平成11年7月14日(水) 雨のち曇
0600起床。本日からは、蝦夷地最終地函館に向けて進撃じゃ。やっとこ、ここまで来れたのう。
天気は、昨夜から引き続いて雨。雨脚は、かなり強いようじゃ。こんな日は、出撃したくないのう。
そうじゃ、小樽にもう一泊しよう。早速、宿の人に交渉に行くが、残念ながら、今日は満室らしい。
さすが大観光地じゃのう。仕方あるまい。雨対策を万全にして出発じゃ。その前に、宿の窓からの景色。
<大雨の小樽>
今日も一日雨模様。写真撮影は、ほとんど不可能じゃろう。本日唯一の写真かもしれん。
降りしきる雨の中を、0700出発。小樽市民の方々の冷たい目に晒されながら、国道5号線を進む。
たしか誰かが言っていたが、蝦夷地にも梅雨があるそうじゃ。内地が梅雨末期になると、やって来るらしい。
きっとこの雨がそうなんじゃろう。内地の梅雨そっくりの降り方じゃ。
小樽市街を抜けるとゆるやかなアップダウンが続き、その後、日本海沿岸に至る。
塩谷・蘭島の海水浴場には、当然の事ながら人影はない。
おまけに5号線はこの辺りは歩道がなく、上からの雨と横からの車の吹き上げる水飛沫で、ずぶ濡れ状態。
こりゃ、気合が入るぜ。天気は悪いが、オホーツク辺りと違って寒さはない。これが、せめてもの救いじゃ。
余市に至り、商店街のアーケードの下を通っているときだけは、雨に当らずにすんだ。
しかし、田舎のアーケードがそんなに長く続くはずもなく、再び降雨の中へ突入した。
余市を過ぎて仁木に入ると、沿道に果物直売所が多数現れた。
ブドウ・リンゴ・サクランボなどの看板が立ち並ぶ。今の時期の旬は、サクランボのようじゃ。
国道沿いにも、緑の葉の間に赤い実をたくさん付けた木々が並んでいた。
果樹地帯を抜けると、ゆるやかな登り道となった。稲穂峠(標高226m)に向かう道である。
峠への道には、歩道はもちろん無く、脇を通り抜ける車の水飛沫に再び難渋した。
ようやく峠の頂上である稲穂トンネルに到着したが、トンネルには路側帯さえなかった。こりゃ、危険じゃ。
おまけにトンネル内は暗くて、水蒸気のために視界が非常に悪かった。
トンネル内では、後ろからぶつけられちゃたまらんので右端を進み、前方から来る車を警戒した。
前方から車が来たら帽子を振り、こちらの存在を誇示した。運転手殿は、皆一様に驚きの表情を見せていた。
こうでもしなきゃ、轢き殺されるわ。相当長い稲穂トンネルを抜け、一安心する間もなく、同仕様のトンネルが登場。
島付内トンネルよ、おまえもか。しかし、こちらはそれほど長くないので、恐怖の時間はわずかじゃった。
なんとか危機を乗り越えた頃、雨が小降りとなった。しかし、予断は許さん。雲は、まだ濃灰色じゃ。
緑深い原生林を通って行くと、再びゆるやかな登り道となった。倶知安峠(標高250m)へと向かう。
倶知安峠は、それほど難渋せず突破。坂道を下って、倶知安市街に到着。
この頃には、雨はひとまず小康状態となり、遠く西の空はオレンジ色に輝いていた。
時間は、1800を過ぎているので、目標としていたニセコへの進撃を諦め、ここで宿を確保する事に。
まずは駅に行って、この雨装備を解除しよう。駅に到着し、観光案内所を発見。早速、宿手配を頼む。
おばちゃんが、電話で手配をしている間に雨装備を取り外す。周囲の皆様は、胡散臭そうにこちらを見ている。
宿が確保でき、向かう。宿は、食堂もやっているので、夕食の心配は無し。
1830宿着。予想に反して、靴はそれほど濡れていなかった。修復作業が成功した証拠じゃ。
札幌で接着剤を購入し、接着剤を靴底の擦れて穴の開いた部分に注入して、その上にテーピングを貼った。
こんな修復作業でも、いくらか役に立ったわい。しかし、この愛靴もそろそろ限界じゃのう。
蝦夷地踏破後には、新靴を購入するべ。それまでは、我が愛靴よ、耐え忍んでくれ。
さてと宿に到着しても、ゆっくりしとれん。濡れた装備品を乾かす作業が待っているんじゃ。
全ての作業を完了し、夕食を済まし、風呂に入り、やっとこ休息の時間がやってきた。
テレビで、関東・東北の豪雨の被害に驚く。これに比べりゃ、今日のわしの歩行など、大したことないわい。
それにしても、今日は雨中突破の際、5台程の車が止まって乗って行くよう誘われたが、全て丁重に断る。
もはやこれ以上の甘えは、己の中に巣食う堕落と怠惰が増長してしまう。今後は、己の力のみにて進撃じゃ。
明日は、天気も回復(曇)しそうじゃ。羊蹄山並びにニセコの山々を眺めながら進撃じゃ。
こうして、狂歩録第68日目は、終了。