■ 床下張り
断熱材もきちんと隙間なく敷き込まれ、床の下張り材が張られました。さっそくチェックしていきましょう。
■ 床下張り材の材質
公庫仕様書をチェックしましょう。
4.8.9 床下張り 1. 床下張材の品質は次のいずれかによる。 イ. 構造用合板のJASに適合するもので厚さ12mm 以上のもの。 ロ. JIS A5908(パーティクルボード)に適合 するもののうち、18M若しくは18Pタイプ、 13M若しくは13Pタイプ、24−10M若しくは 24−10Pタイプ、17.5−10.5M若しくは 17.5−10.5Pタイプ又は30−15M若しくは 30−15Pタイプで厚さ15mm以上のもの。 ハ. 構造用パネルのJASに適合するもので1級、2級又は 3級のもの(床根太相互または床根太と側根太の間隔が 31cmを越える場合は1級か2級のもの) ニ. JIS A5404(木質系セメント板)に適合する 硬質木片セメント板で厚さ18mm以上のもの(ただし 床根太の間隔が31cm以内に限る)
ずいぶんいろいろと種類がありますね。ねこちパパの場合は、構造用合板を使用します。ところで、構造用合板、合板とは何でしょうか?
■ 合板、構造用合板
合板とは、木をかつら剥きのようにして作った薄い板を何枚も重ね合わせて接着剤で張り合わせた板のことです。重ね合わせる薄い板の繊維の方向は、互いに直交するように張り合わされます。こうすることで、1枚ものの板にありがちな反りや曲がりを少なくすることができます。強度の点についても割れにくく裂けにくくなるという特長が出てきます。
構造用合板とは、合板の中でも特に強度の面に着目し、曲げ強度やせん断強度に優れた合板としたものを指します。ツーバイフォー用の下地材としてよく用いられているものです。強度や耐久性については、JASに規定されています。

■ 強度
構造用合板の強度は実際に非常に優れたもので、ツーバイフォーの壁倍率のほとんどをこの合板の強度で稼ぎ出してしまいます。例えば、ねこちパパの場合、構造用合板9ミリ厚の張りつけで壁倍率3.0倍、内側の石膏ボード12.5ミリ厚の張りつけで1.5倍、合わせて4.5倍の壁倍率が取れます。
軸組み工法ではどう頑張ってもなかなか達成できないこのような高い壁倍率に対し、在来工法の工務店などからは、やっかみも手伝ってか、ツーバイフォー工法への根拠のない批判も繰り返し行なわれています。曰く、「ツーバイフォー工法は北米やヨーロッパの寒冷地にしか建てられておらず、高温多湿の日本には向かない工法である」等々。
実際には、フロリダなどの高温多湿地帯にもツーバイフォーは建てられています。同様のノイズは軸組み工法の大手ハウスメーカーの営業さんからも聞かされたのですが、こちらが素人だからといって誤った情報をインプットするような営業姿勢には疑問を感じます。
ツーバイフォーにももちろん弱点はあるのですが、それは公平のためにおいおい紹介していくとして、こと耐震性・強度の面については潔くシャッポを脱いでしまった方が良いように思います。
■ 厚み、接着性能、等級

さて、今回使用する床下張り用の構造用合板の厚みは15ミリのものを使用します。厚ければ厚いほど強度が高くなります。輸入住宅のツーバイフォーの場合、この厚さが非常に厚いおうちもあり、そうしたおうちではさらに安心して良いと思います。
等級などについては格付けを確認しましょう。JASのスタンプが押してあるのが簡単に確認できます。「1類 JAS 15mm」と記入してあるのが見えます。その下に「1級」と書かれています。また、ホルムアルデヒドについて「Fc0」という表示が見えます。
このうち「類」については、合板を作る時に使用する接着剤の種類によって、特類から1類、2類、3類に区分されます。接着性能の違いにより、使用される場所が違ってきます。構造用合板には、特類または1類が使用されます。
特類には主にフェノール樹脂接着剤が使われ、外壁や屋根下地材などに使われます。1類は主にメラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤が使われ、床下張り材などに使われます。2類は主にユリア樹脂接着剤などが使われ、内装材や家具に使用されます。3類はおうちにはあまり使われることはありません。接着力は特類がもっとも強く以降次第に弱くなっていきます。
いっぽう「級」については、強度による分類となっています。と、ここまで書いて級について調べようと思ったら、構造用合板について、公庫仕様書の付録に詳しく記載されていました。さっそく引用して紹介しましょう。
付録2 構造用合板 合板とは、木材を薄くむいた1.5mm〜5.5mmの単板を 1枚毎に直交させ奇数枚を接着剤で張り合わせて1枚の板とし たもので、3枚、4枚、5枚、7枚、9枚合わせなどがある。 合板はその使用される部位、用途により多くの種類に分類され ている。建築物の構造上及び耐力性上、主要な部分に使用され るものとして開発されたものを「構造用合板」という。構造用 合板の品質等について、JASに規定されており、強度の等級 は、「1級」と「2級」がある。2級は枠組み壁工法住宅の耐 力壁、屋根下地、床下地等いわゆる下張りに使用されているも のを対象としており、1級は2級で対象としているもののほか、 強度を計算して使用されるものを対象としている。いずれも所 定の強度試験に合格する必要がある。 このように構造用合板は建築物の構造上の主要な部分に使用さ れていることから建物の耐久性に直接関係するもので、他の合 板に比べて高い接着性能が要求される。JASには接着性能を 示す「接着程度」として、「特類」と「1類」の2種類がある。 特類は屋外又は常時湿潤な状態にある場所に使用されるものを 対象としており、接着剤はフェノール系樹脂と同等以上の性能 を有するものが使用される。枠組み壁工法技術基準、建設省告 示第56号では、壁下地には特類が義務づけられている。また、 1類は屋内において使用されるものを対象とし、接着剤はメラ ミン・ユリア共縮合樹脂と同等以上の性能を有するものが使用 される。なお、いずれの場合も所定の接着性能試験に合格する 必要がある。
今回は床下張りなので、接着性能は屋内に使用される1類で合っており、等級については2級でも良いのですが、強度計算もしっかりできる1級が使用されている、ということになります。
■ 化学物質
化学物質についても、公庫仕様書の付録に詳しく書かれています。引用します。
付録8 化学物質の放散に関わる公的規格について 近年になって住宅の室内での空気環境汚染問題、特に揮発性の 有害化学物質によって健康被害が起きることが懸念されている。 化学物質による健康への影響については個人差が大きく、また 住宅内外の条件によっても変化するものとされているが、有害 物質の濃度を低減するためには、内装仕上げ材、下地材等の室 内空気への影響が高い部分にホルムアルデヒドや揮発性の有害 物質を放散しない材料若しくは放散量の少ない材料を使用する 工夫が有効である。 以下に、我が国における公的規格(JIS、JAS)の中で、 ホルムアルデヒドの放散量の規定を設けているものを紹介する ので参考にされたい。(平成13年4月1日現在) 合板、集成材のJAS 普通合板、構造用合板、コンクリート型枠用合板、特殊合板、 難燃合板、防災合板、構造用パネル、集成材、構造用集成材、 フローリング、単板積層材及び構造用単板積層材のJAS規格 については、当該合板等の空気中へのホルムアルデヒドの放散 量に関する等級(Fc0、Fc1、Fc2)が定められている。 (従来、F1、F2、F3に等級区分されていたが、平成12年 6月28日、7月6日及び7月10日付け農林水産省告示におい てJAS規格の一部改正が行われ、等級区分が、Fc0、Fc1、 Fc2に変更された) 【普通合板、構造用合板、コンクリート型枠用合板、特殊合板、難燃合板、 防災合板、構造用パネル、集成材、構造用集成材、フローリング、単板積層材 及び構造用単板積層材】 区分 ホルムアルデヒド放散量 平均値 最大値 Fc0 (旧等級の 0.5mg/l以下 0.7mg/l以下 F1に相当) Fc1 1.5mg/l以下 2.1mg/l以下 Fc2 (旧等級の 5.0mg/l以下 7.0mg/l以下 F2に相当) 【集成材、構造用集成材】 区分 ホルムアルデヒド放散量 平均値 最大値 Fc0 (旧等級の 0.5mg/l以下 0.7mg/l以下 F1に相当) Fc1 1.5mg/l以下 2.1mg/l以下 Fc2 (旧等級の 3.0mg/l以下 4.2mg/l以下 F2に相当) 以下略。
Fc0というスタンプが見えますから、もっとも化学物質の放散量が少ない合板が使用されていることが分かりました。