■ 断熱材の敷き込み
根太の間に断熱材が敷き込まれました。一部を残してきれいに敷き込まれています。さっそくチェックしていきましょう。
今回敷きこまれた断熱材は、前に土間コンクリートのところで入れた断熱材と同じ、押し出し法ポリスチレンフォーム3種です。厚さは65ミリです。土間コンと同じく必要な厚みを確認しましょう。
次世代省エネでいきますので、公庫仕様書の19.3.3 「断熱材の厚さ」を見ると、外気に接する床が90ミリ、その他の床が60ミリとなっています。
外気に接する床とは、9.2 「施工部位」の解説に書かれているように、オーバーハングした2階床やビルトインカーポートの上の床にあたります。普通の床は、「その他の床」にあたります。断熱材の厚みが65ミリ、仕様は60ミリですから、次世代省エネ基準以上の厚みが取れていることが確認されました。

■ 断熱材の種類と厚みの確認

■ カネライトフォーム

断熱材の商品名は、カネライトフォームというものです。鐘淵化学【かねがふちかがく】工業株式会社、通称カネカの商品です。ホームページの記述を引用して紹介します。
カネライトフォームの特長 独立気泡の小さな泡の中に空気を閉じこめました。 これにより、熱伝達の三要素として知られる熱の対 流・輻射・伝導の数値を小さく固定しています。つ まり、この独立気泡が熱をさえぎり、結露を防止す るわけです。 吸水・吸湿性がほとんどありません。 カネライトフォームの小さな泡は、1個ずつが完全 に独立した気泡になっていますから、毛細管現象や 連続気泡による吸水を起こしません。安定した独立 気泡が、断熱の大敵である水をシャットアウトし、 断熱性能の劣化を防いでいます。 人と地球にやさしく フロン=地球環境で問題となっている特定フロンの 使用はしていません。
以上の記述からも分かるように、吸水・吸湿をほとんどしない断熱材です。従い調湿作用はありませんが、逆に湿気を貯めてしまうということがありません。
■ 断熱材と防水処置
カネライトフォームのようなポリスチレン断熱材に対し、グラスウールなどの断熱材は水を吸いやすいので、絶対に雨に濡らさないように注意が必要です。断熱材を床下に敷きこんだらすぐに床下地張りをして、さらに上から防湿シートを敷きこまないと危険です。ツーバイガードとか言う製品名だったように思います。
断熱材がいったん水を吸ってしまったら容易なことではすぐに乾きません。ぐしょぐしょになった断熱材を敷いたまま、上から床下地合板を打ちつけてしまうのは最悪です。後でカビが生える原因になります。
これは木造のおうちに限ったことではなく、プレハブでも同じで、逆に防湿に気を抜いて断熱材を濡らし、後で壁の中や床下一面にカビを生やしてしまった欠陥事例もありますから、充分に注意したいものです。ポリスチレンフォームですと雨の心配もそれほど要らないので気が楽です。
■ 床下防湿
前にも書いたように、木造のおうちにとって床下防湿は非常に大切です。そもそも床下がきちんと乾かないうちに断熱材を施工したりするようなことのないよう気をつけましょう。特に吸湿性のある断熱材の場合は要チェックです。
ときどき雨に降られて基礎の中がプールのようになっている現場があります。このような状態で根太を張ったり断熱材を施工するのは防湿という観点から見てよくありません。雨の降ることも考え、きちんとシートで養生しなければいけません。また、基礎のところで紹介したように、水抜き用の細いスリーブを通しておけば、少なくともプールのように水が溜まったりすることだけは防げます。メーカーの床下防湿に対する姿勢が分かる部分です。
■ シートによる養生

このところ毎朝現場に出かけてはチェックを行なっていますが、きちんとブルーシートが掛けられています。ですから、ねこちパパが現場で最初にすることはシートをはずすことです。幸い雨が降ったりはしていませんが、万一降ってもこれなら安心というものです。運び込まれてきたいろいろな部材にもきちんとシートが掛けられており、雨ざらしということはありません。
床組みを始めたら、ブルーシートできちんと養生しているかどうかチェックすることをお勧めします。
■ 断熱材の留め方

断熱材をどのように根太に留めているかもチェックしておきましょう。いい加減な留め方だと、知らない間に根太の間から基礎のコンクリートの上に落ちている危険があります。

今回は断熱材を留めるための金具を根太に取り付け、その上に乗せて行っていることが確認されました。金具はオメガピンという製品名です。簡単な構造ですが、断熱材を引っ掛けるための爪がついており、簡単にはずれないような構造になっています。
■ 隙間がないように

断熱材は隙間なく敷き詰めることが大切です。チェックしましょう。
■ 床下の高さ

さて、もし床下の断熱性能に不満があったらどうしたら良いでしょうか? 床下の高さが充分取れていれば、後からでも断熱材を追加することができます。断熱材を買ってきて床下に潜り自分で取りつけることはそんなに難しいことではありません。このためにも床下の高さが取れるなら、できるだけ高く取っておくことがお勧めです。
■ 断熱材にこだわるよりも耐震性や構造にこだわろう
また、断熱性能の数字ばかりを気にしている人がいますが、壁はともかくとして、天井裏や床下は後からでもいくらでも性能の良い断熱材を、ほとんど好きな厚みで追加することができます。断熱材の種類に不満がある場合は、取り替えてしまうことだってそんなに難しい話ではありません。
予算の限られた中でのおうちづくりでは、まず、後から取り替えることのできない部分にしっかりとお金をかけましょう。後から取りかえられる部分に不満があっても何とかなりますが、基礎・構造は簡単に取りかえる訳にはいきません。これは断熱材だけでなく化学物質対策も同じです。
■ 床下の掃除

断熱材を敷き込むと、もう簡単に床下にアクセスできなくなります。その前にきれいに床下を掃除することが必要です。よく床下にゴミや木の切れカスや削り屑を残したまま、断熱材や床下地を施工してしまう業者さんがいるようです。
床下をきれいにしておかないと、防湿や防蟻という面でもよくありませんが、メンテナンスのために床下に潜った時が大変です。釘などが落ちていれば怪我をしてしまいます。こういうところでも後々のメンテナンスを考えた施工をしてくれているのかどうか、業者の姿勢がよく分かる部分です。しっかりとチェックするようにしましょう。
■ 床下はスッキリと
ねこちパパの場合、きれいに掃除をしてくれましたので安心です。また、スラブ基礎で表面がコンクリートですので、将来床下に潜るときもそんなに大変そうではありません。これがもし布基礎で、土が見えていたり、防湿シートの押さえのための砕石や砂が敷いてあったりでは、床下に潜って移動するのが大変です。こういう基礎の構造も、メンテナンスを業者がどう考えているのかが分かる部分です。
ついでに書いておくと、たまに床下に炭などを敷き詰めている人がいるようですが、全面に敷き詰めてしまうということは、もう点検をしないということと同じであるケースが多いように思います。土台、大引、配管などのチェックのためにも、床下はできるだけスッキリとし、邪魔なものは置かないことをお勧めします。
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