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JBNリオデジャネイロ事務局便り no.4 2004年 1月15日発信

リオ便り 第4号

 日本ブラジルネットワークでは、このたび日本事務所を縮小し、ブラジルでの活動をさらに効果的、効率的に進めていくため、ブラジル・リオデジャネイロでの事務所の強化を図っております。そして日本からボランティアやインターン生もこちらで活動を始めております。今後、そういった活動の様子や、日常生活から感じること、リオデジャネイロの生活情報などを、JBNリオデジャネイロ事務局便り「リオ便り」として報告いたします。さらに充実させ、ブラジルのニュースなどもお知らせできればと頑張っておりますので、よろしくお願いします。

今回は、リオ便りと、アフリカ展報告の2つの記事があります。


 2004年1月15日リオ便り 福代孝良

 新年といっても、こちらは、南半球、初夏なので、どうも私達、日本人には新年の実感が湧いてこない。ただ、今年のクリスマスから新年にかけては、雨が多く、天候もわるかったため、気温は低く、ちょっとだけ北半球のクリスマス気分を味わうことができた。しかし、ビーチで、新年を祝うブラジル人にとっては最悪の天気である。私は、コパカバーナの友人の家で過ごした。日本ではほとんど知られていないが、このコパカバーナでの新年のお祝いはとにかく派手である。ブラジルのマスコミによると、ニューヨークでも100万人は超えないが、コパカバーナでは250万人の人があつまる。年が明けるとビーチでは大量の花火が打ち上げられ、その後、いくつものビーチの特設会場でブラジルの有名バンドと一流サンバスクールのショーが始まり、夜が明けるまで行われる。ブラジルでは、新年はカーニバルムードの始まりでもある。ちなみにサンパウロはパウリスタ通りに200万人が集ったそうだ。新年の派手なイベントというと、ニューヨークなどが有名だが、さすがお祭りといえばブラジル、ここではコパカバーナは世界一の新年のイベントといわれている(ブラジル人談)。
 ところで、話は変るが、昨年末に心温まるニュースをテレビでやっていたので紹介したい。「セントラルステーション」という映画をご覧になった方は多いと思うが、ブラジルは農村部や都市労働者階層では識字率が比較的低いことで知られている。この映画の中では、こういった読み書きの出来ない人が田舎の家族や恋人に手紙を書く代筆屋のおばさんと少年の物語である。セントラルステーションは、リオデジャネイロの中心にあるセントラルの駅、映画はこの駅構内での代筆屋のおばさんの仕事から始まる。しかし、リオデジャネイロに暮らしているとわかるが、このような代筆屋というのは駅構内にはいない。今や、映画の中の話、私自身そう思っていた。しかし、クリスマス前にセントラルの駅構内ではないが、サンパウロやリオの長距離バスターミナルで青少年のボランティア団体が、無料でクリスマスカードを代筆し、送付するという活動を行ったそうである。未だに出稼ぎ労働者の中には字の読み書きが出来ない人は多い。
 この活動ではごく普通の中流や上流階級の高校生や青少年が、バスターミナルにいる農村からの出稼ぎ者、労働者階級の人々のために無料で手紙の代筆を行っていた。手紙の代筆を頼む出稼ぎ労働者、都市の貧困労働者の人々は、手紙に書いてもらう内容を青少年に伝えながら、田舎や家族を思い、泣き出す人もいた。 ブラジルとりわけリオデジャネイロでは、階層分化が激しく、このような貧しい人たちと、中流や上流階級の子供達が接することはほとんどない。また、麻薬組織の暗躍による治安の悪化によって、中流や上流階級の人々は、貧しい労働者階級の人々にはことさらに警戒感がつよくなってしまい、このような中流・上流階級の高校生が、このような労働者階級の人々を、路上では警戒しがちである。しかし、町で見かける一見、危険そうなのんだくれの労働者の親父が、高校生の目の前で涙ながらに、家族へのメッセージを伝える。今まで想像もしなかった彼らの過酷な生活のなかに秘められた家族や大切な人への思いとメッセージが涙と共に伝えられたのである。高校生も、これまで考えもしなかった貧しい人々の境遇と彼らの思いを知り感動した様子であった。その感動と共にこの社会を何とかしなければならないという思いが芽生えたと期待する。
 ブラジルでは、貧富の差は広がるばかりである。特にリオデジャネイロは治安の悪化と共にさらにこうした人々の距離は広がっている気がする。クリスマス前だけの代筆ボランティア、一見、何の問題も解決しない偽善的な自己満足の活動にも見えてしまうが、実はこういったレベルでの交流や橋渡しが、今一番必要なのではないかと、考えさせられた映像であった。

ブラジル銀行文化センターアフリカ展見学 屋敷香織(JBNインターン生)

 10月14日から1月4日の間、ブラジル銀行(Banco do Brasil)の文化館に おいて、アフリカ芸術展(arte da AFRICA)が開催されている。そして、隣接されている会場では毎日のようにブラジルのアフリカ系NGOや文化団体 による催しものがあった。私が行った日には、アフリカから渡ってきた奴隷が創造した武道ダンス「カポエイラ」の教室が行われていた。参加したい人は誰でも参加でき、数時間の間、数人のカポエイラの先生と一緒にカポエイラの音楽に合わせて踊っていた。
 ちなみにカポエイラはどのようなものかと言うと、白の空手着のようなものを着てアフリカ系のパーカッション音楽に合わせて武道のような振り付けをしながら踊るというものである。ブラジル人にも外国人にも人気があり習いはじめる日本人も多い。

 アフリカ展の話に戻ると、2つのフロアーすべてがアフリカの芸術作品が展示されているという大規模なもので、古代の王などの政治的な権力を物語る人物を彫刻したもの、彫刻技術を最大限に生かした仮面、ブラジルのサンバなどに多大な影響を与えているアフリカ音楽で使われていた楽器などが数多く展示されていた。
 特に興味深かったのは、アフリカで、音楽を楽しむ人々の昔の映像記録であった。台所で使う土鍋やほうきのようなものまで楽器にして楽しんでいる様子が映し出されていた。
 ブラジル文化はアフリカ文化と切っても切れない関係があり、ブラジル文化をそのように築いてきたアフリカ系民族の奥深さを感じさせる展示物たちであった。


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