| ★Gメン82★ |
Gメン82スタッフのねらい・・・ <Gメン75シリーズの歩みへ>
「Gメン」は、ハードボイルドタッチを基本に置いているが、レギュラーの刑事全員
心優しい男であり、心優しい女である。
だが、犯人の正体が割れ、追撃態勢に移ると、心情は心の中に押し込め、一匹の
猟犬となり、獲物=犯人を徹底的に追い詰めて容赦なく逮捕する。
新しく登場する「Gメン82」とは、そういった刑事の集団ドラマである。
☆☆☆☆☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆☆<↑左、中:Gメン82第1回予告編より 右:最終回>
六ヶ月の充電を終え、気分を一新した丹波哲郎の「Gメン」部隊が帰って来る。
昭和50年5月スタート以来、今年(1982年)3月27日の最終回まで」実に7年
(354回)を数えた「Gメン」は、通算400回を目指して10月17日から再度
のスタートを切る。
しかも、視聴率激戦区といわれる<日曜夜8時枠>に新加入の若手刑事を
三人も引き連れての殴り込みである。
ハードボイルド・タッチの中にも人間の生きる哀しみを描く「Gメン」は、3月
終了後もファンからの再スタート要請が後をたたず、TBSテレビでは若手メンバー
を新編成して急きょスタートに踏み切ったもの。
新「Gメン82」は、2時間のサスペンスドラマでたっぷりと<刑事>を描くテレビの
新時代にあって、その半分の時間内で、見る側に何をアピールさせるかの課題
を背負うことになった。
Gメンの伝統である<手づくりの良さ><抜群のチームワーク><シリアスな
ドラマ作り>の三原則の上に立ち、丹波Gメンの充電の成果がここで大いに
問われることになるはずである。
Gメンの生みの親であり、育ての親的役割の近藤照男プロデューサーは、
これまでの所属であった東映から独立。この”82”が独立後最初のレギュラー
となり、各方面から期待が寄せられている。
各回の構成は従来通り深作欣二と佐藤純彌。第1回の脚本は高久進で監督は
「新幹線大爆破」や「未完の対局」などを手がける佐藤純彌。
スタッフも東映(映画)の精鋭を結集しての万全の体勢である。
放映回数26回以上を予定。
−TBSテレビ番組宣伝部発行・企画書No.3242より企画の全文を引用
番宣生写真
TBS発行 番組企画書 広報誌より
 
番組の狙いがつづられてある。
 
音楽担当未定、ライターに池田雄一先生復帰の予定が興味深い。
立花の初回設定は、「警視」
 
新加入三名の人物設定が記されてある。 島の初回設定は、所轄署新米刑事
(以下要約)
■早坂警部補(33才)
捜査一課在職でGメン本部へ配属。大学を優秀な成績で卒業。警視庁に入ってからエリート畑ひとすじ。
立花を剛とするなら早坂は柔。しかし、芯はきつい。
パトロール警官の弟と二人暮らし。小さなマンションの一室に住んでいる。
■島刑事(25才)
所轄の捜査課に所属する新米刑事。やがてGメン本部に。
夢は動物園の飼育係だったが、警官になってしまう。無類の動物好き。自分の愛犬のシェパードを警察犬にしたくて
所轄に相談に行く。その際、警官募集を知り、犬と一緒に受験。合格する。
最初、警察犬を訓練する鑑識係を希望。コソ泥を大勢捉えた実績を買われ所轄署の刑事課に席を置くようになった。
非番の日は必ず警察犬の訓練所に顔を出し犬と共に嬉々として走る。
拳銃は実地で一度も撃ったことはない。しかし犯人を射殺しなければならない極限状況に立たされる。
■沢田刑事(28才)
沖縄県警捜査課に在職。Gメン本部に加入。早坂と異なりかなりの現代青年。
服やアクセサリーの衝動買いの癖。
サラ金から金を借り、返済に追われている。
手柄は一度もたてたことがない。陽気な性格。
しかし、刑事とはどうあるべきかをよく知っている。
所轄署から県警捜査一課に抜擢。
★島刑事の設定が興味深い。DVD−BOXの解説
書と合わせて見比べてみると、うなずける
部分がありますね。
再び見直して・・・
(2009年DVD−BOX鑑賞後の感想)
放送終了から、26年を経て改めてGメン82を観た際、当時とは異なり、スタッフが目指した
クオリティの高い制作スタンスを感じた。年月を経なければわからなかったとは
残念であるが、DVD発売という機会が改めて作品の評価に繋がってゆくことを実感した。
・最終回:Gメンが一貫して貫いてきた真実との対峙から生まれる職務と人間の葛藤、
追う者と追われる者との紙一重的な脆さ。
82では後者を描写しており、Gメンスピリッツを75最終回共々魅せてくれたこと。
ラストの離陸シーンでの唐突な幕引きは、長年の疑問であったが、おそらく
打ち切りによる最終回だというスタッフの無念さ、事実を受け止めた結果の表れ
であるように思えてならない。
・作 風:75全盛期のようなドライさは抑えられつつも、社会性を加味したテーマが
取り上げており17回という短い放送回数ながらも、75が築いてきた歴史を踏襲。
Gメンの世界観を凝縮したものに仕上がっている。
・レギュラー:没個性になりがちだった75後期の新レギュラーの扱いに比べ、82では明確に
光を当てたこと。黒木ボスの現場登場シーンの多様も、75スタート当初の動きの
良さを再現したかのような印象を受けた。
・考 察:番組編成、放送曜日や時間帯によるところが短命の原因だと思われる。
6ヶ月の充電を経て再登場した「Gメン82」であったが、結果的に裏番組の
「西部警察PARTII」に敗れる事となった。
見せるアクションの「西部」に対し、ストーリー展開や人間をじっくり描こうとした
「Gメン」が日曜夜8時という時間枠、視聴者の嗜好にそぐわなかったこと。
何度も中断を余儀なくされた特番編成にも打ち切りに拍車をかけた
要因があろう。
仮に、ナンバーを75のまま、土曜夜9時に放送していたら結果はどうだったで
あろうか?視聴者の興味をどこまで惹きつけ続けることができたであろうか?
時代が求める変化の試練は、どんな長寿番組にもあるし、Gメンとて例外ではなか
ったと思われる。
しかし、数十年の時を経た今でも作品が愛され続けているという事実、
新たなファンを得ている事実に作品の真の評価を感じる。
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