Joss Stone/Don't Cha Wanna Ride
UKの弱冠18歳の実力派女性シンガー、ジョス・ストーンのニューアルバムからのシングルカット盤。ギャル風のルックスからは想像がつかない本格的なボーカルはデビュー当時「アレサ・フランクリンの再来」とまで噂されたようです。さてこのシングルですがヤング・ホルト・アンリミテッドの名曲"Soulful Strut"をモロに使ったというか、完全に替え歌にしてしまった1曲でおもしろいです。こういうの好きです。

Neen/In My Own Little World
今の季節にピッタリな海岸ジャケのジャズボーカルアルバム。USニューオリンズの極小インディージャズレーベル・トライアングルレコードから発売されたこのアルバム、ジーニーン・クレシと言う女性ボーカル兼ピアノ奏者とジョージ・R・デイビスJRというほとんどの楽器をこなす男性マルチプレイヤーの2人組ユニットのようです。ほとんどの曲で深いボーカルエフェクトがかかっていて少しアヴァンギャルドな印象もありますが、透明感のあるワルツジャズの"When Is It My Turn"、軽快なボサのリズムの"In Five/Four"、最後のOutroの部分がたまらないメロウボッサ"Gettin' It On"など、なかなかのインディージャズ好盤でした。
Roberta Sa/Braseiro
ブラジルの24歳新人女性MPBシンガー、ホベルタ・サーのデビューアルバム。アコースティックを基調としたサンバに時折挟み込まれる打ち込みの音が今を感じさせるアレンジながら、すんなりと聴き入ることの出来る彼女の暖かみのある歌声が素晴らしい1枚です。ブラジルの新譜もアイドルものから音響ものまで無数に出てるしどれを買ったらいいのか非常に難しいですが、これはいつもお世話になっている某カフェのブラジリアンマスター(マスターが掛かっています(笑))に教えて貰いました。いつもありがとうございます。
Muriel Winston/A Fresh Viewpoint
名門ジャズレーベル・ストラタイースト屈指のボーカル盤として名高いミュリエル・ウインストンの唯一のアルバム。ストラタイーストらしいスピリチュアルな音作りながら非常にポップな楽曲群と多くの曲で聴くことが出来る子供たちのコーラスがこのアルバムを非凡なものにしています。子供モノの好きな人には堪らない"Sing Chilun Sing"や"I'm Never Happy Anymore"、ボッサジャズ調の"Weekend"、美しすぎる3部構成のスピリチュアルジャズ"Children's Trilogy"など、これからもずっと大切に一生聴き続けて行きたいアルバムです。
Boogaloo/Dorian Gray
スウェーデン産ジャジーヒップホップユニット96年の唯一のアルバム。このアルバムに収録のファラオ・サンダース"You've Got to Have Freedom"を大胆に使った同名曲が少し前に再発され話題になりましたが、アルバムも全編通して同曲の流れを汲むオーガニックヒップホップの最強盤です。ドナルド・バード使いのメロウな"Humongous Steps"、モーダルな(笑)ワルツジャズヒップホップの"Piece Of Mind"、テンションの高いラテンダンサーの"Manteca"、トロけそうなボッサR&Bの"Rhythm & Rhyme"などなど枚挙に切りがない鬼の1枚。最高!
The Giant Jellybean Copout/A Wake In A Dream
ペットサウンズ〜スマイル期のビーチボーイズを彷彿させる音作りとコーラスでソフトロックファンに人気の高いポップサイケグループ唯一のシングル盤。A面の"A Wake In A Dream"はスマイルに収録されていてもおかしくない複雑な曲ながらポップなコーラスが堪能出来る1曲。そして更に素晴らしいのがB面の"Look At The Girls"。ゆったりとしたボサノヴァのシンコペーションに導かれて現れる分厚いコーラス、途中のアカペラ部分ではため息の出そうな美しさで驚かされます。一部のマニアのモノだけにしておくのはもったいない隠れた夏の名曲ですね。
Shiloh Morning/S.T.
USインディアナポリスのローカルフォークグループ唯一のアルバム。このアルバム、ロジャー・ニコルス&ポール・ウイリアムスコンビの"Talk It Over In The Morning"のカバーが収録されていることでコアなソフトロックファンの間では人気の高いアルバムですが、ここではアメリカ"Riverside"のカバーをご紹介。ハワイアンコンテンポラリーの人気グループ、テンダーリーフやカントリーリヴィング好きにはたまらないアコースティックグルーヴで、本家を完全に凌駕してしまっているコーラスやギターアンサンブルが恐ろしい好カヴァーになっています。
Storm/It's My House
ダイアナ・ロスの名曲"It's My House"のUKラヴァーズカヴァー。ガラージ方面で有名なリスコ・コネクションも同じ曲をラヴァーズカヴァーしていますが、個人的には断然こちらが好き。ラヴァーズにピッタリな優しい女性ボーカリストの温かみある歌声にほのぼのとしたメロディ。途中で入ってくるネオアコ風ギターもたまらない透明感溢れるこの曲は夏の暑さを少し和らげてくれそうです。
Don Paulin/Me And My Papagayo
フォーク系白人シンガーソングライターがドイツオンリーで残したアルバム。詳しくはよくわかりませんがドノバンとかに近い新世代のフォークシンガーといった感じの立ち位置の人でしょうか(実際カヴァーもやってます)。このアルバムでは全編でラテンミュージックを取り上げていて、風変わりなスキャットを聞かせる"Danza"、ソフトロック調の"Papagayo"、美しいボサノヴァの"Blue Bossa"などバラエティに富んでいます。なかでも"Constant Rain"と"Suddenly"、特に後者は哀愁のメロディが素晴らしいボッサジャズでため息が出てきそうな美しさです。
Caterina Valente/Now
今回からの数枚はサンプラーCD"Rumor Vol.3"に収録した曲を紹介します。5カ国語以上話せ世界中で数百種のレコードを出しているコスモポリタン、カテリナ・ヴァレンテの75年UK録音盤。このアルバムからはサイモン&ガーファンクル"Feelin' Groovy"の超高速ジャズカバーがDJの間では人気ですが、個人的にはニール・セダカ"Laughter In The Rain"のカバーが好きです。ミディアムなジャズから途中ボサノヴァのリズムにテンポチェンジし最後はカテリナのキュートな笑い声まで聞こえてくるハッピーな1曲。この一筋縄ではいかない洒落たアレンジを手掛けているのはやはり才人ロイ・バッドでした。