上メールを送れば採算が取れる計算になるが、
LパックやLLパックでは最初からメールが一通あたり5円で送れるので、このサービスを適用することは
実質基本料金が300円分上がることになるといって過言ではない。
得する範囲の通話料金は2300円分までとさらにLパックとの差が縮まってしまう。
実際には、月60回以上メールを送るくらいの相手がいるなら、通話もかなりの頻度で行うことになり
この「得する」範囲に収めることはなかなか難しくなる。
ということで、このコースは 一見安く見えて実は一番損する可能性が高いのである。

 

次はLパックとLLパックの差についてだ。
この2者は通話料金の体系はまったく同じで、メールも別料金無しで一通あたり5円となる。
Lパックは年間契約適用で4250円、LLパックは10200円。
両者の差は5950円となる。
さらに、Lパックには3000円分の無料通話分が含まれるために
8950円内の通話料金に抑えればLパックが得になる計算だ。
つまり、月々の通話料金が2600円以上8950円未満までがLパックが「得」な金額の範囲だ。
ほとんどのユーザーがこの範囲に含まれるだろう。
このコースが得する範囲の通話時間を以下に示す。

利用可能な実通話時間(同一区間内) 利用可能な実通話時間(携帯電話)
約1078分 約304分

携帯電話に毎月5時間もかけることが出来るわけだ。
それ以上を必要とする人はまあよほど友達が多い人か、遠距離恋愛してる人くらいだろう(^^;
大抵の用途なら事足りる計算だ。

 

以上より、月の通話料が9000円以上になる人は迷わずLLパックを選ぶべし、ということになる。
このコース、実はH"を一年以上連続して利用している人は長期割引が適用され、
無料通話分が基本料金分を上回ることになる。
(一年超で基本料金の5%分である600円安くなり、基本料は9600円まで落ちる。無料通話は10000円分そのまま)
こうなると結構お得感が出てくるが、この場合でも一ヶ月の通話料金が8000円以上くらいにならないと
Lパックを選んだ方がむしろ得
という計算になる。


 

最後に、「データセット割引」の場合についても言及しておこう。
これは、通信用と音声通話用に二つの端末を利用している人が受けられるサービスだ。
これによりなんと音声端末側の基本料が半額になる。なお、年間契約との併用はできず、
年間契約を適用しない額から計算して基本料金が半額になる。また、無料通話分も半分となる。

セット割引における実通話可能の時間を下に示す。

契約コース(基本料金) 無料通話額 利用可能な実通話時間(同一区間内) 利用可能な実通話時間(携帯電話)
スーパーパックLL(6000円) 5000円分 602分 171分
スーパーパックL(2500円) 1500円分 180分 51分
スーパーパックS(1650円) 600円分 55分 17分

なんとまあSパックの貧弱なことか。
携帯電話には17分かけたら無料通話分はオシマイ。Lパックでも51分と、満足な時間ではない。

では、得する範囲についての考察はどうなるのだろうか。

契約コース(基本料金) 得をする通話料の範囲 利用可能な実通話時間(同一区間内) 利用可能な実通話時間(携帯電話)
スーパーパックLL(6000円) 5000円〜 - -
スーパーパックL(2500円) 1450円〜5000円 602分 171分
スーパーパックS(1650円) 0〜1450円 133分 41分

SパックとLパックの料金差はわずか850円。
これにSパックの無料通話を足しても1450円分にしかならない。
月々の通話料を1450円に抑えるなんて普通は無理。
しかもメール割引を適用したい場合の割引のための費用は300円のままなので、セットで使うにはもっとも損するプランだろう。
よってセット割引を受ける人はSパックは考えない方がいい。
人によってはLパックでも不足するかもしれない。ボーダーラインはLLパックの無料通話額と同じ5000円
メールを結構な頻度で使い、携帯とも通話することが多いという人だと5000円は場合によっては超えてしまうことがあるだろう。

特に、現在音声端末を利用していて、新たにAirH"を導入してセット割引を受けよう、という人は
このボーダーを知らないとかなり勿体無い思いをすることになる。
導入を検討している方は要注意だ。

 

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