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■ カナダ産2×4材の品質管理体制

カナダ産の木材の品質管理については、カナダ林産業審議会のホームページに詳しく記載されています。ホームページから引用しましょう。


カナダ林産業審議会(以下:COFI、所在地:東京都港区、
代表:エドワード松山)は、カナダの西部二州(ブリティッ
シュ・コロンビア州とアルバータ州)から生産される林産物
の普及・促進を主目的として、地元の林産企業により組織さ
れた連合組織です。

そういえば、「COFI」をかたどったようなスタンプもありました。ホームページには、次のような記述もあります。


COFIのはたらき

British Columbia州とAlberta州の林産業者(Primary Forest 
Industries)で組織される非営利団体のカナダ林産業審議会
(COFI:Council of Forest Industries Canada)は各林産地域
毎の林産業協会の連合組織として位置づけられています。厳
しい森林管理義務を課せられたForest tenureは森林の更生に
あたってはその地域の植生に応じた森林の再生を義務づけられ
ており、地域特有の森林植生の維持が図られる情勢となって
いますが、その地域はCOFIを構成する次のような構成会団の
設置場所とほぼ重複しています。

Canadian Mill Services Association (CMSA) 
主な活動:BC州Coast地域の品質管理・格付業務

Coast Forest Lumber Association (CFLA)
主な活動:BC州Coast地域の輸出市場開発 

Northern Forest Products Association (NFPA:Prince George)
主な活動:BC州内陸北部地域の品質管理・市場開発 

Cariboo Lumber Manufacturers' Association (CLMA:Williams Lake)
主な活動:BC州内陸中部地域の品質管理・市場開発 

Interior Lumber Manufacturers' Association (ILMA:Kelowna)
主な活動:BC州内陸南部地域の品質管理・市場開発 

Alberta Forest Products Association (AFPA:Edmonton)
主な活動:アルバータ州の品質管理・市場開発

Canadian Plywood Association (CanPly:Vancouver)
主な活動:カナダ産針葉樹合板および集成材・LVLの品質管理・市場開発日本市場を重視したCOFIの林産製品

 

今回格付けマークで確認できた、ILMA、AFPAなどの名称が含まれているのが分かります。このことにより、今回使われている根太がカナダの正当な品質管理機関により管理された製材であることが分かりました。それでは、これらの機関は実際にどのような管理を行なっているのでしょうか? 

■ NLGAルール

少々引用が多くなりますが、NLGAルールについて、カナダ林産業審議会のホームページから引用します。


カナダにおける針葉樹製材規格。 

カナダの針葉樹製材品は、NLGAルールという規格体系の
もとで生産・管理されています。

NLGA(National Lumber Grades Authority)は、カナダで
生産される製材の規格の制定と運用を目的に1971年に組織
されました。この機関が制定したNLGAルール(NLGA Standard
 Grading Rulesfor Canadian Lumber)は、カナダばかりで
なくアメリカ合衆国の製材規格体系としても正式に認められ
ています。

カナダでNLGAルールに基づいて生産された製材品CLS(Canadian
 Lumber Standards)Lumberは、アメリカ合衆国で生産され
たALS(American Lumber Standards)Lumberと同一規格体
系における製品として、国境を越えて広く相互流通してい
ます。

この説明を読むと、カナダではNLGAルールというルールに基づいて、CLSランバーという製材の規格名でが生産されており、いっぽうアメリカ合衆国では、ALSランバーという製材の規格名で生産されていることが分かります。

■ 等級格付けマーク

公庫仕様書でも詳しく記載されていますが、カナダ林産業審議会のホームページにも格付けマークの説明が出ています。また少々引用しましょう。


NLGAルールによる製材格付

製材はその使用部位によって要求される特性が異なります。
適材適所の利用を図ろうとするNLGAルールは、要求される強
度特性に応じた品目区分と格付基準を定め、一方でこの徹底
を図るための検査の品質管理体制が確立されています。

カナダ西部地域の5つの主力格付機関はすべてカナダ林産業審
議会の構成メンバーであり、次頁にあるような等級格付マーク
が製品に押印されています。それらは、いずれも厳しい生産・
格付管理のもとで生産された製材品であることを示し、その結
果、高い品質水準が広く世界に認められてきました。

今回は、これらのマークが随所に押されていることが確認されました。また、今後縦枠などの構造材が入ってくることになっていますが、基本的には同じような格付けマークが押されてくるだろうと想像しています。

ねこちパパの感想ですが、こと木材の品質管理については日本よりも北米の方が一歩も二歩も先を行っているように感じます。日本にもJASという優れた規格があるのですが、問題は、実際にその規格に基づいて厳しい品質管理が行なわれた木材が流通しているかどうか、という点です。国産の木材にはJASの等級スタンプが押されていないものがたくさん流通しています。これでは安心して家を建てることはできません。

車や電子製品では優れた品質管理で優秀な製品をたくさん生み出してきた日本ですが、木材や住宅の品質管理については、まだまだ外国に見習うべきところが多いように感じます。

■ NLGAルールを建設省が認可

北米からの輸入材はいつから公庫仕様として認められるようになったのでしょうか? カナダ林産業審議会のホームページにNLGAルールに関連する内容の記述がありますので引用します。


日本国内でも、建設省はこのような品質管理体制を評価し、
また規制緩和に伴う措置の一環として、1996年7月1日にNLGA
ルールに基づき前述の格付機関によって格付された製材品に対
しては、構造上適切であるとして大臣認定されました。

これによって、従来は建設省の枠組壁工法技術基準告示(第56号)
により日本農林規格(JAS)の格付による製材品しか使用できな
かった枠組壁工法の構造用製材に、カナダで生産されかつNLGA
ルールに基づいて格付された製材品が使用できるようになりました。

建設省はこの相互認証を進め、北米のほとんどすべての格付機関
により格付された製材品に対して同様の認定を行うとともに、材
料の基準強度に関しても北米の試験・研究データをもとに国内基
準の見直しを図るなどの措置を推進しています。

これを読むとまだ最近のことのようです。いわゆる「外圧」なのかもしれません。消費者としては、安くて品質の良いものが手に入るということで歓迎したいところです。

■ 格付けマークを読み解く

さて、撮影された格付けマークをもとに、いったいどのような木材なのか、詳しくみていくことにしましょう。公庫仕様書に詳しく解説されています。

まず、格付けの認定機関から確認していきましょう。こちらは、公庫仕様書の付録7「国土交通大臣が通則的に認定した海外の一般的な規格に適合する建築資材」というところに出ています。

アメリカに続いて、「カナダの格付け規格に適合する資材」というところを見ます。ここには、曲げ、圧縮、引っ張り、せん断の各基準強度が樹種と等級ごとに分かりやすい表になって載っています。素晴らしいことです。これで恐らく構造計算など様々な強度計算ができるはずです。合理的です。

ここには格付けマークがたくさん載っており、すぐに照合することができます。

例えば、NFPAによる格付けマークを見てみましょう。まず、NFPAによる等級格付け機関名を表すマーク(COFIをかたどっているように見えます)がひときわ大きく記されています。これだけで、この木材がカナダのブリティッシュ・コロンビア州の内陸北部からきているであろうことが分かります。

次に、274という数字が見えますが、これはメーカー番号を表しています。この番号を元に辿れば、実際に製材したメーカー名まで分かることになります。

次に大きく「No.1」と記されているのは、等級を表しています。すべて2級かと思っていたら、1級も混じっていることが分かりました。何だか得したような気分です。次の、「SPF」は樹種を表します。スプルース・パイン・ファーです。その次の「S−DRY」は含水率を表しています。

遠く離れた日本で、この木材についてこれだけのことが分かります。大したものですね。

■ S−DRY

「S−DRY」の表示の意味については、これもカナダ林産業審議会のホームページの記述を引用しましょう。


含水率 19%以下に乾燥され材面調整が施された製材は、
Dry Lumberとしてその乾燥方法が天然であるか人工であ
るかの別を問わず"S-DRY"と表示されます。

一方、含水率が19%を超える製材で材面調整を施された製
品はGreen Lumberとして"S-GRN"と表示されます。"S-DRY"
"S-GRN"の表記の最初の"S"は材面調整済み(Surfaced)で
あることを表し、このため公称寸法は同じでも乾燥材と未
乾燥材では異なった実断面寸法の規定値が定められること
となります。

S−DRYのSは、Surfaced:材面調整済みのSだということです。今回は、きちんとS−DRYの表示がなされていることが確認されました。間違いなく乾燥材でしかも材面調整されたものであることが確認されました。


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