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◆ フォークロア ― 後書きにかえて

以上で拙い説明は終わりだが、パイプは奥が深い。私自身、パイプの味がわかりだしたのは何年も経ってからだったような気がする。そのおかげで今では真似事のマイミックスチャー(ブレンド)までもするようになったし(味に貪欲になり、既製品に満足できなくなってしまった為だが)、いよいよパイプの泥沼にはまってしまったような気がしているが、決して悪い気はしない、心地良いものだ。

パイプはスモーカーを選ぶと言う。シガレットは誰でも喫える。しかし、パイプスモーカーには資質がいる。沈着冷静、沈思黙考、博学才英、博覧強記、……などなどなど挙げれば切がない。私自身がしっくりしているように思う言葉は、アイルランドのK&P社のトレードマークとも言える、ピーターソン博士の肖像に添えられている言葉だ。

The thinking man smokes a ……

最近若者の間で葉巻がちょっとしたブームになっているらしいが、一言言っておくと、葉巻は限りなくパイプスモーキングに近いもので、その特性も似ている。着火にも方法があり、保存も難しい。シガレットスモーキング程度の知識で扱い切れる代物ではない。どうか格好だけ喫うのではなく真面目に取り組んでほしい。

“パイプを途中で断念して、打ち捨てる人よ。実はあなたがパイプを捨てたのではなく、あなたがパイプに捨てられたのだ。そして忘れられたパイプは、二度とあなたのような人の手に、新たなパイプが握られることがない為の尊い犠牲となったのだ。”

パイプ・ア・ラカルト11