1 天体望遠鏡のテスト
ペンタックス 75SDHF
・スペック
口径:75mm
焦点距離:500mm(F6.7)
重量:約2.2kg
購入時期:1992年秋頃
購入価格:約98,000円(これを買ったとき、消費税は有ったかな?)
説明:特殊低分散SDレンズを1枚使用し、フラットナーを搭載した、3群3枚のアポクロ
マート屈折望遠鏡です。直焦点で天体写真を撮影するのに最適化されています。

・EOS Kiss Digitalでの撮影結果

直焦点(F6.7)、露出8分、赤が中央で緑が最周辺
・感想
青く明るい星の周りにわずかに青い色収差が見られますが、星像は極めて良好です。
EOS Kiss
Digitalでの撮影結果でも、最周辺まで2〜3画素(約15〜22um)の星像が得られます。
35mmフィルムの最周辺でも良好です。また、周辺減光も極わずかです。
また直焦点なら、少々温度が変わってもピントはずれないようで、ドローチューブの固定
もしっかりできているので、一度ピントを合わせておけば、1〜2ヶ月程度ピント合わせは
不要です。使い勝手は最高です。
フィルム撮影の時はルーペ付すりガラスでピント合わせを行っています。ピントの山が
分かり易くラック&ピニオンで不便は感じませんでしたが、EOS
Kiss Digitalを使い出して
ピント合わせが非常にシビアで、ハンドルが回転したかどうか分からないぐらいの量で
ピンぼけになってしまいます。焦点距離500mmでF6.7と暗いのですが、非常にシャープ
なので甘く見ていると、すぐピンぼけになります。もう少し細かい調整ができると、言う
こと無しです。
なお、天文ガイド2003年5月号にテストデータがありますので、参考にして下さい。

ビクセン VC200L
・スペック
口径:200mm
焦点距離:1800mm(F9.0)
レデューサ使用で1278mm(F6.4)
重量:6kg
購入時期:1999年夏
購入価格:鏡筒バンド、カメラアダプタ、マウント込みで131,800円(税別)
説明:6次非球面鏡と球面副鏡、3群3枚の補正レンズを使ったカセグレン式の反射
屈折(カタディオプトリック)望遠鏡です。球面収差だけでなくコマ収差等も補正されて
おり色収差も無いに等しいので、直焦点撮影には最適ですが、F9.0(レデューサを
使ってF6.4)と暗いのが難点です。

・EOS Kiss Digitalでの撮影結果

レデューサ使用(F6.4)、露出8分、赤が中央で緑が最周辺
・感想
色収差は皆無で、直焦点では35mmフィルムの最周辺まで星像は極めて良好です。
レデューサ使用時は、35mmフィルムの最周辺は減光が大きく、星像もやや伸びます。
EOS Kiss
Digitalでの撮影結果では、レデューサ使用時に中央付近で3画素(約22um)
最周辺で4画素(約29um)の星像が得られます。周辺減光は、結構あります。
カセグレン式なので、F6.4にも関わらず上の75SDHF(F6.7)と比べて暗いのが分かると
思います。ガイドも非常にシビアで、手修正ガイドで点に写すのは非常に困難です。
上の撮影結果も、十数枚撮影した中で唯一、点に写ったものです。大概、1〜2画素
は流れています。レデューサ使用で 1画素=1秒角 です。つらい...

ケンコーSE150N鏡筒
・スペック
口径:150mm
焦点距離:750mm(F5)
重量:約5.6kg
購入時期:2006年4月5日
購入価格:21,800円(税込み)
説明:ケンコーから発売されている中国製のニュートン反射望遠鏡で、50mm,9倍ファ
インダー、PL10mmとPL25mmの接眼レンズ、鏡筒バンドが付属。これで、この値段
は驚きですね。天文ガイドの2006年4月号に記事があるとおり、鏡の精度も高いと
なれば、買うしかないでしょう!
本当は、SE200Nが欲しかったのですが、私の赤道儀では重量オーバーとなるので、
こちらにしました。

・EOS Kiss Digitalでの撮影結果
注意.他の望遠鏡、レンズと異なり、IRカットフィルタ除去EOS
Kiss Digital+HEUIBで撮影
しておりますので、正規のEOS Kiss
Digitalで撮影した場合より画像が悪化している
可能性があります。

直焦点(F5.0)、露出1分30秒、赤が中央で緑が長辺、短辺の端で、右下が最周辺
鏡筒の先に150mmの絞り取り付け。

自作レデューサ使用(F4.1)、露出5分、赤が中央で緑が長辺、短辺の端で、右下が最周辺
鏡筒の先に150mmの絞り取り付け。自作レデューサの詳細は、下記の通り。

自作レデューサ使用(F4.1)、露出5分、赤が中央で緑が長辺、短辺の端で、右下が最周辺
絞り無し。分かりにくいですが、長辺及び最周辺で150mm絞り有りに比べ1画素伸びて
います。また、多少、周辺減光が少ないです。
・感想
使い勝手については、こちらをご覧下さい。ここでは、撮影について説明します。
薄い4本のスパイダーの回折により、明るい星にはシャープで長い光条が発生します。
でも、そのおかげでピント合わせがやり易いです。
しかし、実際に直焦点撮影を行うと、コマ収差がひどく、半径5mm以内の中央付近しか
使えません。また、ドローチューブ径が43mmしかなく、各メーカのコマコレクタを差し込む事が
できませんし(ビクセンのコマコレクタを付けてみたが無限遠にピントが合わず)、35mmフル
サイズでは周辺がケラレてしまいます。ビクセンのレデューサRは差込みは可能なようですが、
そのままでは無限遠にピントが合わないので、アストロショップ三ツ星が発売しているレデューサ
を使う必要がありそうです。
でも、何とか撮影に使えないかと、自作の光学シミュレータYOPTでシミュレーションを
行ったところ、焦点距離250mm程度のレンズを付けるとAPS-Cサイズなら周辺まで
20umに近い星像が得られそうです。シミュレーションに使ったファイルはこれです。
ケンコーのクローズアップレンズを探してみるとちょうど良いのが見つかりました。
ACクローズアップレンズNo.4(49mm径)です。これを分解して望遠鏡に組み込んで、撮影
したのが、上記写真です。目論見通りの星像が得られました。なお、焦点距離は、実測で
616mm(F4.1)でした。M71の作例はこちらです。
自作レデューサの部品代は、4000円弱です。ここにたどり着くまでに、色々無駄なものも
買ってしまいましたが...
改造内容は、下記の通りです。 クローズアップレンズからレンズを取り出す時、私は
金のこでレンズセルの横を3箇所ほど切ってセルを割ってしまいましたが、ノギス状のもの
を持っていれば、固定リングBの切り目に合わせてからうまく力を加えると、簡単に外せる
ようです。
なお、このレデューサを使う上での注意点を説明します。YOPTとこのファイルでシミュ
レーションして確認できます。
・鏡筒の先に150mmの絞りを付けた方がベターです。暗くなりますが、130mmに絞れば、
完璧な星像となります。
・ピント位置は、中央の星像が最小になる位置より0.05mm程度近づけると、周辺まで最良
となります。最初に中央でピント合わせをし、その後、ちょっとドローチューブを短くして
最周辺の星像が点になっていることを確認しましょう。
・当然、光軸がずれていると周辺像は良くなりません。
・ドローチューブの引き出し量が少ないため、ドローチューブが光路をふさぎます。その
ため、付属の43mm→36.4mmアダプタについているリングを外し、5mmほど切って短く
する必要があります。


下記に、150mmの絞り(黒の塩化ビニル製)と、自作レデューサを取り付けた時の様子を
示します。ドローチューブをこの辺りにすると無限遠にピントが合います。

2007年2月24日に半日かけて、接眼部をビクセンのR200SS用接眼部に交換しました。
詳細は、SE150Nの接眼部交換をご覧下さい。

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