北の川から 2000年 夏 (その1:釣行前夜)
夏休み。数年振りに北海道に帰郷する。
北海道での釣りレポートに入る前に、当地の内水面の釣り事情について、ざっと触れておこう。
北海道には、毎年、ビッグ・トラウトとの出会いを求めて全国から多くのアングラーが押し寄せる。
釣り雑誌では、今でも、「釣り天国」「トラウト・パラダイス」といった形容がされるが、
古くからこの地を知る人間は、加速度的に悪化する釣り場環境と激減していく魚達に心を痛めているのだ。
ただ、本州に比べると、相対的にはまだまだ環境に恵まれている点、面積あたりの釣り人口が少ない
点、そして山には日本最大の猛獣であるヒグマが生息しており、なかなか人を寄せ付けないことなどが
わずかながらトラウト達が息ながらえている原因と言えるだろう。
北海道でいい思いをするには、何よりもまず「情報」である。行き当たりばったりに川をさまよっても、
決していい結果にはつながらない。
そこで、私は1年以上も前から、実家の親父に「穴場」を探してくれるよう、依頼をしていた。
長野の養殖チビイワナには食傷(実際に食べた訳ではない)気味だった私のターゲットはもちろんワイルドなレインボーである。
親父には、「とにかくネイティブなでかいニジを釣りたい。頼むからそういう場所へ案内してくれ」と頼んであったのだ。
数日前のメールで、何箇所か候補となりそうな場所があると連絡があった。きっと、そこは渚骨川や阿寒川のような全国的に
有名な川ではなく、親父だけの秘密の場所なのだろう。そんなことを考えていると、飛行機は新千歳空港への着陸態勢に
入った。さて、これからのわずか数日間、どんなドラマが展開されるのだろう。
夏はやっぱりテレストリアルの季節。ということで、レッド
アント
パラシュートを巻いた。
こちらはお馴染みのエルク ヘア カディス。今までの魚の7割
以上はこのフライでキャッチしているのではないか。このフライ
で釣れなければ釣れなくてもいいとさえ思っている。マッチ
ザ
ハッチのセオリーからすれば、私はフライ フィッシャー失格か
もしれない。
新千歳空港の土産物店の水槽にいた1mほどのイトウ。
日本最大の淡水魚であり、「幻の魚」と言われて久しいが、
環境庁指定のレッド データ ブックに記載されているにも関わ
らず、法的には一切保護されていないのは実に不思議である。
(その2)に続く・・・