■ 芝の種類
芝の種類はどのようなものがあるのでしょうか。そしてそれぞれどのような特色があるのでしょうか。調べてみました。まずは芝生の生育に適した気候による分類からです。
■ 暖地型芝と寒地型芝
暖地型芝とは夏シバとも呼ばれます。暖地型芝は温暖な気候がもっとも芝生の生育に適しており、日本の冬は落葉して芝生が冬枯れします。
日本で一般的な高麗芝(コウライシバ)や姫高麗芝(ヒメコウライシバ)などのいわゆる日本芝がこれにあたります。また、西洋芝でもバミューダグラスやティフトン芝などは暖地型の芝です。西洋芝というと「冬でも枯れず緑の芝」と書かれているものもありますが、これは正確には寒地型西洋芝というべきものです。
■ 寒地型西洋芝
寒地型芝は冬シバとも呼ばれます。寒冷な気候が芝生の生育に適する芝で、暖地型芝と比べると逆に高温多湿に弱く、夏枯れを起こしてしまう場合もあります。しかし冬でも緑の芝生を楽しむことができます。西洋芝というと一般的にはこちらの寒冷地型の芝を指すことが多いようです。
冬のサッカーグラウンドや競技場が緑の芝生に覆われているというケースが増えてきていますが、これは寒地型の芝によるものです。
■ 芝の生育適地
日本は南北に長いため、暖地型芝が適する地域と寒地型芝が適する地域があります。その大まかな境界ですが、おおむね暖地型芝の生育適地は関東以西の太平洋沿岸部以南と考えて良いでしょう。また、寒地型芝の生育適地は、これも概ね関東以北または標高の高い所などの寒冷な地域と考えて良いでしょう。この中間にあたる地域はそのどちらの芝も生育することができる地域、境界線であると考えます。
このように見てくると、自分のおうちの位置がどの地域にあるのかということによって生育に適する芝のタイプが違ってくるということが分かります。したがって無闇にどの芝でも適当に育ててみれば良いということにはなりません。マイホームの芝庭づくりには、まず芝の種類をよく考えて芝生を張ることが大切です。
たとえば、九州など温暖な地域で寒冷地型の芝を育てようとしても、夏には芝生が枯れてしまうという可能性が高くなります。ですから、芝を張る前にどのような芝にするのか良く検討することが必要です。
■ 寒地型西洋芝の夏越しについて
最近は一年中緑の芝生を楽しみたいということで、寒地型の西洋芝をベースにしようということで生育に精を出されている方も多いようです。この場合に問題となるのが夏越しです。日本の夏は高温多湿になりますので地域によっては芝生の夏越しに非常に苦労することになります。
先に見たように、暖地芝の生育適地と寒地芝の生育適地の中間にあたる地域でなんとかして寒地型西洋芝をうまく育てようと苦労されている方も多いようです。この場合、夏の暑さで芝生が弱り、一部分枯れたり病害虫にやられやすくなったりとかなりの苦労を伴うことになります。
このような地域で寒地型の芝生を育ててみようと考えている方はよく情報を集めることをお勧めします。
■ 日本芝と西洋芝
日本芝、西洋芝という分類は産地によるものです。日本シバは日本在来の芝です。一方の西洋芝は欧米で育てられているものを日本へ持ち込んだものを呼びます。
日本芝には、野芝(ノシバ)、高麗芝(コウライシバ)、姫高麗芝(ヒメコウライシバ)、ビロード芝があります。
■ 野芝
野芝(ノシバ)は日本に野生する芝の種類で、葉の幅がやや広めです。全国的に自生しており土壌も選ばず丈夫ですが、芝の密度が粗く、庭に野芝の芝生を張っている方は少ないかと思います。ゴルフ場でもラフで目につく程度です。丈夫であるため国立競技場でも設立当初(1958年)は野芝を使っていたこともあります。
■ 高麗芝
高麗芝(コウライシバ)は日本芝でもっともポピュラーな品種で、ノシバと比べると密度も細かく美しい芝生をつくります。一般の家庭でこれまで張られてきた芝生と言えばまず高麗芝と考えて間違いありません。東北より南なら充分に育てることが可能です。ゴルフ場でも最もよく使われています。根が強くボールが打ちやすい代わりにグリーンでは芝目が強くでます。
■ 姫高麗芝
姫高麗芝(ヒメコウライシバ)は高麗芝の中でも葉の幅が細いものを言い、高麗芝と比べると葉が柔らかく繊細です。葉の密度も濃く、うまく生育できれば非常に美しい芝生をつくることができます。
しかし高麗芝と比べると葉が細いため成長が早く、逆に踏み圧などには弱くなっており、生育は野芝、高麗芝、姫高麗芝の順で難しくなります。ホームセンターには高麗芝とともに姫高麗芝を置いてある所もあり、どちらにするか選択に迷う方も多いのではないかと思います。簡単に言えば、見た目の綺麗さや芝生の上に座ったときの感触を取るか、それとも踏み圧に対する強さや育てやすさのどちらを取るかということになります。
ゴルフ場ではグリーンに使用されることもあります。葉が細くやわらいため、伸びたラフなどは非常に打ちづらいのと、グリーンではボールが早くて目の影響を受けやすくなります。
■ ビロード芝
ビロード芝はかなり珍しい部類に入り、一般の家庭でこれを庭に張っているおうちは少ないと思います。というのも姫高麗芝以上に葉が細く柔らかいため踏み圧には非常に弱く、他の芝を見慣れていると綺麗というのを通り越して少々病的な感じさえしてしまうからです。本で見たことがあるのみです。
■ 芝生の庭のきっかけ
ちなみに、ねこちパパがこどもの頃に住んでいたおうちの庭には高麗芝が植えられていました。(といっても当時はまだ簡単に西洋芝が手に入るということはなかったと思います)電動芝刈り機などという洒落たものもなく、ただひたすら家族総出で手鋏で芝を刈っていたものでした。ねこちバーバは今でも「芝生はもうこりごり」と言います。よほど大変だったのでしょう。
また、途中から庭の一部に姫高麗芝を植えたことも覚えています。ねこちジジはもう亡くなっていますが、最初に高麗芝を張った後、もっときれいな芝生を目指して姫高麗芝を張ってみたくなったのであろう、とねこちパパは(今になって)推測しています。
ねこちパパが今のマイホームの猫の額のような庭に芝生を張ってみたくなったのも、元はと言えば、この子供のころの芝刈り体験が根っこにあるのかもしれませんね。ねこちパパのパパも初めてマイホームを手に入れて嬉しくなり、マイホームの庭に芝生を張ってせっせと世話をしていたに違いありません。
ねこちバーバにとって芝生は手のかかるやっかいな代物であったのかもしれませんが、ねこちパパにとっては家族みんなで芝刈りや雑草取りをした体験が家族の楽しく美しい思い出として心の中に残っています。