狆って、どんな犬(Japanese Chin)


渡来、成立ち について

現在、狆に関する色々な書物を見る限りでは、遣唐使が唐より連れ帰った犬達や、それと前後して我が国に渡来した犬達が、その後 長い年月をかけて改良されて来たという説が、大勢を占めています。

私の考える説は、少数意見かもしれません。

たしかに新羅より最初に蜀狗が渡来した後、何回となく同じ様な狗の渡来が有ったとは思われますが、その狗達の子孫が奈良、平安、鎌倉、室町、安土桃山、江戸と それぞれの時代を 脈々と代を重ねて来たということには、疑問を持っています。

次項の“日本の犬、狆”では、私の調査結果等をランダムに記載してみましたが、私は、室町時代から江戸時代にかけてある程度の数のチベット系の犬たちが、色々なルートで渡来し、その犬たちが基礎犬となって、江戸時代に何十代、あるいは それ以上の代を重ねて選抜交配されて行く過程で現在の狆が出来上がって行ったのではないかと考えています。


性格と日常の管理について

一口に狆の性格と言っても、それぞれの個体によって、だいぶ違いがあります。
ここでは、我が家の子達に照らし合せて述べてみます。
色々な本には、狆は、無駄吠えしない、体臭が無い等々と書かれていますが、このことは風花、花總には、当てはまりますが、姫花には少し当てはまりません。
姫花は、私たちが甘やかしたせいか、自分の欲求が満たされない時は、良く吠えます。
やはり、飼い主の躾次第だと思います。
我が家では、シャンプーは、1ヶ月に1回しかしていませんが、ほとんど臭いは無いように思われます。
この位が限度かもしれません。
それ以上管理を怠ると、臭いが出てくる様に思われます。
しかし、垂れ耳犬の宿命で、蒸れて耳が汚れている時は、結構臭うものです。
我が家では、耳に関しては こまめに掃除してあげています。
面白いもので、耳の穴も、それぞれ大きさに違いが有り、掃除しやすい耳、しにくい耳があります。
また、耳の毛は こまめにブラッシングをしないと、すぐ毛玉ができ、それを解すには苦労します。
他の部分の毛と違い、耳の毛はいったん切れて短くなると、なかなか伸びてこない様です。
年2回、夏毛、冬毛の抜け変わる時期は、結構な量の毛が抜け変わりますので、こまめにブラッシングをしてやる必要が有ります。
しいて言えば、この時期が一番 大変な時期です。
我が家では、この時期だけは、1ヶ月2回シャンプーをしています。
自尊心が強い、頭が良い、清潔好き、家族思い、そしてあの大きな目で喜怒哀楽を情感豊かに表現する。
これは、我が家の子達に共通している事です。
他の犬種に比べても、大変飼い易い犬種だと思います。


飾毛の名称



顔の斑

“狆 犬の遺伝と繁殖” 長倉義光・吉田清光・魚井弘一共著(三和図書発行)の一節には、次の様に狆の顔の斑について書かれています。

斑に対して特に名をつけて呼びはじいめたのは、狆の盛んに飼育せられた江戸の中期時期にはじまる。その頃大奥・柳営(幕府)・大名などに飼われていた狆には、玉様・丸様などという呼び名が多かったので、それをさらに区別するために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・丹冊の丸さま、扇の丸さま、いちょうの丸様といったような調子である。

丹冊や扇の模様の狆は上流社会において飼われ、奴模様は一般庶民にというように、当時の人の丁髷の形に準じて狆が区分せられたことには興味を覚える。

ばち(撥)

   奴

めがね奴




病気について

狆がかかる可能性がある病名を数例、下記に列記しました。
一般には聞きなれない病名や特殊な病気もありますが、こんな病気も有るのだな〜と言う位の気持ちで見てください。


【泉門開口】

狆の幼犬では、チワワと同じ様にアップルヘッドの頂頭にモレラという泉門が開口しています。
その形は、色々で、丸型、菱型、星型などしているそうです。
ほとんどの犬は、成長にともなって、閉じるそうですが、たまに閉じない仔もいるそうです。


【流涙症】

常に涙があふれて、目の周りの毛が、褐色に変色します。
いわゆる “涙やけ”です。
原因として、涙が鼻や口へ流れて行く管の障害の場合もありますが、狆の場合、目が大きく、飛び出している為 他の犬種に比べ 涙の量が多かったり、“逆さまつげ”で目を刺激している場合も多いようです。


【軟口蓋過長症】

イビキが大きい、時々 物が喉につまった様になる。
鼻ペチャ(短吻種)の犬に多く見かけます。
似た様な病気に気管が扁平化しているために呼吸困難になる気管虚脱、鼻の内側が狭くなっていて、興奮したりすると呼吸困難になる鼻腔狭窄が有ります。
気管虚脱の場合、散歩時にリードを急に強く引っ張ったりすると、咳き込むことがありますので、注意が必要です。


【臍ヘルニア】 

臍の部分に 丸い柔らかい ふくらみがある。
これは、臍部の腹膜に穴があり靭帯や、腸管が、腹圧によって、とびだす病気です。
いわゆる “でべそ” と言われているもので、鼠径ヘルニアとともにペキニーズ、パグなどにも多く見られるそうです。
手術をする場合は、単に腸を押し込めて、穴を完全に塞いでしまうのではなくて、穴の周りの皮膚を切り取って、穴を小さめに残して、縫い合わせていく手術の様です。
幼犬の頃、“でべそ”でも6ヶ月位までに自然治癒するケースも多いようです。

 
【膝蓋骨脱臼】 

小型犬に多く発生する病気で、大型犬の股関節脱臼と、よく比較されます。
原因は、事故などによる、脱臼により膝の皿や関節を支えている靭帯や筋肉が緩んでしまった事によるものと、 先天的に膝の皿が収まっている大腿骨の溝が浅かったり、 膝の皿を支える筋肉、膝蓋骨、靭帯の捩れや緩みがあることにより、 膝蓋骨が正常な位置より内側あるいは外側に外れるものがあります。
ちなみに足の靭帯には、前と両側の前十字靭帯、外側側副靭帯、内側側副靭帯と後の後十字靭帯があります。


【熱中症・熱射病】 

犬は、人間と違い汗腺は足の裏しか持っていません。
その為、体温を下げる機能として足の裏と、口の気道、耳の裏ぐらいしか有りません。
狆は、他の鼻ペチャ種(短吻種)の犬同様、口の気道が短いために暑さには、特に弱い犬種です。
夏場や、湿気が多い時期には、エアコンは欠かせませんし、夏場の外出には注意が必要です。


【眼球の飛び出し】

狆の様な口吻の短い犬は、事故や、頭部への圧迫により眼球が飛び出すケースが結構あるそうです。
犬同士がじゃれ合っていて、事故で眼球が飛び出してしまったケースや、幼犬に薬を呑ませようとして、ストレスや拒絶反応で眼が飛び出て来たケースは聞いたことがあります。
我が家では、老犬が食べ物を喉に詰まらせた緊急時に、指を口の中に入れた時に起こりました。
冷たい洗い液や点眼液をさしただけで、元に戻る場合もあるそうですが、濡れたガーゼで眼を押えて、そっと押し込んでやるのも良いそうです。
その様な状態になった時は、眼を乾燥させない様に、濡れたガーゼなどで眼を押えて、すぐに獣医さんに診てもらう事をお奨めします。




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