Harold Mabern Trio/Don't Know Why
60年代後半から70年代初頭にかけて数枚のリーダーアルバムを残すもそれ以後ずっとサイドマンとして地味に活動していたジャズピアニスト・ハロルド・メイバーンの03年盤。アルバムを通して非常にアグレッシブな演奏が繰り広げられる1枚で、ノラ・ジョーンズ"Don't Know Why"などをファンキーにカバーしています。なかでも"My Favorire Things"のカバーはピート・ジョリーのヴァージョンに似たグルーヴィーな演奏ながら、途中のピアノソロが美しすぎる感動的な最高のカバーです。
Kenny Rankin/Why Do Fools Fall In Love
サクラは散りつつありますが良い季節ですね。こんな季節にはこのシングル盤が聴きたくなります。ケニー・ランキンが名盤"Silver Morning"を発表する前の73年にシングル盤オンリーで残したドゥーワップの名曲"Why Do Fools Fall In Love"のカバーです。もう完全に"Haven't We Met"を彷彿させるランキン節全開のピースフルなアコースティックサウンドで新緑の心地よい風を思わせるような素敵なナンバーです。
Leny Andrade/Estamos Ai
ブラジル初のジャズシンガーだと言われるレニー・アンドラーヂのアルバム。エリス・レジーナやネイヂ・フラガなどが好きな人にピッタリなサンバジャズの好演がビッシリ詰まった1枚で、ブラジルものを聴き始めた頃にこのアルバムを初めて出会った時は驚きと感激に包まれたことをよく憶えています。どうもスキャットが得意な人らしくタイトル曲や"Cliche"等でその素晴らしさを堪能できます。先頃のブラジルEMI100周年記念再発でCD化されましたので、CDで比較的簡単に入手出来ると思います。
France Gall/24/36
オルガンバーのHPでも紹介したフランスギャルのシングル盤。これは昔フランス旅行へ行ったときにお土産として買ったフランスギャルのフィリップス音源をほぼコンプリートしたBOXセット(おそらく日本未発売)に入っていて、初めて聴いた時は本当に驚きました。それから結構探してこの7インチ盤を手に入れましたが、そんな苦労も忘れさせるような素敵なソフトロックナンバーです。こんなのがあるからレコ好きのシングル盤収集は止められないのでしょうね(笑)。
Patrick and Eugene/Old Times
久々の新譜から。先頃発売されたアルバムも素晴らしかったUKの男性2組によるアルバムからの3rdシングルカット。タイトル曲も素晴らしいですが、カップリングの"59th Street Bridge Song(Feelin' Groovy)"のカバーがとにかく最高!戦前のラジオから流れていたようなオールドタイミーなジャズアレンジに脱力系のボーカル、そして美しいコーラスで原曲の良さを100パーセント生かしきった素晴らしいカバーです。7インチは限定500枚みたいなので急げ!
Neil Wolfe/Out Of This World
ピータ・ネロと並ぶUSの速弾きが得意なイージーリスニング系ピアニストのアルバム。このアルバム、不思議なことにメジャーからのリリースに関わらずなかなか出てきませんよね。まぁ、見つかれば凄く安かったりするのですけど。アルバム冒頭の"Once In A Lifetime"がロイ・バッドの"Pick Yourself Up"と並び称される超速弾きの高速ジャズで人気な様ですが、個人的に大好きなのが"Matchmaker"のカバー。弾むような軽快なワルツのリズムから高速4ビートへテンポチェンジする一筋縄ではいかないアレンジにこの人のこだわり・素晴らしさを感じます。
Suzanne Gabriello/Les Jolies Colonies De La France
50年代から女優として活躍していたという女性フレンチシンガーのイエイエ盤。この手のイエイエものは「好きな人は好きだけど、興味のない人は全く興味がない」という好みが真っ二つに分かれるジャンルだと思いますが、個人的には大好きです。さてこの女優さんの余興的1枚ですが、ニノ・フェレールの人気曲"Mirza","Oh! he! hein bon!"の2曲のカバーが良いです。特に"Oh he! hein! bon!"はとぼけた感じで歌ったかわいいカバーながら本家同様にオルガンが唸る(笑)アレンジでオススメ。
Nando Lauria/Novo Brasil
7歳の時にはじめてギターを手にし、その時からブラジル・ミナスのミュージックシーンの虜になったというブラジル人ギタリストのファーストアルバム。ロー・ボルジスやトニーニョ・オルタに多大な影響を受けたであろう繊細なギターワークに多重録音を多用した驚異のボーカルパフォーマンスは感動的な素晴らしさです。ブラジルmeetsネオ・アコースティックな名作。セカンドではビートルズ"If I Fell"の最高のカバーも演ってます。
Clan Murphy/Le coeur et la raison
ダイアン・テルなどもリリースしていたカナダのDisques Pleiadeからヒッピーコミューン的なものを感じさせるグループのアルバムです。いわゆるケベコワとか言われるタイプの人たちですね。UKに同じくヒッピーコミューンから発生したムーンフラワーズというグループがいましたが、彼らに近い無国籍なサウンドで占められた1枚です。そんななかで一際異彩を放つ哀愁感たっぷりのアコースティックグルーヴ"Eventail"がとにかく素晴らしいです。同タイプながら、よりジャジーなアレンジが施された"Aujourd'hui"も絶品。
Spanky Wilson/Doin' It
"Let It Be"と並んで人気の高いスパンキー・ウイルソンのアルバムです。B-BOYも卒倒する鬼のブレイクビーツにハモンドオルガンが唸る"Kissing My Love"、ファンキーなクリーム"Sunshine Of Your Love"のカヴァー、フリーソウル界隈で人気の"You"など、どの曲を取っても最高のヤングソウルで素晴らしいのですが、なかでも個人的に特に好きなのがドアーズ"Light My Fire"の最高にテンションの高いカヴァー。途中4ビートにリズムチェンジするところなんかはもうたまりません。