田貫湖ダイヤモンド富士

「四季の写真」2001-4/5号掲載記事を修正


カシミールによるシミュレーション
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2001年・夏 by 仙人

 

 田貫湖は富士宮市北部、朝霧高原の西側、天子ヶ岳の麓にあります。湖畔からは、毎年4月23日前後、8月20前後の二回、ダブルダイヤモンド富士が見られます。

 今では富士山頂から太陽が昇る状態をすべて「ダイヤモンド富士」と表現するのが一般的になっていますが、もともとは富士と湖に映った逆さ富士とで構成された菱形の頂点に太陽が輝き、さらに湖面のキラメキが加わったものを「ダイヤモンド富士」と言ったのが始まりだそうです。

 この田貫湖はダイヤモンド富士の元祖とも言うべき湖で、有名で毎年多数のカメラマンや観光客が、その瞬間を見ようと訪れます。2000年7月には湖畔に宿泊施設「休暇村富士」がオープンしました。客室からダブルダイヤモンド富士が見られるということで、この時期は予約を取るのに苦労するほどの人気だと聞いています。

 

 

 「休暇村富士」の建設に伴い遊歩道が再整備されたので、従来から人気が高かった南西側の入り江の奥の撮影ポイントの様子が、従来とは変わっているので注意してください。以前は岸からの撮影で、殺到する写真家により周辺の植生が踏み荒らされるという事態が発生していましたが、現在は展望デッキの上からの撮影となって、その心配は無くなりました。

 このデッキを含め撮影適地が何箇所かあるので紹介しましょう。

A 北側駐車場前の桟橋付近
B 西岸の北端
C 西岸の中央
D 休暇村富士前展望デッキ
E 南岸キャンプ場内展望テラス

このうち、BからCにかけては富士山に正対する湖岸なので、その間数百メートル、どこでも三脚を立てることが可能です。しかも土手になっていますので前列のカメラマンが低く構えてさえくれれば、2段構えも可能だと思います。

 DとEは完全に仕切られたスペースで譲りあったとしても三脚を立てる本数は限られます。ざっと見積もって、それぞれ30本、40本というところでしょうか。そのキャパシティーは先客の譲り合いの精神と後から来るものの図々しさによって決まるでしょう。脚立を持参し前列の頭上越しに狙うカメラマンも居るそうです。

 

 〆切り間近に記事の依頼を受け急遽夜中に資料づくりのため田貫湖の看板を撮影
そのためストロボが反射してます(^^;

さて、何箇所か撮影地を挙げましたが、どこでも同じようにWダイヤが見られるわけではありません。厳密に言えば、撮影位置が数十mずれるだけで、太陽と富士山の位置関係が変り正確なダイヤとはならないのです。従って各ポイント毎にダイヤとなる日は異なります。

 そこで各撮影ポイントの位置をGPSで測定し、地形と太陽の位置のシミュレーションが出きる「カシミール3D」というフリーソフトウエアを使って、それぞれダイヤモンドとなる日を特定してみました以下がその結果です。

A地点 4/22 B地点 4/23 C地点 4/24 D地点 4/25 E地点 4/26

日の出の時間はずれも6:00から6:05の間になります。

 前述の様に、僅かな位置の違いで見え方が変わってしまうので、実際との多少のズレがあるかもしれません。とにかく太陽の位置は日を追うごとに北から南に移動するということと、太陽は富士
山を正面に見て左下から右上に向かって斜めに昇るのだということだけは認識しておいて下さい。

 上記のシミュレーションでは、「ダイヤ」の定義を「太陽の中心がほぼ富士山頂の中心にきたとき」としています。これを「富士山頂の中心に太陽が顔を出す」という定義にすれば、上記で
示した日よりも、ほぼ1日早くなります。逆に「太陽が完全に出きった状態で富士山頂の真中に来る」とした場合には。2日程遅くなります。

 試しにC地点で22日と26日をシミュレートして見た結果、22日には太陽は全部出きった状態で富士山の中央に位置、26日は太陽は山頂右隅の富士山絶頂剣が峰に重なることがわかりました。

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