木村佳子さんのマネーエッセイ
                                  
(2005年1月10日UP

新春相場の見通し  木村佳子 【初出 商品データ 04年12月6日出稿】

【2005年は始まりの年】
1989年12月をピークとするバブル崩壊から15年近く経ち、大きな痛手を被った人、企業の淘汰も一巡したように思います。その後、株式投資という観点だけでいえば2001年4月のITバブル崩壊があります。セミナー会場などで知り合った投資家さんから伺う話では「あれで全てを失って今、再起中」という方が少なくありません。例えば1997年に売買単元を変更した光通信が当時の安値4370円から55倍の241000円になったのです。100株で50万円程度、投資していたら2400万円になったのですから当事者の金銭感覚がおかしくなるのは頷けます。しかし、そのITバブルでは不動産を担保にした大規模な信用創造には到らなかった。この点が救いです。

従って不動産のバブルはこの15年間で相当、実勢価格といいますか利回り面から見て妥当な水準になったと思います。バブル期、不動産で失敗した人は懲り懲りしているので不動産を冷静には見られないかもしれませんが、6〜10%に回る物件がごろごろある今、他国の投資家からみれば実に魅力的な投資対象ではないでしょうか。

経済社会にとって、なくてはならない不動産の信用力回復ということが実現しつつある今、いよいよバブル崩壊後の新しい流れが始まるというのが私の考えです。2005年は「いよいよ始まりの年」と実感できる。そう思っています。

株式市場の05年の見通しですが、まず、これだけのドル安が続くと105円がボーダーラインとみなされる日本の輸出型企業には相当の影響が出ると誰しもが考えるでしょう。

株式市場にはそうした見通しに敏感に反応する投資家が大勢います。となると過半数の投資家は輸出型企業への投資は手控えるのではないかという思惑が生じ、新規投資の手控え、あるいは空売りの対象になるのではないかと思います。投資家の中には外貨預金などにシフトするかも知れません。即ち株式市場からある程度、投資資金が逃げ出す可能性があります。

一方、外国人投資家は引き続き日本企業の株を買ってくると思います。その目的はこれまでのように他国への投資より日本株が割安というよりM&A含みが増加すると思います。日本の商法改正(05年春)が外国人投資家のM&A意欲に基ずいた株買いに益々拍車をかけるでしょう。

こうした動きに対して企業は個人向けIRを強化して、株価が一定水準以上になるよう努力するところが増えるでしょうし、金庫株の買いなど自社株買いも活発化すると思います。

証券会社自己売買部門は04年規模と変らず、都銀、信託銀行の動きも同様とすると、日経平均株価は年の前半、二月から三月頃にかけて一端、12000円台に接近してから年後半早々にも10000円を割る調整をするのかなと思います。このところの上下サイクルは一年半周期です。調整後は一貫して上昇相場となる可能性がありますので、安く株を仕込むために資金繰りを上手にしていただきたいと思います。


【大きな流れの中で2005年をとらえよう】
ところで、次の資産インフレの山場、もっといえば株高のピークはいつか? 私はそれを2010年頃と想定しています。

その間には2006年デジタルバブル崩壊の可能性、日本の人口のピークアウト、2007年郵政民営化の一歩(最終ゴール2017年)、消費税引き上げ含み、2008年北京オリンピック、日本の団塊世代が退職年齢、2010年上海万博…。このよう事柄が起こります。

そして、さらにもっと先を見ればBRICSの台頭が進み、ブラジル、ロシア、インド、中国が世界の経済大国となり、2030年頃の日本は第一線を退いた熟年世代の人同様、経済的にはかなり力が衰退すると思います。しかし、モナコや中国返還前の香港のような存在となり、それなりに世界に位置する国になっていくだろうというのが私の見立てです。円も当然、他国の人が遊びに来てそれなりに日本旅行が楽しめるレート、すなわち130円以上には円安が進んでいるでしょう。


【05年前半の有望株】
円高による下方修正懸念から内需が買われやすいと思います。
しかし、競争力のある国際優良株は仕込むべきでしょう。

● 大東建託 1878
● 伊藤園 2593
● 伊藤忠食品 2692
● 菱食 7451
● スズキ 7269
● いすゞ自動車 7202
● 三菱商事 8058

なかなか上昇しない銘柄から「保ち合いブレイク期待銘柄」を上げれば

椿本興業 8052
● 日本カーボン 5302 東証1部 1000株
● 若築建設 1888
● 東都水産 8038

といったところです。
また、2部株、新興市場の中から

日本坩堝 5355
● 高砂鐵工 5458
● 日本鋳造 5609
● ダイハツディーゼル 6023
● インテージ 4326
● ユークス 4334


 【新興市場研究=この会社ってどんな事業してるの? 社名を詳しく知りたい】

第1回=上から10社(今後、更新毎に続けてご案内いたします)

◆ 火〜土曜日の日経朝刊相場欄を読むときに便利な新興市場銘柄の事業内容と略さない社名(新聞掲載順)

<マザーズ>


@篠崎屋 2926 東マ 1株 豆腐製造販売 9月本決算 年2回確定で優待有り
Aアンジェス エムジー 4563 1株 無配
BOTS オンコセラピー・サイエンス 4564 東マ 1株 3月本決算
CMJC 6670 東マ 1株 3月本決算 パソコン製造販売 注文生産方式
Dレイテックス 6672 東マ 100株 5月本決算 シリコンウェハ側面・裏面検査装置製造販売
Eウィンテスト 6721 1株 7月本決算 小型フラットパネル、撮影素子向け検査装置
Fオー・エイチ・ティー 6726 東マ 1株 4月本決算 プリント・ガラス基板検査装置の開発・企画 デジカメ・携帯関連
Gピクセラ 6731 東マ 100株 9月本決算 デジカメ編集ソフト等
Hノース 6732 東マ 1株 9月本決算 大気中の銅の接合を基板メーカーに供与する
Iアルチザネットワークス 6778 東マ 1株 7月本決算 通信計測機の開発。次世代携帯関連

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