我胸中、一切無心也。の巻

平成11年7月9日(金) 晴れ

0630起床。0700朝食を摂る。今日は、祭りの日じゃ。

出発準備を整え、宿のおばちゃんに羽幌神社の場所を教わり、出発する。

神社に到着する間もなく、早くも神輿が出発し始めていた。

            

                                                     <祭りの風景>

            

本神輿、子供神輿、女子衆神輿などが次々と通りすぎ、最後には、太鼓を叩く子供達の山車が通りすぎた。

短い夏の一時を楽しむような人々の姿を眺めて、さてと出発するべ。

国道232号線を留萌に向け歩み出すと、右手に、神輿を送り出した後の静まり返った羽幌神社が現れた。

               

                                     <羽幌神社>

境内は、人っ子一人居なかった。まさに、祭りの後の静けさじゃ。

快晴の爽やかな道程を進むと、遂に希少動物である“オロロン鳥”を国道付近で発見した。

その巨大な姿は、見る者を圧倒する。しかし、わしが近付いても、海の方を眺める姿は、微動だにしなかった。

               

                                     <オロロン鳥>

それに、お腹に “Welcome はぼろ” なんて文字が。こりゃ、確かに希少動物じゃ。

オロロンの巨像を後にし、しばし歩むと、遠くの丘の上に巨大な扇風機が現れた。

ありゃなんじゃろう。接近してみると、それは、究極のクリーンエネルギー風力発電用の風車じゃった。

      <風力発電> 

この地は、それだけ風が強いんじゃろう。風車は、ゆっくりと羽を回転させていた。

そろそろ、昼飯でも食うかのう。コンビニで食料を調達し、海辺で食す。

目の前の日本海は、太陽が燦燦と輝き、カモメが群れていた。こんな昼食は、最高の贅沢じゃ。

昼食を楽しんでいると、1羽のカラスが接近してきた。人に慣れているのかのう。

                          

                      <カモメ>                              <カラスのカー子>

試しに貴重なパンを千切って投げると、食べたわい。何度かやると、だんだん面白くなってきた。

わざと近くに投げると、警戒しながらも接近してきた。中々可愛い奴じゃのう。ひとまず、カー子と名付けよう。

しばらく、カー子と遊んでいたが、いつまでも長居はできん。さらばじゃ、カー子よ。

順調に歩みを進めていると、電線の上でカラスが、カーカー鳴いている。カー子が、追って来ていた。

仕方のない奴じゃ。保存食のキャラメルをわざと遠くの草むらにほおり投げ、これで本当のおさらばじゃ。

232号線を進むと、国指定の重要指定文化財の旧花田家鰊(ニシン)番屋に到着した。

明治から大正にかけての鰊漁が盛んだった当時の番屋の跡である。

     <旧花田家鰊番屋> 

屋内に入ると、重厚な床柱、磨き抜かれた床板など、その当時の面影が色濃く残っていた。

また、過酷な労働を強いられた鰊漁の労働者達の苦労が偲ばれる。

鰊番屋を後にして、本日の目的地留萌までは、あと一息じゃ。まだ日が高いので、助かるのう。

1830留萌市街に入る。この時間じゃからのう、念のため駅に行って、観光案内所で宿を手配してもらおう。

駅に行く手前に案内所があった。早速、宿を手配してもらう。そこで、おばちゃんに色々な情報を聞く。

なんでも、明日、留萌から深川まで、国営放送の朝の連続ドラマでお馴染みのSL“すずらん号”が走るらしい。

こりゃ、乗ってみたいのう。わしゃ、生まれてこのかたSLに乗ったこともないし、走っているのさえ見たことない。

でも、人気がありそうだし、もう予約でいっぱいじゃろう。まあ、駅行って聞いてみるか。

それから、おばちゃんは、今日は天気が良く、雲が出ていないので、綺麗な夕日が見れると教えてくれた。

ここから歩いて20分ほどの黄金岬(いかにも、凄そうな名じゃ)で、見れるらしい。本日の日没は、1919。

こりゃ、急がにゃならん。おばちゃんに礼を述べ、留萌駅に向かう。

半信半疑で駅員殿に、明日の“すずらん号”に空席があるか聞く。なんと、ありました。即座に、発券してもらう。

え〜、次は宿に行って、荷物を置き、黄金岬へ。忙し忙し。宿のおっちゃんが、自転車使え!と言ってくれた。

道順を聞いて、いざ出動。久々のチャリンコは、速いのう。チャリンコは、快適じゃ。

なんとか日の残っているうちに、岬に到着。しかし、観光客が多いのう。こりゃ、人気のない所に移動じゃ。

チャリンコなら、すぐに遠くに移動できるのが、ええのう。よしゃ、ここらにするべ。

時刻は、1903。お天道様は、綺麗なオレンジ色を波間に残しながら沈みつつあった。

     

とても幻想的じゃ。我胸中、一切無心也。心洗われる思い也。

沈みゆく夕日に心奪われたが、早く宿に戻って飯食わにゃ。(宿で、準備してくれるそうじゃ。感謝感謝)

チャリンコで快走し、あっという間に宿着。風呂は後にして、夕食を摂る。

明日は、今までの快進撃のご褒美、SL搭乗じゃ。楽しみじゃのう。そんじゃ、寝るか。2330就寝。

こうして、素晴らしい光景に心奪われ、狂歩録第63日目は、終了す。


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