本の森通信 6月号

Back Number] [Home

6月24日(火)

通勤途中に通る瑞鳳殿の階段坂。今年も紫陽花が葉を大きく広げ、花もうっすらと色づき始めた。雨に濡れた石段がてらてらと光り、紫陽花が頭を垂れるほど大きい花を咲かせる。それを見ながら歩くのが、うっとうしいこの時季の数少ない楽しみの一つである。

「前九年合戦」「後三年合戦」を描いた新刊歴史小説『勇族の挽歌 奥州平安の動乱』の納品日が、来週月曜日の30日に決まった。今月中の完成予定をギリギリで死守できた。事前に秋田・岩手・山形・宮城(仙台以外)の書店にFAXで告知したところ、予想以上の反応が返ってきた。仙台市内の書店を廻っても、軒並み多めの数の注文をもらった。それを受けてか、取次店二社への初回納品も多めである。できることなら、書店に平積みで並んでいるうちにお客の目にとまるか、あるいは新聞等で紹介されるなどすれば、初回納品数も案外早々にさばけてしまうかもしれない。もちろん、書評依頼の原稿も用意済み。あとは30日の納品を待ち、見本とともに発送するだけである。

振り返ってみると、小社の「小説」の品揃えもずいぶん増えた。HP内の「書籍案内」に載せている94点中、小説(絵本を含む)は13点。昔話の佐々木徳夫さん、法律関係書の千田實さん、苗字関係の鈴木常夫さんが合計で 21点のリピーターであることを考慮すれば、小説の占める割合は意外と大きいと言えそうだ。うち、東北の歴史を題材にしたものが5点。今後も増えていきそうなジャンルである。まぁ、昔話をフィクション=創作と考えれば、これまた小説の仲間に限りなく近付くのかもしれないが。

『勇族の挽歌 奥州平安の動乱』は、早ければ30日午後か翌1日には書店に並ぶはず。白と青を基調色に、タイトルを力強く筆書きした装丁デザインも店頭で際立つと思われる。HP内の商品紹介のページのアップまでは少々時間がかかるかもしれないが、30日当日から電話・メールでの注文はお受けできる。ご興味のある方は、ぜひお手に取っていただきたい。(小)
6月23日(月)

先週末に梅雨入りした東北。仙台・宮城も今週はずっと曇りか雨が続くと言う。この雨による、地震被災地での二次災害が心配される。行方不明者の救出とともに、せき止めダムの決壊防止等にも必死の作業が続けられている。また、避難所生活の改善や仮住居の設営も急ピッチで進んでいるようだ。余震の心配もまだ続くが、あらゆることの一刻も早い好転を心から願う。

ちょうど一週間前、地元紙・河北新報の紙面に『ふるさと艶笑譚選集 第三集 内緒で読みたい愉快な色話』の紹介記事が掲載された。それと同時に、県内各地から注文・問い合わせの電話が殺到した。記事で「第一集、第二集に続き・・・」と書かれたので、「三つまとめて送ってください」と言ってくれるお客が多いのも嬉しい。各集それぞれ50〜60話を掲載しているのだが、これは佐々木先生の「艶笑譚を一度に100も200も載せては、読むほうもさすがに辟易するだろうから」という意向を受けてのものだった。それゆえ、薄いサイズの本で三部作というアイデアに落ち着いた。しかし、このようにまとめて三冊の注文があると、一度に155話の艶笑譚を手にすることになる。まぁ、手にしたからといって何か起こるわけではないが、そんなお客が先週一週間でたくさんいたことを考えると、「平成20年の6月の第三週は、宮城県内で史上最も艶笑譚が読まれた一週間」ということになるのかもしれない。

あらためて思ったのが、艶笑譚のような人気ジャンルはよく売れるということである。その前提としては、「そんな本がある」と広く認識されることが不可欠だ。その手段や方法にはいろいろあるが、いずれにしてもその本の売上を大きく左右することになる。版元が著者にできる恩返しの一つが「たくさん売ること」にあると思っているので、この点は特に重視されるべきであろう。

今週以降は、「第三集」だけを買ったお客から、「面白かったので、第一集と第二集を注文したい」という問い合わせが来ることが予想される。もちろん、書店でも三集が大きく動いたと思われるので、第一集と第二集の補充も必要になるだろう。そんな時にすぐに対応できるように、在庫をしっかりと整えておくこと。そういう当たり前のことが、売上を確保する確実な手段である。(小)

ページトップ