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美味しいトンカツへのツボ(読み飛ばし推奨)
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トンカツ定食の美味しさ
トンカツ定食の本当の美味しさは「喉越し」にあることを、いったいどれだけの人が気づいているのか、とても心配なのです。
もちろん、マニアックにトンカツ道を極めようと思っている方は、衣の肌理、肉汁の量、肉そのものの質、揚げ時間、ソース、漬物や赤だしにいたるまで、きちんと細かく好みでないと美味いトンカツとは呼ばないのかもしれません。しかし、それはマニアの領域というものでしょうね。ごく一般的なトンカツ好き(そんな人がいるのか疑わしいが)はすでに気がついているはずです。トンカツ定食の美味さは、そこにないと。
揚げたてのトンカツにソースをつけ、口の中に放り込む。香ばしさとジューシーさによる幸せが口の中が満ちているところに、艶やかなご飯を頬張る。そして「ゴクリ」である。その後に味噌汁が郷愁を作り出し、キャベツや漬物で口直し、舌をサッパリさせたところで、改めて「ゴクリ」のためにトンカツに挑む。これがトンカツ定食における真の醍醐味なのだと。
喉をグビグビと通り抜ける飯の美味さを、最大限に演出するのがトンカツなのだ、といっても過言ではないでしょう。そう言えば、美味しいトンカツ屋さんはご飯も美味しいよね!と気づいた方も多いのでは。本当は、ご飯を美味しく食べさせるトンカツが、素晴らしいトンカツなのです。そして、ご飯が美味しくなければ、トンカツもまた、その真価を発揮することはありません。
定食としての高い次元での完成度…美味しいトンカツに対して、日本トンカツの会が、唯一求めることであり、そして、最低限求めなければならないことでもあるのです。
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ご馳走系トンカツと日常系トンカツ
週刊現代の鼎談でも言いましたが、値段によってトンカツ定食に求めるものを、分ける必要があるでしょう。トンカツ店だからといって、どの店も同じ土俵に上がらせてはいけないと考えています。例えば、1000円以下のトンカツと2000円を超えるトンカツは、名前が同じなだけで、まったく別の料理なのです。
経験から言って、安価なトンカツはどれだけ頑張っても高価なトンカツを、純粋な味において凌駕することはありません。理由は簡単、使われている素材に違いがありすぎるからですね。グラム300円の肉と1000円の肉で味に差がないことなどありえない、ということと同じです。
しかし、良い素材を使っていても、店がそれを台無しにする調理技術しか持ち合わせていない場合や、ご飯や味噌汁、キャベツや漬物類がお粗末過ぎて、定食としての完成度が低い時も、頻繁にあります。その逆もまた、よくあることです。高い金額を払ったのに、大して美味くないと憤慨したり、安いのに素晴らしいトンカツに出会ったりする、それが、トンカツ食べ歩きの妙味といったところでしょう。
日本トンカツの会では2000円をラインとして、それ以上は「ご馳走系トンカツ」、以下は「日常系トンカツ」と分類しています。さらに、ご馳走系トンカツでは神田須田町の勝漫を、日常系トンカツでは四谷の三金をベンチマークに設定(2002年度現在)し、ガイドの軸としています。
ご存知の方は驚かれるでしょうが、2店とも相当にハイレベルなトンカツを供します。しかし、この2店を、味やコストパフォーマンスの面(追記:大げさなものではない、ただ美味しかった!と満足できるかどうか)において上回った場合のみ、日本トンカツの会として高い賛辞を与えることになります(そんなものに権威はありませんけど)。
日本トンカツの会が用意するトンカツガイドをよく読めば、自分の好きなトンカツに出会えるように、工夫を施したコンテンツ(追記:一刀両断するような書き方は避けています。なぜなら人によって好みは違うからです。)を提供できれば…とちょっとだけ考えています。
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グルメジャーナリズムを信用してよいのか
グルメジャーナリズムがこれだけ発達してしまうと、隠れた名店はそう残されてはいません。美味しい店は、たいてい何かのメディアで紹介されている、と思っていて間違いはないでしょう。(追記:地方に関しては当てはまらない場合も多いが、ちょっとした規模の都市はタウン誌を持っていて、ここにはその類のグルメ情報が満載されています)
ライターの情報収集の貪欲さには感心させられます。自分がその分野に長けていなくとも、コネクションをフル稼働して、その分野のエキスパートを探し出します。その分野に詳しい人が3人も集まれば、有名店・無名店合わせて数十軒のリストが、あっという間に出来上がってしまうのです。
しかし、ライターはまた、商売でもあります。大して美味しくない店も、付き合いで旨いと書き、本当に美味しい店は取材拒否などなんだかの理由で掲載できない、といった憂き目に遭っています。また、メディアが流す情報を鵜呑みにしてはならないことなど、食べ物の情報に限ったことではなく、これは常識ですよね。
さらに、ライターは、多くの飲食店で、ほかの人よりも美味いものを食べています。それはそうでしょう。
肉にしても野菜にしても魚にしても、工業製品ではありません。均質なものはありえないないわけです。美味しい部分もあれば、若干味が落ちる部分もあります。ごく一般の人と、メディア関係の人間が同じ席にいれば、残念ですが、ほとんどの場合、一般人に美味しいところは供されないと思います。
自分の店を、メディアなどで書き、紹介してくれるかもしれないライターに、良いものを回したくなる店の心理も、わからなくもないでしょう。それを不誠実な店だとなじるわけにはいきません。店もまた商売なのですから。
一方、ライターが味がわかるのかと問われれば、一概には「はい」と言えないですね。グルメ系のライターは、正直な話、敷居が低く、ライターを志す人の登竜門になっています。経験も浅い(当然食べ手のとしての資質もまだ育っていない)人が記事を作成するわけです。その精度は推して知るべしではないでしょうか。
私の場合は、グルメジャーナリズムをタウンページだと考えています。新店情報、看板メニュー、アクセス方法や、営業時間などの店舗情報を確認するために利用すること、そう割り切っています。主観の入らない部分は信用できますからね。
(追記:ここでいうライターは情報誌などで店舗取材をしてまとめなどをしている人たちのことを指しています。署名コラムを書くような人はまた違う視点で見る必要があります)
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美味しいトンカツ店の探し方(インターネット編)
インターネットは便利です。美味しいトンカツ店の情報も、検索エンジンを利用すればちょちょっと…なんて。ここではインターネットによる美味しいトンカツ店の探し方を、役立つサイトとともに紹介しましょう。
トンカツ店ガイドをコンテンツにしている代表的な個人サイトは4つ。うち2つは更新がストップしています。(追記:美味いものサイトの中にはトンカツ専門サイトよりも情報量が豊富なものがあります。またサイト内コンテンツであっても、トンカツという視点で充実しているものは、ここでカウントしました)
・東京のとんかつ屋さん(最終更新:1998年6月2日)
・とんかつ(随時更新中)
・僕はとんかつを愛す(随時更新中)
・東京横浜とんかつあんない(最終更新:1999年9月30日)
どのサイトも情報量は凄く、力も入っています。その素晴らしさに、頭が下がる思いです。(追記:それに比べてわがサイトは…)
店までの道順、営業時間、他のメニュー(値段まで細かく!)、店内に入った印象、お茶の差し替えがあるのか、出てくるまでの時間、衣の厚さやパン粉のタイプ、そしてトンカツの厚みや、米の旨み、漬物の種類まで…細かに紹介されています。メモを取りながらトンカツを食べている姿が目に浮かぶようです(追記:私なんて幾ら払ったのか忘れてしまうこともしばしば)。
また、有名店無名店専門店を問わず、目に付いたトンカツ屋さんはとりあえずトライアル!、という姿勢が素晴らしく、グルメジャーナリズムでは発掘し得ないお店も知ることができます(追記:東京周辺に限られていますが)。
それぞれの方は、ガイドにあたっての指針を明示されています。自身と考え方が近いな、と思われた方は、参考にされると良いでしょう。
・Google
次に、検索エンジンなどを使って探すケースです。私の場合、未知の土地へ出かけるときに、土地の名前×トンカツと入力し、検索することが多いです。単純ですが、いくつかの店を見つけることが出来ます。(追記:ノイズを拾うことも少なくないですが)
が、美味しいかどうか知ることは出来ません。行ってみてのお楽しみです(追記:当たり前ですが、美味しい店探しの基本は足で!です。しかし、この項はインターネットで美味しいトンカツ店を探す!という主旨なので)。さらに、私は所番地から地図サイトで場所を検索し、印刷して出かけています(追記:私は方向音痴なのでそれでも迷うことがあります)。
・Yahoo!グルメ
ここは便利ですね。よく利用しています。数ある情報誌のデータを集約して検索できるようになっているからです。その店に出かけるための情報はすべて揃います。掲載されている店は実績ある有名店(追記:味は好みなので保証はしませんよ・笑)ばかり。まずはこのページに掲載されている店から出かけてみても良いのでは、と思いますね。
・www.さとなお.com
言わずと知れた食に関する超有名サイト。ここでも美味しいトンカツ屋さん情報をゲットできます。関西、関東のトンカツ店に関するガイドが多数ありますので。飲食店が持ち合わせていなければならない矜持を基準としてガイドを行っている、そこだけでまったく信用に足るコンテンツだと思っています。
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美味しいトンカツ店の探し方(街歩き編)
美味しいものは足で探せ!とは言っても、多くのグルメマニア(笑)のように1日3回も晩飯を食べるほどの「胃力」も「財力」もない。大切な1回の食事を無駄にしたくない…切実な思いですよね。美味しいトンカツ店探訪−私の場合をここでちょっとだけ。
駅を降りると、周辺をぶらつきます。看板に注意して「とんかつ」の文字を探します。アンテナの感度を上げすぎると「とんこつ」や「ふとん」にも反応してしまうので、加減が必要です。あと、ガイドを見ていただければよくわかるのですが、意外にトンカツ店は地下にあるケースが多いのです。見落としがちなので要注意。
とんかつの文字が見つかったところで、店の前に立ちます。ここでは店が清潔であるかを確認します。店は汚いけど味は良いという話を耳にしますが、それは眉唾物です。美味しいものを供したいと考える店の主は、やはり店そのものを清潔に保つ努力を怠るわけがありません。建物が新しい古いとは関係がなく、心映えが見えるかどうかです。
もう1つ。飲食店のプロデュースを手がけた経験からですが、看板がたくさんある店は大した味ではない、そんな気がします。お客さんが来ないと店主は焦ります。宣伝が足りないのだと、チラシをたくさん折り込んだり、大きな電飾の看板を増やしてみたりと、試行錯誤を繰り返すのです。はじめて来たお客さんがリピーターになったり、クチコミで来客が増えたりするほどの店ではない、そんな可能性があります。
メニューが提示されていれば確認します。メニューの数は絞り込まれている方が美味しい場合が多いですね。これは考えればわかります。1日は24時間しかありません。仕込みをする時間は限られています。仕込む種類が多くなれば、その分、力が分散されてしまうのは仕方のないことです。
また、メニューが増えるとその分ロスも増えます。そのロスは原価に跳ね返ってきますので、食べる側にとって、あまり喜ばしいことではないはずです。店にとっては、多くの客を相手にする必要があり、メニューの増加は仕方ないことなんですが…。美味しいトンカツに出会うためには、あくまでマイナスポイントとして勘案します。
あなたがトンカツ店の暖簾をくぐるまでに出来ることは、そう多くはないのです。失敗を繰り返して、勘を磨いて、あなたなりの美味しいトンカツに出会ってください。
あ、言い忘れましたが、排気口が表にないのに、店の前に立ったら油臭い店は要注意です。店内が油煙で充満していて、身体にそのニオイが付いてしまって、1日取れない、なんてことにもなりかねませんから、ご用心。
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