星雲撮影用フィルタの比較

1.はじめに

   赤外線カットフィルタを除去した一眼デジカメで星雲を撮影する場合、赤外線をカットしないと、

  色収差により星像があまくなったり、色がずれたりします。

   星雲撮影用フィルタには様々な種類があり、どれを選べばよいか悩みます。私が持っている

  フィルタで撮影した結果をまとめましたので、参考にして下さい。

 

2.比較結果

   私が持っているフィルタは、LPS-P1/LPS-P2とHEUIBです。初代EOSKissDの比較結果と、

  EOSKissDXの結果は、下記の通りです。

   露出時間と色再現性からすると、私にはHEUIBが向いています。

   私は、UIBARやLフィルタのように赤外線のみをカットするフィルタは持っていませんが、

  多分、これらのフィルタでも特に問題は無いと思います。

 

        初代EOSKissDでの撮影結果

ノーマル

ノーマル+LPS-P1

RF2

RF2+LPS-P1

RF2+HEUIB

Hα天体の写り

× 肉眼で見える天体のみ

× ノーマルより露出時間

  を延ばせるだけ

△ Hαと近赤外光が重なり

  コントラストが低い

○ 非常に良く写る

 Hαのコントラストは最高

○ 非常に良く写る

銀河を撮影する

時の露出時間

○ 普通

× 2倍の露出が必要

○ 普通

× 2倍の露出が必要

○ 普通

屈折系レンズ

使用について

○ 問題無し

○ 問題無し

× 近赤外光の色収差に

  より星像がかなり肥大

○ 問題無し

○ 問題無し

カラーバランス

○ 問題無し

△ やや緑が強くなる

× 極端に赤くなる

△ やや赤が強くなる

○ 問題無し

一般撮影

○ 問題無し

× シアンが強くなる

× 極端に赤くなる。

  マニュアルWBでも色が

  不自然。

× やや赤が強くなる

○ AWBでも不自然さは無い

  画像はこちら

画像例(NGC281)

75SDHFで8分露出

画像例(M27)

75SDHF

SE150N+AC4

        EOSKissDXでの撮影結果

ノーマル

IRカットフィルタ除去

IR除去+LPS-P2

IR除去+HEUIB

Hα天体の写り

× 肉眼で見える天体のみ

△ Hαと近赤外光が重なり

  コントラストが低い

○ 非常に良く写る

 Hαのコントラストが最も高い

○ 非常に良く写る

銀河を撮影する

時の露出時間

○ 普通

○ 普通

× 2倍の露出が必要

○ 普通

屈折系レンズ

使用について

○ 問題無し

× 近赤外光の色収差に

  より星像がかなり肥大

○ 問題無し

○ 問題無し

カラーバランス

○ 問題無し

× 極端に赤くなる

△ やや赤が強くなる

○ 問題無し

一般撮影

○ 問題無し

× 極端に赤くなる。

RAW撮影後、AWBで現像

× 赤と青が強くなる

RAW撮影後、AWBで現像

○ AWBでも不自然さは無い

RAW撮影後、AWBで現像

天体撮影(M27)

注意.初代EOSKissDで撮影したものも含みます。

初代EOSKissD、75SDHF

EOSKissDX、SE150N+AC4

初代EOSKissD、SE150N+AC4

3.FFフィルタの形状について

   FFフィルタとは、IDASと瀬尾電子工業(株)が共同で開発したCanon EOSデジタルカメラ用

  のフィルタで、EF-Sレンズ用の窪みに取り付けることが可能です。

   FFフィルターは徐々に改善されているようで、2006年に購入したHEUIBと2008年に購入した

  LPS-P2を比較すると、フィルタサイズが縦は5%程度、横は4%程度大きくなっています。実際、

  SE150N+AC No.4で撮影すると、周辺がけられます。ただ、HEUIBとLPS-P2で撮影比較を

  行いましたが、多少、LPS-P2の方が良いのですが、ケラレは残ります。

 

      FFフィルタのサイズの比較

      (数字は、撮影元画像の画素数であり、実寸ではありません。)