名実況集
| 「トウカイテイオ―が来た。ビワハヤヒデとトウカイテイオー!ダービー馬の意地を見せるか。トウカイテイオー、トウカイテイオ―、奇跡の復活!!」 365日ぶりにターフに帰ってきたトウカイテイオ―が奇跡の復活を遂げた有馬記念での実況。3度の骨折に泣いた同馬だが、ダービーにジャパンカップ、有馬記念と、シンボリルドルフの子供としての重圧に負けることなくしっかりと競馬史に名を刻んだのであった。 |
| 「スペシャルウイーク、エアグルーブ、日本馬が上位独占!先頭は、エルコンドルパサー!!」 ジャパンカップにおいて外国産馬故にクラシック出走かなわなかったエルコンドルパサーが世界の舞台で勝利を飾った時の実況。エルコンドルパサーはこの翌年海外遠征し、凱旋門賞2着の栄誉を得る。ちなみにその凱旋門賞優勝馬モンジューはこの次のジャパンカップに出場。日本総大将スペシャルウイークがそれを粉砕したのである。 |
| 「テイエムは来ないのか、テイエムは来ないのか、テイエム来た、テイエム来た、テイエム来た、抜け出すか、メイショウドトウとテイエム、テイエム、テイエムかぁ、わずかにテイエムかぁ!!」 2000年有馬記念。わずか310Mしかない中山コースの直線にむいたテイエムオペラオーはまだ馬群の中でもがいている。いくらテイエムでもこれは無理だ。誰もがそう思ったその時、彼はやってきた。馬ごみの中から一気に先頭へ。ミレニアムの覇者が年内無敗の金字塔を打ち立てた瞬間だった。 |
| 「外から音速の末脚が炸裂する!!」 ダービー初勝利に向け最強のパートナーを得た武豊とダンスインザダーク。直線で抜け出し夢は叶ったかに思えたその時、その外から信じられない脚でそれをかわして勝利をもぎ取ったのはわずかキャリア3戦のフサイチコンコルドであった。競馬の常識が一つ覆された瞬間だった。 |
| 「タニノギムレット、タニノギムレット、一番外からタニノギムレット、二番手以下は大混戦だ。タニノギムレット〜!!今度こそ、今度こそ、末脚炸裂!!!」 皐月賞は先行残りの厳しい流れの中大外ただ一騎追いこんでくるも3着。NHKマイルCでも直線で決定的な不利を受けそれにも負けずに脅威の脚を使うも3着。勝利の女神も見放したかと思えるように運が悪かったタニノギムレット。しかしその実力は誰もが認めるところ。そしてダービーの大舞台でもファンは一番人気に推す。迷わず大外に持ち出した武豊に応え、タニノギムレットは2着シンボリクリスエスに1馬身をつけて快勝するのである。その後のクリスエスの活躍を見ても、いかにこの馬がとんでもない馬だったかがわかる。引退の本当に悔やまれた1頭であった。 |
| 「ハイセイコーかタケホープか、ほとんど同時!!」 73年の菊花賞での実況。元祖アイドルホースで皐月賞馬のハイセイコーが先頭に踊り出て、、ダービー馬のタケホープが懸命に猛追する。一完歩ずつ差は詰まっていきほとんど並んだところがゴール板であった。勝ったのはわずかにハナ差でタケホープ。二冠を制したタケホープは年度代表馬になり、ハイセイコーは大衆賞を受賞した。実に大きなハナ差であった。 |
| 「ブルボン先頭、ブルボン先頭だ!後ろは二馬身から三馬身、恐らく勝てるだろう、恐らく勝てるだろう、もう大丈夫だぞ!ブルボン、2400三馬身から四馬身五馬身リードで逃げ切った!!」 最強の逃げ馬という呼び声も高いミホノブルボンの日本ダービーでの実況。2400という距離は初めてで不安もあったがそれを見事にはねのける見事な勝利であった。 |
| 「これはもう、フロックでもなんでもない。2冠達成!」 皐月賞を制したもののフロックという評価がつきまとったサニーブライアンが、ダービーにおいて身をもってそれがフロックでなかった事を証明した時の実況。古馬になってから名を馳せる名馬たちも彼の影を踏む事はで着なかったのである。 |
| 「今日はそれほど差をつけなくても大丈夫です!」 皐月賞で3馬身、ダービーで5馬身、菊花賞で7馬身と三冠レースを戦うごとに差を広げ勝利を収めていったナリタブライアンが4歳4冠を達成したときの実況。ブライアンが古馬の壁を周囲の期待に応えて見事ぶち破って見せた圧巻のレースであった。 |
| 「世界へ向けて、これは強いぞ怪物だ!!」 ダート路線でとてつもない力を発揮したクロフネがまさに世界の舞台で白い怪物の証明をしたジャパンカップダートでの実況。ドバイに是非出てもらいたかった・・・。 |
| 「これが夢にまで見た栄光のゴールだ!」 貴公子テンポイント。五戦全勝で臨んだ皐月賞でトウショウボーイの後塵を拝し、トウショウボーイに初めて先着できた菊花賞でも内をついたグリーングラスの二着、さらにその年の有馬記念ではまたしてもトウショウボーイの二着になりビッグタイトルにわずかに届かなかったテンポイントがついに翌年の天皇賞(春)でGTを奪取したときの実況。この時もグリーングラスが内をついて菊花賞の再現かと思われる場面があったが、今回は少し寄れながらもしっかりと差しきって一着のゴールを駆け抜けたのであった。 |
| 「夢をつかんだ武豊!!」 最後まで残っていた夢、日本ダービー。ダンスインザダークに騎乗した時ほとんど手中に収めていたものを直前で奪われたその夢。ついにその夢を完全な圧勝劇でもぎ取ったスペシャルウイーク武豊の日本ダービーの実況。拳を二回も振りかざした彼の宿願を達した喜びが感じられる。 |
| 「エルコンドルパサーは二番手だが離れている。グラスワンダーは伸びが苦しい。グランプリホースの貫禄!!」 破竹の重賞6連勝で一気にGT馬となったサイレンススズカ。その次の毎日王冠での実況がこれである。その類まれなるスピード能力はあの凱旋門勝2着のエルコンドルパサーでさえ影を踏ませることすら許さなかったのである。一つの時代をあっという間に駆け抜けた優駿が競馬史に燦然と輝いた瞬間だった。 |
| 「弟は大丈夫だ。十年ぶり、十年ぶりの三冠馬!」 シンボリルドルフ以来十年ぶりの三冠馬となったナリタブライアンの菊花賞での実況。あの3200M時代の天皇賞(秋)を大逃げで逃げ切ったプリティキャストを母に持つスティールキャストの大逃げにも動ぜずにダービーの五馬身差をさらに広げての勝利。その年の有馬記念も制した、まさにスーパーホースであった。 |
| 「やっぱり最後は最強の2頭だった!」 1999年の有馬記念において、直線で最後抜け出したグラスワンダーとそれを道中徹底マークしたスペシャルウイークがぴったり並んでゴールしたときの実況。異世代との戦いで勝っていないが故に評価が低くなりがちなテイエムオペラオーは実はこの2頭にクビ差の3着になっている。オペラオーがダービー馬であったならこの実況は「最強の三頭」になっていたように思うのは私だけではあるまい。3歳にしてこの2頭と同レベルの走りができたことが、オペラオーが間違いなく歴史に残る名馬であった証である。 |
| 「ブライアン、ブライアン出た、1年ぶりの勝利か、内からマヤノトップガン差し返す、さあどっちだどっちだどっちだ、内か、外か、内かー、わずかに外か。わずかに外ナリタブライアンか!!」 2年前の年度代表馬と1年前の年度代表馬との戦いとなった阪神大賞典。最強の名を欲しいままにするも故障に泣いて1年間勝ち星に恵まれなかったナリタブライアンと菊花賞、有馬記念を制し波に乗るマヤノトップガン。後々まで語り継がれることになった直線の叩き合いはまさに世紀の一戦と呼ぶにふさわしいものであった。 |