- 蜉蝣(カゲロウ)の自己学習-

このページは蜉蝣を極めたいと思う僕自身が僕自身の為に蜉蝣を勉強しているページです。今の時期にはどんな色の毛ばりを使えばいいのか、また、それはどれ位の大きさで、どの流れに流せばいいのか?などを僕なりにまとめています。作成にあたりインターネット上や雑誌等の画像を無断転載しています。問題がある場合は御連絡頂ければすみやかに削除いたします。→mail

餌釣り師の間では蜉蝣の幼虫はチョロ虫と呼ばれ、ごく一般的な釣り餌として使われています。水底の石の表面をチョロチョロと歩き回る事から名付けられました。夜も明けぬ渓流で冷たい川に手を入れて石に隠れているチョロ虫を一生懸命探している餌釣り師の姿を見た事がありますが、「大変だな〜。」の一言に尽きます。毛ばりでよかったなぁ〜。

さて、始めましょ〜!蜉蝣の幼虫にはその棲息場所の違いから次の4つの呼び方があります。

  1. 比較的急流の流れの中の比較的大きめの石の表面にくっついてチョロチョロと動き回るタイプの幼虫を接着型(クリンガー)と呼びます。映画であったクリフハンガーに似ているので覚えやすいですね。岩にへばりつくという意味では同じですしね。で、このクリンガーは水の抵抗が受けにくいように体が平べったいのが特徴です。ヒラタと呼ばれるヒラタカゲロウがこれにあたります。
  2. 水底をゆっくりと徘徊するタイプの幼虫は潜伏歩行型(スプローラー)とよばれます。体が固く釣り餌としては不向きとされているマダラカゲロウなどがこれにあたります。フライフィッシャー2000年6月号で「マダラの季節」という題目でマダラカゲロウの特集をしてました。このマダラをあえて特集する所がとても好きです。
  3. 砂にもぐるタイプのカゲロウの幼虫は掘潜型(バローワー)と呼ばれます。モンカゲロウの幼虫がそれにあたります。オケラに似ているそうです。おいらはまだ見た事がありません。
  4. 最後は、餌釣り師の間でピンチョロと呼ばれ水中を泳ぎ回る幼虫、自由遊泳型(スイマー)。チラカゲロウ、コカゲロウなどが有名です。

1、ヒラタ 2、マダラ 3、モンカゲ 4、ピンチョロ

まずは接着型であるヒラタカゲロウから考えていきましょう。
都合の良い事にフライフィッシャー2001年9月号で自分のホームグラウンドの道志川の水性昆虫の採集結果が出ていますのでこれをもとに考えていきます。蜉蝣(カゲロウ)類の捕獲数は全部で20種類。そのなかで多く採集されたものはウエノヒラタカゲロウ、キイロヒラタカゲロウ、エルモンヒラタカゲロウ。で、早速、この3種のヒラタカゲロウ達を考えて行きたい所ですが、昨日購入した”水性昆虫ファイル1”を見てある事に気が付きました。フライフィッシャー9月号で道志川の水性昆虫を捕獲したのは4月後半から6月。その時期のヒラタカゲロウとしてはなんの問題も無いのですが、今は解禁直後の3月!ウエノ、キイロ、エルモンヒラタカゲロウを考えるのにはちょっとばかし早いので??そうです。早いです。3月には3月に羽化するヒラタカゲロウがちゃんと存在しているんです。タニヒラタカゲロウ、ナミヒラタカゲロウがそれにあたります。3月には3月、4月には4月、5月には5月に羽化するカゲロウがちゃんと存在しています。みんな色も違います。とても重要な事です。...月を追って順番に考えて行きましょう。

もう1度、自分自身への復習の意味を込めて書いておきます。
ヒラタカゲロウは餌釣り師の間でもっとも一般的に使われている蜉蝣の幼虫です。川底の石を拾い上げると、その表面にへばりついている虫がそれ。釣りをしている人なら誰でも見た事はあると思います。釣り餌という観点から言うと非常に重要な存在です。幼虫、成虫とも体長が10ミリ〜15ミリと比較的大きい蜉蝣です。フックサイズでいくと16番〜18番位になるのではないでしょうか?もしかしたら14番でもいいのかもしれないのですが、経験上14番フックでの釣果が著しく低いのであえて外しておきたいと思います。

まずは羽化の時期が一番早い●タニヒラタカゲロウ●
2月後半〜3月の昼過ぎ午後1時〜2時位に白っぽい大きめの蜉蝣が出始めたら、ほとんどがこれ!(らしいです。)体長15ミリです。フックサイズで16番でOKでしょう。ダンの色は♂♀とも黄緑色。スピナーになると茶色が混ざります。羽化方法は水中羽化です。水中の石の上でニンフからダンに脱皮して一気に水上へ飛び出します。したがってフローティングニンフは通用しません。イマージャーが必要になります。

次は●ナミヒラタカゲロウ●です。波さんが発見したのでしょうか?まあ、そんな事はよしとしまして、このカゲロウは3月に羽化が集中します。山岳〜平地渓流の早瀬に棲息しています。大きさは上のタニヒラタとそれ程変わりありません。(16番)。ただ、色が黒褐色(濃い茶)です。羽化方法はもちろん水中羽化です。ヒラタ類の羽化方法は水中羽化になりますので覚えておいてください。ヒラタカゲロウだけがハッチしている状況下、つまり、水中羽化がメインの状況で水面羽化を模したフローティングニンフを使うのはまったくおかしな釣り方をしてる事になりますので注意してください。ヒラタカゲロウで必要なのは水中で羽化したダンが水面へ浮上していく姿を模した毛鈎”イマージャー”。ウェットの釣りです。

3月が終わっちゃうといけないのでドンドン話しを進めましょう。


次は出ました!●エルモンヒラタカゲロウ●です。体長12ミリ(16番)非常に重要なのはこいつの♀のダンです!鮮やかな緑色をしています。お腹の中の卵の色が透けて見えるようです。僕的には非常にウェイトが高いカゲロウです!エルモンヒラタカゲロウを何も知らなかったおととしの4月1日にボディが緑色の毛鈎でバシバシ釣れた経験があります。(→釣行記)今思うとあれはこのエルモンヒラタカゲロウのハッチにばっちり当たったのだと思います。多分、間違いないです。僕にとって4月1日はエルモン記念日となりました。このエルモンヒラタカゲロウの羽化は4月から秋まで続きます。4月になったらエルモンと覚えておいてください。色は上のタニヒラタと似ていてバッティングしそうですが、エルモンの方がすこし濃い緑色をしています。また、あちらは3月が、こちらは4月からがメインとなります。4月(〜秋まで)になったら16番の緑色でいきましょう!

ということで3月〜4月に羽化をするヒラタカゲロウ3種について考えてみました。5月が近くなったら次のヒラタカゲロウを順次考えて行きたいとおもいます。さて、次はコカゲロウ種です。これもまた非常に重要なカゲロウです。体長が4ミリから8ミリ位。ヒラタカゲロウ種に比べると半分くらいの大きさになっちゃいます。フックサイズで18番から20番といったところでしょう。このコカゲロウ種の重要なポイントは水面羽化をするという事。水底の幼虫が水面まで浮上してきてそこで幼虫から亜成虫に脱皮をします。この状態は最も魚に補食されやすい危険な状態です。逆に言うとこの状態を模したフライが非常に有効になります。

まずは●シロハラコカゲロウ●からいきましょう。
体長およそ8ミリ(18〜20番)。シロハラ(白腹?)と言われる位だからよっぽどお腹が白いのかと思ったらそんなにびっくりするほど白くはないです。全体的に褐色な色をしているのでそれに比べると白っぽい程度。3月から12月までのシーズン中に羽化が見られますので非常に重要なコカゲロウです。ニンフは自由遊泳型(スイマー)です。泳ぎに適する為に体が全体的にスリムです。ニンフ毛鈎の代表的存在のフェゼント・テイル・ニンフはこのコカゲロウの幼虫にそっくりです。この毛鈎を揃えておけばシロハラコカゲロウのニンフはOKです。あとコカゲロウで必要になるのは水面での羽化の状態を模したフローティング・ニンフです。

2001年9月号のフライフィッシャーで道志川で捕獲されたコカゲロウ(捕獲日5月3日)では上のシロハラコカゲロウとヨシノコカゲロウ、フタバコカゲロウ等が沢山捕れたようです。と言う事で次はヨシノコカゲロウ。

(その前に・・・
今月号(3月22日)発売のフラロッダーズでハッチチャートなるものが掲載されていましたが非常に愕然としました。チャートにしたがって進むと茶褐色なる蜉蝣が全てヒラタカゲロウと位置付けてあります。ほんとに非常に残念です。蜉蝣を勉強し始めて数カ月しか経たない自分でさえ、それは間違えだと分かります。タニヒラタ蜉蝣は黄緑だし、エルモンの♀は緑です。あまりにも単純過ぎます。フライフィッシングを単純化、機械化して話しを進めようとする意向は分かりますが、愛読者の独りであった僕としては非常に残念です。)

話しを進めます。●ヨシノコカゲロウ●です。
先程、上で書きましたが5月の道志川で釣れたヤマメには5匹のヨシノコカゲロウが補食されていました。道志川では非常に重要な存在です。体長6ミリ(18〜20番)でニンフの体色は茶色です。まさにフェザント・テイル・ニンフです。コカゲロウ特有の自由遊泳型(スイマー)、水中を自由に泳ぎ回ります。亜成虫、成虫になると体色はかなり黒いです。色的には以前に書いたナミヒラタに似ているかもしれません。でも、あちらは3月がメインで体長14ミリ(16番)。こちらは4月から5月がメインハッチで体長6ミリ(18〜20番)です。

シロハラコカゲロウとヨシノコカゲロウとで大きく違うのは幼虫(ニンフ)の色の違いです。シロハラコカゲロウのニンフではウィングケースだけが黒い色をしています。ボディー全体は白っぽい色をしています。それに対してヨシノコカゲロウのニンフの色は全体的に茶色です。まさにフェザント・テイル・ニンフそのものって感じです。

コカゲロウの羽化方法は水面羽化です。水中のニンフが水面へ浮上し、そこで亜成虫へ脱皮しようと頑張ります。この脱皮の瞬間が魚にとっては絶好のお食事チャンスとなります。この瞬間の毛鈎をイミテートする事は非常に価値があります。水面で幼虫が亜成虫へと脱皮しようとする瞬間の毛鈎:フローティング・ニンフです。

さて、続きまして道志川で捕獲された重要3種のコカゲロウのうちの最後は●フタバ・コカゲロウ●です。
体長6ミリ(18番〜20番)で、亜成虫、成虫の体色はマロン色です。幼虫の体色は豹柄でテイルは体長よりも長いのが特徴です。名前がフタバ(双羽)という事だけあって羽根が2枚です。この2枚の羽根を静止中はピッタリと合わせる事ができないのも特徴です。とまっている姿を見れば判別できます。また、他のコカゲロウが水面羽化をするのに対して、このフタバコカゲロウは水中羽化をします。気を付けて下さいね。羽化の時期は4〜5月及び8〜9月です。

(7月末追記)
蜉蝣を勉強しなきゃいけないと思いつつボーッとしてたらあれよあれよと言う間にもう7月末になってしましました。「夏は蜉蝣の羽化も少ないから仕方ないな。」なんて言い訳を考えながら水生昆虫ファイルのハッチチャートで7月に羽化をしている蜉蝣の種類を調べてみると・・・、やっぱり少ないのね。シロハラコカゲロウ、エルモンヒラタカゲロウ、アカマダラカゲロウ、ヒメヒラタカゲロウの数種類だけなのね。

”クリーム色をした16番のパラシュート”←←←誰もがパイロットフライとして使うであろう毛ばり。そのクリーム色したフライが一体どんな蜉蝣のイミテーションなのかなんて考えてる人はどれ位いるのかな。蜉蝣なんて殆どがクリーム色じゃん!(湘南弁)と思いながらその毛ばりを流している人が殆どだと思うのですが、僕もその1人でした。でも綺麗なクリーム色の蜉蝣は意外と少ないようです。大半の蜉蝣はクリーム色に茶色が混ざります。腹部の節目に茶色が混ざります。もしくはクリーム色というよりも黄色っぽくて透明感が強かったりします。しかしながら、この蜉蝣は違います。正真正銘のクリーム色です。●ヒメヒラタ・カゲロウ●です。←非常に見にくい色になっちゃって御迷惑をお掛けしておりますが、こんな感じの色ですので御了承ください。●ヒメヒラタ・カゲロウ●と書いてあります。よくよく考えるとクリーム色というよりは肌色っていう方が正解なのかもしれないですね。体長10ミリ、フックサイズで16番って感じですね。羽化の時期は4月〜5月と7月からシーズンオフまでです。つまり、これからの時期、7月からは16番の肌色のパラシュートでバシッバシッって事になるでしょう!と言いたいのですがそうとも言えないのが道志川です。

ちょっと話しはそれますが、道志川での16番パラシュートの反応は極端に鈍くなります。これは仙人鈴木さんとの意見も一致してましたので間違いないでしょう。16番を使うのならばソラックスにしてテイルを2本にするとか、あえてパラシュートにするならばハックルを少なくしてウィングもナチュラルな色にして全体的にスリムにする。それでやっとなんとか18番のパラシュートの反応に追い付くって感があります。あっ、言い忘れましたがC&R区間は例外です。あそこは大きい魚もいますのでちょっと話しは変わってきます。今、話しをしたいのはC&R区間の事です。餌釣り師達に釣り切られて小型のヤマメしか残っていない一般域の話しです。その一般域を16番のパラシュートでバシッバシッと釣っている方がいるとすればよほど魚が一発で出るポイントを見極めている方だと思います。これは忍野的なサイトフィッシングとはまったく対局の釣り方です。山岳渓流的な釣法です。僕が目指している釣法です。流れの早さ、隠れ家、集餌性から魚の存在を直感的に判断し、完璧なポイントへの近付き方と完璧な毛ばりの流し方で一投目で決着をつける釣法です。と言うのは・・・・・。