北の川から 2002 夏 その1
(レインボーの狂喜乱舞)
 
 
                   

拓銀の破綻から4年以上が経過するというのに、依然経済再生への兆しが見えてこない北海道。最近でも、BSE(狂牛病)問題やエア・ドウの破綻、鈴木宗男や雪印のスキャンダル等、冴えない話題ばかりだ。
 渓流釣りに関しては、本州と比較するとまだまだ環境に恵まれているとはいえ、心ない釣り人の乱獲や無用なダム、砂防堰堤、護岸工事等により、年々状況は加速度的に悪化している。
さて、今回はどのようなシーンが待っているのだろう。
 
---------------------------------------------------------------------------------------
 
8/15(木) 終戦記念日。 天候 晴れのち曇り。
 
今日から3日間は釣りに没頭できる。1年間溜まりに溜まったストレスをこの3日間で解消してると言ってもいいほどだ。
 
特に私はこの初日を待ちに待っていた。千葉支部との旭川合宿である。私がフライフィッシングの手ほどきを受けてから、もう10年来の付き合いとなる。当時、青森、岩手、秋田の北東北での合宿から始まり、お互い転勤後も長野、新潟、岐阜で数回合宿を重ねてきた。
北海道合宿は数年前の日高遠征以来となる。
いつもフィッシングガイドをしてくれる親父はこの日は仕事が入っていたこともあり、丁度都合が良かった。
 
朝10時前、町中のセブンイレブンで待合せる。千葉支部は家族のいる美深のキャンプサイトから2時間かけての到着である。
折角ご足労いただいて満足な釣りができなくては大変申し訳ない。今日は私がフィッシングガイドとしていい仕事を
しなければならない。だが、心配は無用。今日案内する釣り場には絶大の自信があったのだ。昨年、一昨年と親父のガイド
で訪れたその川はニジマスの宝庫。どんなフライをどこに流しても魚が出てくる夢のような釣り場である。
しかも、山上湖のインレットでは、一昨年60センチを超えるモンスターを眼前にしており、大物釣りも期待できる。
(このエピソードについては、「北の川から」 2000年 夏」をご覧ください)
 
タックルは5番。岩井渓一郎氏は、「日本中どこの川でも、3番ロッド1本あれば大丈夫」というようなことを言っているが、
果たしてそうだろうか?50センチオーバーのレインボーがヒットし縦横無尽に走り回られたら、3番ではバット部分から折り曲げられ
余りにも非力ではないだろうか。さすがの岩井氏も、国内では50センチを超えるワイルドなレインボーに引きずり回されたことはない
のだろう。一昨年見た60センチオーバーの奴がかかったら、ロッドの番手はともかく、一瞬でラインブレイクされてしまうだろうなぁ。
ということで、私はニジマス狙いの時はいつも5番ロッドなのである。 
 
車中でお互い他愛もない会話を交わしていると、クルマは間もなく林道入口に着いた。唯一心配された先行者もいない。
早速缶ビールを開け、軽い食事を取りながらウェイダーを履く。目指す入渓地点までゲートから30分ほど徒歩を強いられるが、これから展開されるであろうシーンに遠足前の小学生のようにわくわくしており、全然苦にはならない。
灼熱の炎天下の中ウェイダーを履いて林道を歩くのは願い下げだが、気温は20度を少し超えたところだろう。時折吹き抜ける風が心地よいくらいだ。
目指す入渓地点に到着し、堰堤を登った所でキャストを開始する。いきなり第1投目からフライをひったくっていく奴がいた。
ロッドティップから伝わるバイブレーションに胸の鼓動が高鳴る。寄せてみると20センチほどのレインボーだった。
 
堰堤の上を指差す隊員。
気合十分だ。
 
この後の説明はいちいちしない。とにかく、よく釣り、よく飲み、よく笑った。
ただ、昨年、一昨年と比べると若干だが魚影が薄くなっているのと、魚の小型化が進んでいるような気がした。
 
このサイズならば、ゲップが出るほど釣れてくる。
 
 
記念撮影に余念がない隊員。
釣りをしながらビデオ撮影や水中撮影をこなすのにはいつも感服。
  
堰堤上の山上湖での30センチ弱のレインボー。
止水でのライズを狙っての釣りは非常に神経を使い面白い半面、簡単に釣れてしまうと、呆気なくて肩透かしをくらったような
気になることもある。
 
結局、今回も数え切れないほど釣れた。余りにも釣れ過ぎるため千葉支部は途中からインジケーターを付けたニンフ フィッシングに切り替えたほどだ。それでも入れ食い状態が続くのだから、この川の魚影には呆れてしまう。
ただ、サイズは最大でも30センチを超えることなく、イブニング ライズまで待ったが、夢のモンスター トラウトにはついに出会えず、この日のために持参した特大ランディングネットの出番もなかったのである。 
付近はヒグマの生息圏でもある。
写真はヒグマ対策の3種の神器、左からベアベル、爆竹、熊撃退スプレー。熊撃退スプレーについては昨年レポートしたとおり、ある
事故により「ガス漏れ」してしまったため、今シーズン新たに購入したもの。幸い今回の釣行では山親父に遭遇することはなかったが、「備えあれば憂い無し」である。
 
千葉支部へ。本当にご苦労様でした。拙いガイドでしたが、お楽しみいただけたでしょうか?
また、近いうちに一緒に行けるチャンスがあるでしょう。
 
(その2)に続く・・・