今回のうにかたは、「ゆびわものがたり」
今日も至って幻想郷は平和であり、それはまた住人の大方が暇を持て余しているということでもある。
すべからく博麗神社も全体的に暇なもんで、うら若き乙女たちが朝っぱらからやることといったら、縁側でだらけてお茶を啜るくらいのものだった。
博麗神社おそらく十三代目巫女博麗霊夢は、縁側に降り注ぐ暖かな陽光へ向かってひとつ緑茶を傾けてから言う。
「あー……」
すぐ右隣で同じようにして日向を陣取っている霧雨魔法店店主霧雨魔理沙も同じようにして茶をしばく。
「あー……」
二人の間に生ずる会話といったら以上の二言程度にしかありえなく、結局の所、今日今現在活動しているこの時が、これ以上ないほどに極まって暇で無駄でどうしようもなくどうでもいい時間帯であるという価値観が結論として出てくるのみである。
そんなとぼけた顔で雲ひとつない晴天の空を見上げ、魔理沙はぼけーっと呟いた。
「霊夢ー……結婚しないかー……」
暇だからなんとなく結婚することにした霊夢と魔理沙。
対する霊夢はもはや仰向けになって縁側を転がりまわる体制に入っており、その他のことなど大概がどうでもよかった。
「えー……なんでー……めんどくさいわねえ……」
それならばと魔理沙もうつ伏せで縁側に寝転がり、この陽気に黒は失敗だったかななどと糧になることのない反省をするのである。
「いやー……暇だしなー……」
「あー……暇だしねえ……」
ひとしきり転がりまわり頭をぶつけた後にやってくるのはやはり耐え難いほどの余暇であり、じんじんと痛む額をさすりながら魔理沙は半身を起こすのであった。
「そう、暇だからさー……。結婚して夫婦するんだ。昔、ウチの両親が結婚記念日に喧嘩してたことがあってさー……。原因は知らんけど暇しなかったなー……」
持ち前の薄い当たり判定で額を守り通した霊夢も、そろそろ転がるのに飽きてきた様子である。
「あー……。とりあえず暇よりは面白そうねー。じゃあ結婚しましょうかー……」
「おーう……そうこなくっちゃー……」
以上、意気投合した二人は結婚することにした。
「でも結婚ってどうやるんだ……。つーか何すんだ……」
「任せておきなさい、私が結婚生活ってものを見せてあげるわ」
レイマリ大失敗。
WORK
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