ファイナルファンタジーX

タイトル画面
発売日 1992/12/6
発売元 スクウェア
ジャンル RPG

まほうけんフレア
りょうてもち みだれうち

お勧め度★★★★☆
思い入れ★★★☆☆
ファンタジィ度★★★★★


私は鯵(真アジ)が大好きである。
というか、もう愛している。
たたきも寿司も刺身もなめろうも干物も塩焼きも南蛮漬けもフライも好きだ。

一般的に鯵は「1年中味が変わらない」と言われるが、その旬は6月から真夏まで。
もっとも美味しいのは、大きなものよりも小あじから中あじ。

新鮮な刺身は、その歯ごたえは平目のえんがわにも劣らず、その旨みはカンパチにも負けず、その澄んだ目は愛を知ったラオウにも劣らない。
そしてなにより、鯵は安いのだ。
まさに「キング・オブ・大衆魚」の名に相応しい。

さて、本作「ファイナルファンタジーX」のお話。

FFシリーズを、大衆魚で誰でも美味しく食べれる「鯵」に例えたい。
比較的難易度が低く、有名で求めやすく、内容も分かり易く、どの作品も人気がある。

もちろん人気の無いものや、人によっては好みでは無いものも結構ある。
そう、大きく育ち過ぎた鯵や旬でもなく鮮度も悪い鯵のように。

そんな鯵の中でも、本作はまさに「旬の鯵」の称号を与えられるのではないだろうか。
数あるシリーズ作品の中でも、SFCの二本目にシリーズ5作目で発売された本作。
FFの人気システムである「ジョブ」や「アビリティ」などがふんだんに採用されている。
キャラクターやストーリー、世界観も王道かつ素敵で親しみやすい。

当時の子供たちは次々と登場するジョブやアビリティーをマスターし、 最強のキャラクターを作り上げることの夢中になったものである。
そしてその世界やストーリーに華を添える素敵な音楽はとても印象的だ。
本作はFFシリーズ・スクウェア共に最も脂の乗っていた時期の逸品なのではないか。

ゲーム画面

しかし、FFシリーズは本作で旬の時期を迎えて、以降は徐々に鮮度を落としていった気がしてならない。
そう、まるで育ち過ぎたり鮮度が無くなった鯵のように。

勿論FFシリーズは今でも様々にその内容を変遷し売れ続けているし、人気もある。
だが多大な広告費を用いたり、関連商品や主題歌のタイアップ、映像技術やキャラクター人気などに傾倒している感も否めまい。
まるで旬では無い食材を、それを誤魔化す大味な調理や表面的な付加イメージだけで売り出すように。


最近は鰯(真イワシ)の漁獲高が激減し価格が高騰していると聞く。
鰯と言えば鯵と並ぶ大衆魚。
鯵がいつまでも安く食卓に並び我々の食生活を豊かにしてくれるとは限らない。
我々日本人は昔から魚を食べてきたし、これからも食べ続けるだろう。

しかし、いかに飽食の時代にあろうとも「食べることの喜び」と食材や自然、 一次産業者への感謝を忘れてはいけない。
私は、実質倒産してしまったスクウェアや漁獲高の激減した鰯がそれを 暗喩しているような気がしてならないのである。

[参考]
料理情報サイト「おふくろの味」 今月の旬『鯵』
http://www.ofukuro-aji.net/syun/fish_aji.html

2005/12/05



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