は〜るばる来たぜ、函館〜の巻

平成11年7月18日(日) 晴れ時々曇

0555起床。本日は、蝦夷地の出口函館への道程じゃ。とうとうここまで来たのう。

0640朝食。今日も朝からご飯3膳ほど平げる。よっしゃ、出発準備は万全じゃ。気合を入れて、0700出発。

すっかり綺麗に整備されている国道5号線を函館に向かい進む。

天気は多少の雲があるが、晴れと言って良いじゃろう。雨の心配は、完璧に無さそうじゃのう。

0735時点の気温は22℃(道路表示板)で、すこぶる快適。これぞ、蝦夷地の気候じゃ。

駒ヶ岳の麓を進んでいると、脇に車が停車した。数日前から、メールのやり取りをしていたK氏じゃった。

メールでは、もしかしたら会えるかもしれませんな、と書いておいたが、本当に会えるとは。

K氏は、家族で札幌から函館に観光旅行に向かう途中。

「大沼辺りまで、乗って行きますか。」と誘われたが、すでに甘えとは別離したゆえ、丁重に断る。

ちなみにK氏は、我が父親と年齢が変わらんじゃろう。普段の生活では、中々考えられん出会いじゃ。

このような出会いを可能にする、インターネット世界の底力を知ったわい。

K氏と別れ、ゆるやかな麓道を進むと、本日も残念ながら、駒ヶ岳の全容を眺めることは不可能じゃった。

              

                                     <駒ケ岳>

なぜか蝦夷地の山々は、必ず山頂付近に雲がかかっちょるのう。ほとんどの山の全容は見れんかったわ。

蝦夷地の原生林を抜けるのも、今日が最後じゃのう。この光景にも慣れたが、最初は参ったのう。

原生林を通っていると、大リゾート地の大沼は見えないが、隣の小沼に到着。

                   

                      <小沼>                          <小沼と駒ケ岳>

小沼の周囲は鬱蒼とした原生林じゃが、しばし歩むと、突然視界が開けた。湖畔橋である。

湖畔橋からは、遠く駒ケ岳を望めた。薄くなった雲を通して、かすかに山頂付近が見えたわい。

この辺りから5号線は片側2車線となった。大沼トンネルを抜けるとゆるやかな下りとなり、原生林ともおさらば。

いよいよ函館圏内に突入じゃ。坂道が平坦な道へとなると、赤松並木が続く通称“赤松街道”を進む。

                

                                       <赤松街道>

見事に続く赤松並木は、日差しを緩和してくれるので進むに楽である。昔の街道の風情があるのう。

赤松街道を通っていると、牛ちゃんのとても寛容できない臭いが漂ってきた。暑いと臭いも特別じゃのう。

ああ、この臭いもこれが最後かのう。思いっきり吸い込む事は、とてもじゃないができんが、鼻膜に記憶させよう。

そんなこんなで、とうとう函館市に入った。函館駅までは、あとわずかじゃ。

その前にちょっくら疲れたから、JR五稜郭駅前のベンチで休憩じゃ。さてと、荷を置いて腰掛けると・・・

ガキんちょが接近してきた。このガキが面白い奴で、いろいろと纏わり付いてきた。

我がサングラスに興味を持ったらしく、「おじちゃん、それ触らして。」と、きやがった。

なに!おじちゃんだと。お兄ちゃんと言い直させて貸し与える。

歳は、4歳。悪戯盛りじゃ。ガキの名を聞くと、「ヨオ、ヨオ」と言う。ほんとに、そんな名かい。

そのうちヨオは、グラスを掛けたまま、姿を消した。こら、クソガキどこ行きやがった。

しばし後、ヨオは、おじいさんとともに登場。おじいさんは、駅前で酒屋を営んでいる。

おじいさんと色々話しをして、ヨオは神奈川の息子さんの所から、夏休みで遊びに来てるらしい。

名は、ヨオではなく、リョウじゃ。やはり。ガキ!ちゃんと発音せんかい。

そのうちおじいさんとヨオが姿を消した。そんじゃ、行くべか。立ち上がろうとすると、ヨオが再登場。

              

                                 <ヨオ(リョウ)>

その手には、なぜか麦ジュースが。後から来たおじいさんが、飲んでくれと。困ったのう。まだ歩かにゃならん。

しかし、我が思考とは別に我が手は無意識に反応し、さっさと開けて飲み出していた。

あ〜、美味い。もう歩くの嫌になるわ。しばし酔いが体中に回るのを楽しんだが、こうしちゃいられん。

再出発じゃ。ここで、リョウが愚図り出しおった。まだ、遊びたいじゃとう。わしゃ、忙しんじゃ。

まとわり付くリョウを振りほどくように出発すると、リョウの目がみるみる潤んでいった。こりゃ、参ったのう。

こっちも目頭熱くなっちまうぜ。しかし、情けは禁物じゃ。さらばリョウ。元気でな。

函館駅に向かって進むと、遠くから「おじちゃ〜ん」の声。振り返ると、「あっかんべ〜」じゃと。

あのクソガキが。最後まで楽しませおって。リョウに向かって大きく手を振り、おさらばじゃ。

アルコールのおかげで、すっかり快調になって函館市街を通り抜け、函館駅着。

いつも通り観光案内所で宿を確保。ついでに夜景が見れるのか確認するが、今夜は雲が掛かって駄目じゃ。

そんじゃ、宿でゆっくりするかのう。函館には2泊するので、100万ドルの夜景は、明日の晩に期待しよう。

明日は、終日函館観光じゃ。函館は、見たい所がたくさんあるんじゃ。

こうして、遂に蝦夷地最後の地に到着した、狂歩録第72日目は、終了。


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