人に花を贈るということは意外に難しいことです。
ある生命保険会社のアンケートで、女性が今までもらったプレゼントの中で一番嬉しかったプ
レゼントの第2位がお花であり、(1位は指輪)一番迷惑だったプレゼントの第3位もお花でし
た。(朝日新聞でも母の日ギフトの1位はお花でした)想いを込めて贈るお花は差し上げたい
方の好きな花が分かれば一番良いのですが、なかなかそうもゆきませんね。
同じ方に贈るとしても「時と場合」(ご用途)によって違ってきます。また、違わなければ、「想い
を伝える」ことはできません。
ここではお花を贈る時のちょっとした心遣いをまとめてみました。ご参考にしてみてくださいね。
■ お見舞いのお花
お見舞いのお花はご家族の方にご様子を伺ってからにしましょう。
病人が毎日花瓶を洗ったり水をとりかえるのは実はとても大変です。看護婦さんにお願い
するのもなんとなく申し訳なくてできません。TVドラマのように個室に入って毎日、家族や
友人が来てくれれば良いのですが、現実には難しいことです。
お花を贈るのは退院後、自宅療養中にアレンジメントが良いのではないでしょうか。また、
カスミソウや一部のユリのように香の強いお花は体調によっては不快になることもあります
し、脳を刺激して睡眠を妨げます。大部屋の場合は特に気をつけた方が良いかも知れませ
ん。
人によっては嫌がられるお花があります。鉢物は「ねつく」といって「寝つく」に通じる、シク
ラメンは「死苦」に通じるなどです。
■ 哀しみのお花
亡くなった方の霊を慰めるために霊前に供える花のことを供花(くげ)といいます。お友達
のお母様など個人的に差し上げる場合は小さなものでも十分心は伝わります。(大きいと
かえって負担になる場合もあります。)しかし、お世話になった方など、フォーマルな場合
は5000円〜10000円くらいのものをご用意しましょう。あまり小さすぎると「あなたは私
にとってこの程度の人だった。」というイメージになってしまいます。見かけではないと言い
ながらも、見かけで判断されることが少なくありません。
家族が亡くなってすぐの時は花を飾る余裕など全くなく、哀しみの中であれもこれもとやら
なければならないことがたくさんあるように思います。そんな時は花束よりもすぐに飾って
いただけるアレンジメントをおすすめいたします。置きたい場所への移動がすぐにできます
ので、お花を扱いなれない方でも安心です。
供花は告別式が終わってから初七日までに贈るのが良いかと思います。突然の訃報は
誰も予期せぬことです。花輪やスタンド花と違って、通夜や告別式に間に合わせると「お
花屋さんにお花を頼んで亡くなるのを待っていた。」というイメージになります。(また、亡
くなってから通夜、告別式までは打ち合わせやご準備などでお忙しいということもありま
す。)告別式が終わって皆さんが帰られ、2、3日経って淋しさがこみ上げてきた時、お花
が届いたらどんなに慰められることでしょう。
49日、一周忌、三回忌など節目、節目のメモリアルは命日にあわせて贈ってもかまいま
せん。たいてい命日に一番近い週末にご親族をお招きして法要などをされますので、週
末をすぎてから命日までの間にお届けするのが良いでしょう。
トゲのあるバラはタブーとされていますが、最近は入れても差し支えないようです。また、
故人が好きだったということでご希望される方もいらっします。ただ、バラだけの花束と
いうのは避けたほうが無難です。
お悔やみは亡くなってすぐの場合、一周忌以降の法要等、それぞれ贈るお花が違いま
すので、ただ「お悔やみのお花」だけではなく、「何のため」のお花なのかをきちんとお花
屋さんに伝えましょう。また、アレンジメントにしましても水がこぼれやすかったり、形が
変形しやすいものは手間がかかるので避けましょう。
* 葬儀の際に、祭壇に飾るお花はすべて葬儀社が取り仕切っております。斎場へお届け
しても受付けていただけなかったり、ご親族が持込み料を払わなければならない場合
があります。祭壇に飾るものは血縁の濃い方、社会的地位の高い方のみ、葬儀の前に
ご親族に「お花代」としてお金を差し上げます。
■ 若い一人暮らしの方、コンサート、舞台などの楽屋見舞い
若いひとり暮らしの方に贈る場合はアレンジメントをおすすめいたします。大きな花束を
贈っても花瓶や花専用のハサミを持っていない場合があるからです。お花の茎は意外と
硬いものもあり、普通のハサミでは切れないものもあります。無理に切るとハサミが壊
れてしまうこともあります。
コンサートや舞台へご出演される方に贈られるときもアレンジメントが適しています。華
やかな花束を贈りたいというお気持ちもわからなくはありませんが、会場にお花が届い
てからその方が帰宅されるまでにかなりの時間があるからです。
お持ち帰りの際に手の暖かさやラッピングですれて花が傷む原因にもなります。(人間の
体温は35℃から37℃です。お花にとってはヤケドをしている状態です。)持ち手の付い
た籠に入ったアレンジでしたら移動も楽です。
花束はそのまますぐには飾れません。水揚げをしなければ、水落ちといってしおれてし
まいます。ほとんどの花束はその日のうちにゴミ箱行きになります。
(*水揚げとは大きなバケツなどにたっぷりと水を張り、水中で茎を切り、そのまま水に
つけて花に水を吸わせることをいいます。)
長く続く公演であれば、初日にアレンジメントを贈ります。
■ 日柄について
若い方はあまり気になさらないと思いますが「本日はお日柄も良く」などと言いますね。
この日柄ってなんでしょう。カレンダーに小さく大安、仏滅、先勝.....と書かれています。
あれのことです。
これは六曜と言って中国が発祥とされていますが、確かではないとのこと。 旧暦元旦
から順番に六種の星を並べていったものと言われています。迷信と言われておりますが、
ご年配の方や企業様は結構気になさるのでご参考にしていただければと思います。
【大安】 一日中大吉の日。何事にも吉で失敗することがなく、結婚、旅行など万事に良
いとされています。 会社の設立日、開店、新商品の発売などに選ばれます。
【先勝】 何事も急ぐことが良いとされ、午前中は吉、午後は凶とされています。急用、
訴訟、公事沙汰に適していると言われています。選挙の投票日も先勝の日曜
日が選ばれることが多いですね。
【友引】 「友を引く」ことから慶事には歓迎されますが、弔辞には避けられます。
【先負】 勝負事や急な用事は避け、控え目にしているのが良いとされます。昼すぎか
ら日暮れまでは吉とされています。
【仏滅】 一日中大凶の日。何事もうまく運ばないことから、祝い事やお見舞いなどはこ
の日を避けることが多いようです。
【赤口】 正午だけが吉で朝夕は凶とされています。祝い事は正午をはさむようにすれ
ばよいとされています。
■ 母の日のお花
母の日にブルー、白のお花でとのご注文をいただきましたが、到着日にお母様からお
電話があり、「母の日にこんな葬式のような花を送って。」とのお叱りをいただきました。