7日目・8月16日【月】(ウスタイベ千畳岩キャンプ場→北海道ライダー&チャリダー共和国)

朝起きると霧が出ていて、結構涼しい。洗顔とトイレにテントを出るとテント上部に黒い羽アリの大集団が発生しているのを発見!「ぐおっ、なんでオレのトコだけ?」周りから孤立したスミッコにテントを張ったマイナス面かっ!テントの出入り口に近づくと襲って来る。襲って来ると言ってもアリンコなので刺したりはしてこないが、数十匹のアリが顔や頭にまとわりついてくるのは気分のいいものではない。蚊取り線香も虫除けスプレーも通用しない。撤収時にテントをしまおうとすると、猛攻を仕掛けてきた。「うおおー、何だテメエらは、シュワルツ・ランツェンレイターか?!!」周りの目を気にせずテントやマットを降り回して迎撃。10メートルは追ってきて大変だった。
午前中、ヒザがどうしようもなく痛かった。ヒザ小僧が白くなる程エアサロンパスを吹き付けるが、いよいよ下り坂でも漕げなくなってしまった。まいったな...。歩くには全然問題がないので、自転車を押し、昼食を兼ねた長めの休憩にする。オホーツク海沿いのここらは魚介類が大変豊富。「うに丼」の旗をなびかせた定食屋に入ってうに丼を注文すると、「うに丼は今あの兄ちゃんが食べているのでオシマイ。」という非情な答えが返ってきた。やむをえずいくら丼にする。「しくしく...。どうだったよ、そこのライダーさん?うに丼は?うまかったかいよ?あ?」なんてことは言わないのだ。男の子は黙って我慢する。いくら丼も美味しかったし。
途中、ホテルに連泊してゆっくり休養することも真剣に考えたが、午後になってヒザが回復したので進むことにした。音楽を聴いて自分を叱咤激励しながら走る。その後、ドライブインで休んでいたら、東工大四年生のチャリダーと中年のライダーに出会った。二人とも一日180キロ〜200キロ走っている豪傑だった。僕の方はマウンテンバイクで太いタイヤを使用しているため、彼ら程の距離は望めないが、僕も一日100キロで嘆いている場合ではない。しかも、東工大生チャリダーの方は家がうちの近くであることも判明した。そこからずっと走ってきたと言う。同じアウトドアショップの常連で、またどこかで会うかもしれない。狭い世界よのお。
が、僕も体力の限界。夕方海沿いを走っていると100メートルおきに「ライダー&チャリダーハウス」の看板が立っているのを見てここに泊まることにした。予定していたキャンプ場より20キロも手前だが、もうダメ。また、この時点で予定していた知床半島めぐりも消えた。そんなことを考えていると、クロスカントリー用の自転車に乗った軽装のチャリダーに「こんにちわー」と言われながら抜かれ、二人でドライブインに入って休憩した。奇しくもそこは去年のレンタカー旅行で夜中の2時頃休憩して、僕に運転の出番が回ってきたドライブインだった。彼も例のライダーハウスに泊まるらしい。そして、そこの評判はすこぶるいい。座ってジュースを飲みながらその宿の話をしていると、通り過ぎて行くチャリダー(今日僕と3回位抜き合った)が車の助手席に座る女の子から「がんばって〜」と手を振られていた。その瞬間、我々二人は「やろう(怒)!!」彼の方はかなり根にもっていたらしく、僕より先行してその手を振ってもらったチャリダーを抜こうとしたが、彼がセブン・イレブンで休憩してしまったので、その目の前の交差点で待機していた。後から追いついた僕が「どうしたんですか?」と聞くと、彼は「彼が走り始めるのを待つ。んで、抜く。」とか言ってるし(笑)。チャリダーは個性派が多いのです。後で「実は僕も女の子に『頑張って〜』って車から手振ってもらったことあるんですよ。」と言ったら、「ムカツク」とか言われ(笑)、帯広空港で千円もらった話をしたら、「敵だ。」と言われた(笑)。
懐かしのドライブイン。
そして、そのライダー&チャリダーハウスに泊まる人間もアクの強い人達ばかりだった。チャリダーは僕ら二人と昨日追いぬかれた女の子二人組だけで、あとはライダーが10人ぐらい。ほとんどが一人旅にも関わらず、長年友人をやっていたかのように溶け込んでいる。親父さんも非常に親切な人で、素泊まり1000円で済ませてくれた。かなりの名物親父らしい。宿泊者のリピーターも多い。夕食は一人300円(!)を出してバーベキューをした。かなり食べれた。その後皆で線香花火をして、親父さんの話が居間で始まった。これも名物らしく、それを知らなかった私は「え?もう二時間経ったけど、まだ続くの?」と話を聞きながらついついうたた寝してしまう。場の雰囲気もいいので、抜けづらかったが、ライダーの一人が「チャリダーさんはもう寝た方がいい。親父さん怒らないから。風呂もまた沸かしたよ。」とフォローしてくれた。トークに残りたかったのはやまやまだけど、疲れているし、明日も予定が詰まっている。早めに寝させてもらった。
が!相部屋のチャリダーさんのイビキがうるさく、僕は遠慮なく廊下に布団を敷いて寝させてもらった。流川じゃないけど、「何人たりともオレの眠りを妨げる奴は許さん。」そしたら下の階(居間)から話し声が聞こえてくるではありませんか。
話し声:「やっぱ、仮面ライダーの・・・」
(う〜ん、仮面ライダーは分からん。アマゾンの名前ぐらいなら知ってるけど。)
話し声:「エリア88の実写版があるの?あれって・・・」
(マジ?エリア88なら知ってるぜ!アニメのラストも漫画のラストも知ってるぜ!ああ、起きて話に加わろうかなあ。)
話し声:「ヤマトの・・・」
(あ〜、やっぱ世代の違いかな〜。オレの世代はガンダムよ、ガンダム。)
話し声:「ラン・バラルのあのモビルスーツ、なんだっけ、ドムじゃなくて...グフだ!やっぱガンダム・・・」
(ああああ!!!ガンダムだああ!!ラン・バラルの名言、「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」を吠えながら階段を降りようか迷う。ああ、でも眠っとかなきゃなぁ。)
話し声:「ドイツのティーガー(戦車の名前)のプラモが・・・」...「ジオラマが・・・」
(だあああ!!めちゃめちゃストライクゾーンだっちゅうに!オレ今ティーガーでジオラマ製作中だっちゅうねん!!)
でも結局寝た。
7日目終了。走行距離:97.9キロ