BOOKS

「僕はこんな本を読んできた」ってヤツです。
独断と偏見によるコメント付き……のものもあります。

以前に読んだ本はこちら。
(脈略もなく手当たり次第に乱読してきたことが、よくわかった……。)


ほんとうは日本に憧れる中国人 「反日感情」の深層分析  
(王敏/PHP新書/2005.1発行/2005.12.4読了)
 
日本のモノやスタイル(生活)に憧れ、日本の現代文学、アニメ、J-POPをこよなく愛するいまどきの中国の若者たち。その一方で教科書問題、靖国神社参詣による「反日」の態度を隠そうともしない彼らの心情を、在日30年の中国人学者が解き明かしてくれる。

[国家と個人]
われわれ日本人は日本、または日本政府を指して「国」と呼ぶ。中国人は「国家」と呼ぶらしい。
日本は武士道の国だ。対して彼の国には儒教の精神が根付いており、頂点に国家、その下にそれぞれの首長、地域の長、家族の長に連なり、個人が存在する。国家に代表される組織と個人の関係が根本的に異なるのだ。

[歴史認識]
日本で揉め事が起こった後、片方が誤りを認め、それを素直に謝罪すればたいていのことは片が付く。過去のことは「水に流す」とする。ところが中国にはこの概念は乏しい。過去の加害者が被害者と関係を保つには、いつまでも謝り続けることが重要らしい。
これは中国人同士のみならず、日本国と中国との関係にもあてはまるそうだ。
つまり「過去の戦争については、すでに謝罪した」と発言するだけで「日本人は信用できない」と、こうなるわけだ。
中国の小学校では、週に2回は粗末な昼食を摂らせる。かつて貧しかった時代を忘れないために。また親は、かつて自身やその親の食した貧しい食事の光景を子供に言い伝える。二度と貧しさを体験しないために。過去のことを振り返らず、なるべく美味な食事を我が子に与える日本の家庭とは、根本的に異なる。

これまでの2000年がそうであったように、これからも日本と中国はお互いを無視できない。傲慢にならず、卑屈にならず、良き隣人としてどのように振る舞うべきなのか。そのヒントを与えてもらった気がする。

終わらない20世紀 東アジア政治史 1894〜  
(石川捷治 、平井一臣/法律文化社/2003.2発行/2005.11.23読了)
 

Convenience Stores Defeat Mega-Banks
メガバンクがコンビニに負ける日  
(坂爪一郎、立木信、溝上憲文/光文社/2004.6発行/2005.11.3読了)
 

28歳からのリアル・マネー編  
(人生戦略会議/WAVE出版/2004.8発行/2005.10.23読了)
 
人生の分岐点・35歳へ向けての準備として「萎えたオヤジにならないためのやるべきこと全部」が書かれているそうです。
年収、フリーターだけではない安サラリーマンの危機、結婚、出産、転居、親の介護、ガン予防、投資とその前提としての貯蓄、等々。
すばらしくわかりやすく書かれています。まぁ、若者向きの指南書としては及第点でしょう。
実践的な内容は、それ相応の実用書(できれば専門書)を読め、と言うことですね。

Au-dela des rapports de force
力の論理を超えて ル・モンド・ディプロマティーク1998-2002  
(ピエール・コヌザ、ジャン=イヴ・カミュ、エドワード・サイード、他/NTT出版/2003.8発行/2005.10.22読了)
 
古い大陸欧州の知性。読了後、とっさに浮かんだ言葉でした。
事象から距離を置き、深く呼吸し、沈思黙考する姿勢。歴史の中枢は新大陸に移ったとは言え、過去(劣悪なものも含めて)の蓄積に研磨された感性と怜悧な問題意識が、力で押し通す現在の米帝国とは異なる新鮮な論説を生み出してゆく……。
フランスの国際評論誌、ル・モンドに1998年から2002年の間に掲載されたなかから、厳選された記事が収録されています。
米国の外交専門誌、FOREIGN AFFAIRSと読み比べると面白いのかもしれません。

最後の植民地から未練がましく撤退させられたアルジェリア戦争。栄光の祖国に染みついた、この恥辱の記憶を歴史から抹殺しようと、フランスは国を挙げて取り組みます。驚くべきことに、中学・高校の歴史教員自身が「教育されなかったために」詳細を知らず、また「知らなくて良い」との国の方針に唯々諾々と従っているのです。過酷な植民地行政・「土民」弾圧・虐殺の事実すら「そんな些細なこと!」と片づけられてしまう現実……。一方でナチスについては、生徒の脳髄に徹底して叩き込まれるのです。
なんか現在の日中、日韓関係が穏やかに思えてきました。(双方に多々、問題はありますが。)

最大のタブー「ワーグナー演奏」を実行した世界的指揮者を国家レベルで弾劾する"民主主義国家"イスラエルの恐ろしい姿と、対するパレスチナ・アラブ社会の矛盾を突き崩すのは、あの故エドワード・サイードです。(合掌)

他にも、違う視点から探求した1989年の天安門事件(資本主義遂行のために当局が仕組んだ!)、世界銀行の「第三世界にとってありがたくない」現実、アフリカや中央アジアの資源国家を紛争へと導く「多国籍企業」の実態、等々。
読めば興奮間違いなしの記事が満載です。

実は、これらの記事はすべてWEBサイトで公開されたものであり、その気になれば読破することも可能です。それでも、紙媒体で読む意義があるとの認識に立ち、出版するに至ったと説明されています。同感です。

二十一世紀をどう生きるか 「混沌の歴史」のはじまり  
(野田宣雄/PHP新書/2000.12発行/2005.10.9読了)

憲法と戦争  
(C・ダグラス・スミス/晶文社/2000.8発行/2005.9.24読了)
 
[新ガイドライン]
古今東西の世界史上で唯一、交戦権を持たない軍隊。それが日本国自衛隊であり、 これまでの解釈改憲(個人的には賛成)と根本的に異なり、1999年5月の新ガイドライン関連法の成立により、憲法9条の無力化が完成したことが指摘されます。
PKO協力法などでは、自衛官が武器の使用する根拠として「正当防衛」と「緊急非難」が明記されていますが、これらは派遣先で活動する自衛隊員に限らず、我々一般市民にも適用される日本国の刑法(第36条、第37条)が適用されているのです。
戦場、または敵国の民間施設を空爆する米軍の後方支援部隊として自衛隊は派遣され、補給活動等に従事するわけですが、後方支援活動だから「戦争当事国ではない」とする詭弁は通用せず、当然、相手国の攻撃対象となります。その際に刑法の遵守が云々、なんて言う暇はなく、結局は部隊行動として、相手国と交戦するハメに陥ります。すなわち、時事嬢の交戦権の保持となります。
現状でも、上記のような体制に変遷するわけですから、憲法は改正するべきではありませんネ。

[君が代教育]
在日35年になる外国人の目から、君が代教育についての率直な意見が述べられます。曰く、それは自発的な愛国心を生み出すのではなく、若者の潜在意識に恐怖心と服従心を植え付ける、と。私見では、従属心と読み替えた方がよいのかもしれません。
共産主義体制下のチェコスロバキアの例。八百屋の棚先には、野菜と一緒に「万国の労働者よ、団結せよ!」と書かれたプレートが並べられます。それは店主の思想ではなく、政府の指示に従順な、無害な人間であることを示すためなのです。すなわち戦前の天皇礼賛、毛沢東崇拝、金正日体制ほど極端ではなくとも、民衆のお上への従属心を示すシンボルなのです。そしてまた、歌詞の意味を深く考えることなく「"君が代"を唱える」ことも、それと同じであることが明らかにされます。
民主主義国家といえど、政府の意向に逆らっては生きていけない。このことを行間から読みとったとき、あの9.11直後のアメリカ合衆国の行動を思い出しました。少しでも「当局への従順さ」を欠いただけで強制連行されたムスリム住民たちの姿です。まるでセルビア占領下のボスニアの街を見ているようでした。
自分の思想とまったく異なる行動を強制され、とまどいながらも「周りのみんながしているから」と自意識に言い聞かせ、しかたないなぁ、と言われた通りにする。これが典型的な日本人の社会であり、コンセンサスであるのですね。
深く根付いた村八分社会。裏を返せば、その集団的恐怖には誰も逆らえない。
思えば「意味を考えずに、ただ指示された通りに成す」教育こそが、現在問題とされている一部の若者、すなわち深く考えない、自分のヤリたいことしかヤラない、強い意志の感じられない甘えた男女を生み出しているのではないか? そんな思いに至った夜更けでした。

虎を鎖でつなげ  
(落合信彦/集英社/2005.6発行/2005.9.15読了)

ネット王子とケータイ姫 事故を防ぐための知恵  
(香山リカ、森健/中公新書ラクレ/2004.11発行/2005.9.11読了)
[かつて携帯の無い時代があった]
大人にとっての「携帯できる電話機」も、子供にとっては「ケータイできるITツール」、ですか。なるほどなぁ。この認識差が世代間の滑舌につながるわけですね。
思い返すこと13年前、仕事で初めて触れた「携帯できる特殊な」無線電話機は、本体が百科事典1冊分の大きさのショルダータイプで、送受話器が昭和の映画に出てくる「黒電話」そのもののカタチでした。初めて通話した感想は「高速道路の高架橋の上から電話できる。スゴイ!」の一言でした。もちろん、ノイズ混じりのアナログ方式で、連続通話時間は1時間に満たなかったと思います。
それがいまや、300万画素・光学ズーム式のデジカメを内蔵し、フルカラーLCDで動画もOK、着ウタ・WEBブラウジング、GPS内蔵、指紋認証機能まで実現するとは、想像すらできませんでした……。
僕の世代(30台後半)にとっては、携帯の普及は「便利な世の中になったナァ」なのですが、いまの中高生にとっては物心ついたときから存在したものであり、このあたりにジェネレーションギャップを感じます。

[メディア・リテラシー]
公立の小中学校にIT環境を整備する2000年の「eJAPAN構想」のもと、ハードウェアは国の威信をかけて急速に整備された。しかしモラル、リテラシーをはじめとするソフトウェアに関しては、国としての方針がハッキリと示されることなく、結局は民間の後追いとなってしまった。
しかもハードウェアにしても、アメリカのように個々の教室に整備するのではなく、コンピュータ教室にまとめて設置されることが多いそうだ(私立は違う)。昭和の枯れススキ頭脳を持つ年寄リーマン教諭にしてみれば、ネットやPCは「われわれには関係のない、特別な何か」でしかなく、オーディオや自転車と同じく「あって当然のもの」である子供の感覚とかけ離れていることが問題と言えます。

戦略的平和思考 戦場から議場へ  
(猪口邦子/NTT出版/2004.9発行/2005.9.2読了)
 
2002年3月から日本政府全権特命の軍縮大使として、ジュネーブに赴任し、全世界を相手に「平和を頑なに愛する、そして過去、核兵器の被害に遭い、核軍縮を主張する資格のある日本」の立場から、強力に軍備縮小をリードした2年間が記録されます。
特に、世界中に氾濫し、戦争終了後も人手に残り、災いを生み続ける拳銃や小銃、すなわち、事実上の大量破壊兵器である「小型武器」に関する軍縮こそが急務であり、国際社会の責任であることが、情念を込めて明らかにされます。

特筆すべきは女性、そして母親として、世界の周辺、地域の周辺、その周辺に追いやられた女性と子供の立場に注目し、彼らを「非平和」から救済することこそ、本当の平和であることが明らかにされます。
今年読んだ本の中でも、個人的には最大の収穫でした。

もうすぐ衆議院議員ですね! 週刊誌ではいろいろと書かれていますが、過去に読んだ著書(ポスト覇権システムと日本の選択、戦争と平和)の内容といい、過去のコラムといい、この人こそ、国会議員に適任だと信じていますし、期待しているのです。
「大臣」の立場から思う存分、力を発揮していただきたいと思います!

半島を出よ 下  
(村上龍/幻冬舎/2005.3発行/2005.7.31読了)

半島を出よ 上  
(村上龍/幻冬舎/2005.3発行/2005.7.23読了)

君もなれる国際選挙監視員  
(丸山勝/読売新聞社/1998.11発行/2005.7.9読了)

武装解除 紛争屋が見た世界  
(伊勢崎賢治/講談社/2004.12発行/2005.7.7読了)

The Day Yen Comes Back To Paper
新円切替 国家破産で円が紙くずとなる日  
(藤井厳喜/光文社/2004.5発行/2005.6.20読了)

AL QAEDA AND WHAT IT MEANS TO BE MODERN
アル・カーイダと西欧 打ち砕かれた「西欧的近代化への野望」  
(ジョン・グレイ、金利光/阪急コミュニケーションズ/2004.5発行/2005.6.13読了)
 
「近代化の進化に伴い、やがて世界は西欧的価値観を共有する」とのキリスト教的思いこみを廃し、多様な世界の共存が安定した未来につながることを強く訴えます。本書の内容からして、特にアメリカ人を対象に記述されたようにも思えます(著者は英国人)。
それにしても、マルクス主義を「実践」したソビエト連邦、産業的人種選別を実践したナチス・ドイツ、実験のために数百万人もの犠牲者を出した毛沢東の中国と、例のアル・カイーダは同じであると論ぜられるのには刮目させられました。すなわち、そのどれもが「西欧的近代化の産物」であると。

インド 国境を越えるナショナリズム  
(長崎暢子/岩波書店/2004.11発行/2005.5.29読了)

世界の中心で、愛をさけぶ  
(片山恭一/小学館/2001.4発行/2005.5.14読了)

二〇〇五年、ブッシュは何をやるのか 日本はどう生き残る  
(日高義樹/徳間書店/2005.1発行/2005.5.8読了)

漱石全集第五巻 坑夫  
(夏目漱石/岩波書店/1994.4発行/2005.5.8読了)

漱石全集第一巻 吾輩は猫である  
(夏目漱石/岩波書店/1993.12発行/2005.3.28読了)
 
いまどき夏目漱石? と思われる向きもあるようですが、僕は近代日本小説の原点であると考えています。この作品、いまから百年前(明治三八年、一九〇五年)に書かれたものであり、その風俗思想は現代と相容れないのは当然としても、人間の素行に関する漱石の眼力は一級品であると言えましょう。
たとえば以下に示す文章などは、二一世紀を迎えて判然としない現世の日本の一面を予言したかのようです。

「西洋の文明は積極的、進取的かも知れないがつまり不満足で一生を暮らす人の作った文明さ。日本の文明は自分以外の状態を変化させて満足を求めるのじゃない。西洋と大いに違うところは、根本的に周囲の境遇は動かすべからざるものという一大仮定の下に発達しているのだ」

「銀行家などは毎日人の金を扱っているうちに人の金が自分の金のように見えてくるそうだ。役人は人民の召使いである。用事を弁じさせるためにある権限を委託した代理人のようなものだ。ところが委任された権力を笠に着て毎日事務を処理していると、これは自分が所有している権力で、人民などはこれについて何らの嘴を容れる理由がないものだなどと狂っている。 ……天下の人にはみんな泥棒根性がある」

「冗談と言えば冗談だが、予言と言えば予言かも知れない。真理に徹底しないものは、とかく眼前の現象世界に束縛されて泡沫の夢幻を永久の真実と認定したがるものだから、少し飛び離れたことを言うと、すぐ冗談にしてしまう」

「つらつら目下文明の傾向を達観して、遠き将来の趨勢を卜すると結婚が不可能の事になる。驚くなかれ、結婚の不可能。訳はこうさ。前申す通り今の世は個性中心の世である。一家を主人が代表し、一群を代官が代表し、一国を領主が代表した時分には、代表者以外の人間には人格は丸でなかった。それががらりと変わると、あらゆる生存者が悉く個性を主張しだして……苦しいから色々の方法で個人と個人との間に余裕を求める。……その苦し紛れに案出した第一の方案は親子別居の制さ。…賢婦人なればなるほど個性は凄いほど発達する。発達すればするほど夫とは合わなくなる。…ここにおいて夫婦雑居はお互いの損だと言うことが次第にわかってくる」

それにしてもこの全集(二八冊)、いつ読み終えるのやら、、、

Japan's Share In The Iraq War
イラク戦争 日本の分け前 ビジネスとしての自衛隊派兵  
(浜田和幸/光文社/2004.2発行/2005.3.5読了)

The Collapse of Land prices-based Capitalism
地価「最終」暴落  
(立木信/光文社/2004.10発行/2005.2.27読了)

After Japan's Default
「国家破産」以後の世界  
(藤井厳喜/光文社/2004.12発行/2005.2.9読了)

続 知的生活の方法  
(渡辺昇一/講談社/1979.4発行/2005.1.27読了)

イスラームを知ろう  
(清水芳見/岩波書店/2003.4発行/2005.1.21読了)
 
ムスリムに関する一般知識(たとえばマレーシア人であれ、インドネシア人であれ、ムスリムはアラブ系の名前を持つ)、六信五行の内容などが、著者のフィールドワークの成果とともに丁寧に解説されます。いままで読んだ中で、最もわかりやすいイスラム入門書でした。さすがは岩波ジュニア新書。(実は中高生向け本なのです。)
また、日本国内のイスラム(これも本当は"アル・イスラーム")に関する図書・論文は、西洋または中国を経由したものが多く、その結果、実像が歪んで伝えられたことが明らかにされます。(サウジアラビア政府がメッカ(西洋読み)を「マッカ」と改めるよう呼びかけているにもかかわらず、いまだにメッカとされている、等。)
本書を読み終えたこの日(2005年1月21日)、実はムスリム最大の祝い事である「犠牲際(イード・アル・アドハー:マッカ巡礼終了を祝う)」の当日だったんですね。国連防災世界会議への出席者が、多数、神戸モスクに参詣している様子を神戸新聞の記事で知りました。

イギリス支配とインド社会  
(粟屋利江/山川出版社/1998.4発行/2005.1.14読了)

緑の資本論  
(中沢新一/集英社/2002.5発行/2005.1.3読了)

The Future of Freedom : Illiberal Democracy at Home and Abroad
民主主義の未来 リベラリズムか独裁か拝金主義か  
(ファリード・ザカリア/阪急コミュニケーションズ/2004.8発行/2004.12.19読了)

The Water Money
ウォーター・マネー 石油から水へ 世界覇権戦争  
(浜田和幸/光文社/2003.11発行/2004.11.15読了)

日本のゆくえ アジアのゆくえ  
(広瀬隆/日本実業出版社/2004.9発行/2004.11.4読了)

騙し人  
(落合信彦/集英社/2001.5発行/2004.10.17読了)

Atlas of Globalization
戦略思考ナビゲーション 「世界地図」の切り取り方  
(藤井厳喜/光文社/2003.11発行/2004.10.13読了)

歴史としての核時代  
(紀平英作/山川出版社/1998.10発行/2004.10.3読了)

カラシニコフ  
(松本仁一/朝日新聞社/2004.7発行/2004.9.28読了)

「B」で生きる経済学  
(森永卓郎/中央公論新社/2003.9発行/2004.9.20読了)

滅びのモノクローム  
(三浦明博/講談社/2002.8発行/2004.9.19読了)

国際体制の展開  
(木畑洋一/山川出版社/1997.10発行/2004.9.15読了)

日本人が知りたくないアメリカの本音  
(日高義樹/徳間書店/2004.4発行/2004.9.9読了)


戦争と有事法制  
(小池政行/講談社/2004.1発行/2004.9.1読了)
 
2003年に鳴り物入りで成立した有事法制。国会審議は「武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」に集中しましたが、実は防衛庁・自衛隊の狙いは「自衛隊法及び防衛庁の職員の給与などに関する法律の一部を改正する法律」そのものであり、これが無傷で成立したことに歓喜している様子が示されます。この「改正自衛隊法」こそが有事法制の核心であり、ひとたび武力攻撃事態が認定されると、たとえば緊急時には許可無く民家を徴用・陣地に利用できるとか、防衛出動前でも武器を使用可能であるとか、県知事を通じて食料・水・燃料などの保管命令を下すことが出来ることになっています。
要は、自衛隊の活動の妨げになる、ありとあらゆることを排除できることになったと言うわけですね。
ところで知りませんでしたが、この有事法制、国民を守る法律が定められておらず、「いちおう議論しましょうか」レベルですまされていることには、納得できません。それに、なんとこの法律、テロは想定していないのです!
結局は、国と自衛隊、それと米軍のための法律であることが、この書を読んでよくわかりました。
最後に。武力攻撃事態と認定されたあと、国民生活はどうなるか?、のシミュレーションが行われます。「国敗れて山河あり」ではありませんが、「国民の安全を確保する」どころか、日常生活がズタボロにされる様子が熱い筆で、しかし淡々と記述されます。。。

PKOの真実 知られざる自衛隊海外派遣のすべて  
(関はじめ、落合田長、杉之尾宜生/経済界/2004.8発行/2004.8.24読了)
 
著者はいずれも防衛庁・自衛隊、自衛官出身。自身、ペルシャ湾へ派遣されたときの経験が語られ(貴重ですね)、あるいはカンボジア、東ティモール、ゴラン高原での活動が総括されます。
海外に派遣され、初めてわかる自衛隊の実力とか、外部から見た日本の姿、外国人の抱く日本のイメージ(日露戦争の勝利者! いまだに!)とか、われわれも参考にすべきことが多々、記述されています。
あと、満足に情報収集もできない外務省職員とか(逆にいろいろ聞いてくる! それが外務省の情報として本国に伝わる!)。
「うんうん、なるほど」と読み進めると、最後に、防衛関係者から見た、日本の問題点が指摘されます。それはそれで良いのですが、要約すれば「日本人は人権意識が高すぎる。一朝ことあれば国家・自衛隊の活動を最優先とするべきだ」です。結局はそのとおりなんでしょうが、「軍隊は国、あるいは国体を護るのであって、国民を守るのではない」ことを思えば、素直にイエスと言い切れないなぁ、と"?"を付けて読了です。

日本の真実  
(大前研一/小学館/2004.7発行/2004.8.17読了)
 
平成維新の会を旗揚げし、20年に渡って日本の改革を提言してきた著者の最新作。過去から指摘されてきた「政・官・財の癒着」については、改められたのではなく、批判勢力を体制に取り込む(マスコミと学者の政府審議会委員の就任)、あるいは徹底的に弾圧(政府を批判した有名教授を1ヶ月間監視し、条例違反で逮捕。あの"手鏡先生"ですね)してきたことが多数の例を挙げて述べられます。いまや弁護士、検察庁も政府に味方し、すでにファッショ体制となった日本の姿がつまびらかにされます。
かつて政府批判・提言の先鋒だった上智大教授が、政府審議会に取り込まれ、国連軍縮大使に任ぜられて以降は、体制側の一員になったことが批判されています。その著書を通じて個人的に信奉してきたのに、これが本当なら残念です。
ほかにも、小泉政権の看板である郵政と道路公団の民営化は、すでに意味が無く、他に改革すべき事柄を放棄した隠れ蓑になっている。二大政党制の雄として期待される民主党も、実は「自民党の公認漏れ候補の集まり」であり、今後も硬直化するであろうことが述べられています。
いつもの通り具体的な提言が数多くなされ、実に感慨深い一冊です。なかでも刮目すべきは、「日本のシステムは今後も変わらず、没落する」ことを前提に、個人や組織が生き残ることを考えよ、とこれまた恐ろしくも現実的な提言が脳裏に焼き付きました。

二〇世紀をどう見るか  
(野田宣雄/文藝春秋/1998.10発行/2004.8.15読了)
 
二〇世紀初頭は帝国から民族主権国家への変遷の時代であり、その世紀末は、ふたたび帝国へ回帰しつつあることが、ドイツを中心とする中欧、ソ連後のロシア、本来の中華秩序を取り戻しつつある東アジアをモデルに論ぜられます。
情報技術の浸透をはじめとするグローバル化の進展に伴い、自明のものとされてきた国民国家の存立基盤が急速に失われつつあり、それぞれの地域・文明の中核国を中心とする緩やかな帝国が出現しつつある。。。
日本は、二〇世紀=国民国家の時代に最適の条件を備えており、それが故に二一世紀には適応できず、代わりに国民国家としての資質を備えない支那こそが、分散型ネットワークとしての帝国時代にうまく順応できるであろうと述べられます。
現在の若者の姿(受け身の姿勢。世の中に適当に順応し、おいしいとこ取り、オンリーワンで幸せに生きよう)が、すでに帝国に従属する住民の姿であると指摘され、このままでは日本の将来は暗く、中華文明の辺境地帯として老衰し、歴史上の存在になるであろうと結論されています。
う〜〜ん。結局はアメリカさんと上手につきあうしかないのかもしれません。

情報はだれのものか 沖縄密約事件・北朝鮮報道・メディア規制  
(筑紫哲也、西山太吉、細野豪志、田島泰彦/岩波書店/2003.5発行/2004.7.19読了)
 
最近の北朝鮮・拉致被害者に関する報道と個人情報保護法案、有事法制を題材に、主権者である国民は、果たして情報を知る権利を行使しているのか? マスコミは果たすべきことを果たしているのか? 911以降、半ば強引に推し進められてきた有事法制は、キチンと議論されたのか? 等々が、ジャーナリスト、国会議員、学者の立場から語られ、検証されます。
30年前の沖縄返還に関する密約事件と「個人攻撃」に至ったメディアの未熟さは、現在も変わっておらず、「報道の自主規制が生む」ファッショ傾向の危険性が指摘されます。
なるほど、「軍隊は日本国と国体を護るのであり、国民を護らない」ですか。そういえば、北朝鮮に拉致された家族よりも、お役人様の考える「国益(国交正常化?)」を優先する外務省の姿勢も、ある意味でそうかもしれません。

インドIT革命の脅威  
(榊原英資/文藝春秋/2001.5発行/2004.7.16読了)

「新しい戦争」時代の安全保障  
(田中明彦、猪口邦子、守屋武昌他/都市出版/2002.10発行/2004.7.13読了)

松下政経塾 国際政治講座  
(松下政経塾編/PHP研究所/2004.3発行/2004.6.7読了)

八月のマルクス  
(新野剛志/講談社/1999.9発行/2004.5.19読了)

さらば外務省 私は小泉首相と売国官僚を許さない  
(天木直人/講談社/2003.10発行/2004.5.11読了)

勇気の時代  
(落合信彦/ザ・マサダ/2001.2発行/2004.5.4読了)

立ち上がれ日本人  
(マハティール・モハマド/新潮社/2003.12発行/2004.4.29読了)

半落ち  
(横山秀夫/講談社/2002.9発行/2004.4.22読了)

やがてアメリカ発の大恐慌が襲いくる  
(副島隆彦/ビジネス社/2004.4発行/2004.4.18読了)

Neo-Conservative Vison and American Empire?
ネオコンとアメリカ帝国の幻想  
(フォーリン・アフェアーズ・ジャパン/朝日新聞社/2003.7発行/2004.4.11読了)

最後の家族  
(村上龍/幻冬舎/2001.10発行/2004.3.12読了

脅威のアメリカ 希望のアメリカ この国とどう向き合うか  
(寺島実郎/岩波書店/2003.11発行/2004.3.7読了)

てのひらの闇  
(藤原伊織/文藝春秋/1999.10発行/2004.2.24読了)

どうする、日本 不況ではない、衰退だ!  
(日高義樹/PHP研究所/2002.4発行/2004.2.16読了)

辺境 世界激動の起爆点  
(田中宇/宝島社/2003.12発行/2004.2.5読了)

38℃ 北京SARS医療チーム「生と死」の100日  
(麻生幾/新潮社/2004.1発行/2004.1.29読了)

反ブッシュイズム2 終わらない戦争  
(アンドリュー・デビット、金子勝/岩波ブックレット/2003.7発行/2004.1.25読了)

いやな時代こそ想像力を  
(佐高信、高村薫/岩波ブックレット/2000.4発行/2004.1.14読了)

「日本ブランド」で行こう  
(アレックス・カー/ウェイツ/2003.12発行/2004.1.11読了)

グローバル インテリジェンス ファイル  
(落合信彦/集英社インターナショナル/2003.11発行/2004.1.6読了)

自由と秩序 競争社会の二つの顔  
(猪木武徳/中央公論新社/2001.7発行/2004.1.2読了)
 
"理性"とは論理力であり、"勘"とは鍛錬された経験である。それらを両輪とし、古典をベースとする教養が軸となってはじめて、その人の"知性"があらわれる。戦後、この古典教育が疎かさにされたことと、文化系大学院教育の決定的な不足が、現在の政治の弱体化とジャーナリズムの空洞化を生み出した根源であることが明快に述べられています。さらに、製造業を中心とする日本経済はまだまだ腰が強いものの、世界市場における言論力の弱さが日本の立場をますます弱めることであり、これからのグローバル社会に最も重要なのは、"言論の力"であることが主張されます。

情報化と国家・企業  
(石井寛治/山川出版社/2002.9発行/2003.12.11読了)

Understanding International Conflicts
− An Introduction to Theory and History
国際紛争 理論と歴史  
(ジョセフ・S・ナイ、田中明彦/有斐閣/2002.7発行/2003.12.8読了)

漢字と日本人  
(高島俊男/文藝春秋/2001.10発行/2003.11.23読了)

これがPKOだ 憲法と国際協力を考える50話  
(森英樹/岩波ジュニア新書/1993.4発行/2003.11.17読了)

21世紀日本の情報戦略  
(坂村健/岩波書店/2002.3発行/2003.11.9読了)

10年後の自分が見えるヤツ 1年後の自分も見えないヤツ  
(落合信彦/青春出版社/2001.4発行/2003.11.2読了)

羅生門 蜘蛛の糸 杜子春 外一八篇  
(芥川龍之介/文藝春秋/1997.2発行/2003.10.27読了)

烈炎に舞う(下)  
(落合信彦/集英社/1996.6発行/2003.10.11読了)

烈炎に舞う(上)  
(落合信彦/集英社/1996.6発行/2003.10.8読了)

パラサイト・シングルの時代  
(山田昌弘/ちくま書房/1999.10発行/2003.10.3読了)

死を見つめて生きる  
(山折哲雄、ひろさちや/ビジネス社/2002.7発行/2003.9.28読了)

ていうか経済ってムズカシイじゃないですか  
(中尊寺ゆつこ/日本経済新聞社/2001.10発行/2003.9.22読了)

サラリーマン・リカバリー  
(大前研一/小学館/2000.7発行/2003.9.20読了)

「正義の経済学」ふたたび  
(寺島実郎/日本経済新聞社/2001.4発行/2003.9.15読了)
 
米国を発信地とするグローバリズム、あるいは新資本主義とは、対抗勢力を失った米国の増長の一面にすぎないものであり、その状況に流されているだけの日本は、「米国の保護領」でしか無いという現実を知らしめてくれます。
マネーゲーム至上の金融国家に成り果てた米国とは距離を取り、IT革命の成果を「モノ造り」に注入する高度産業国家モデルを創造することで、日本は世界に独自の存在感を示すべき、と明快な論理を提示してくれます。
それにしても、ドイツでは「21世紀の世界史におけるドイツの役割」が総選挙の争点になっているのに対し、十年一日のごとく「景気対策、郵政・道路民営化、政治改革」を唱える日本政治には、失望せざるを得ません。

世界大変動が始まった イラクの次は北朝鮮  
(日高義樹/徳間書店/2002.11発行/2003.9.1読了)

RUNAWAY WORLD 〜How Globalisation is Reshaping Our Lives
暴走する世界 グローバリゼーションは私たちの生活をどう変えるか  
(アンソニー・ギデンズ、佐和隆光/ダイヤモンド社/2001.10発行/2003.8.28読了)

知性の磨きかた  
(林望/PHP新書/1996.11発行/2003.8.24読了)

自衛隊員の青春日記 エリート自衛隊員の4年間の思い出  
(北村昇/データハウス/1996.4発行/2003.8.14読了)
 
陸上自衛隊・第一空挺団に所属していた元陸士長の日記? あまり表に出ない内情が書かれていて、なかなか面白かったです。
それにしても、任期制隊員(士長〜二等陸士)の実に90%が4年以内に辞めてしまうとは、、、(いまは違うのかな?)

ザ ラスト ウォー  
(落合信彦/光文社/2001.9発行/2003.8.9読了)
 
2007年のお話。最終的な世界制覇をもくろむ米国(ブッシュ政権2期目)が本気になって中国を内乱に陥れます。北朝鮮と韓国は日本を標的にした実戦的な合同軍事演習を開始。日米安保は、親中国派の外務大臣に牛耳られた内閣の無為無策により、機能不全に陥ります。
9隻もの米原子力空母が中国を取り囲みます。追いつめられた中国の選んだ道は、、、第3艦隊と第7艦隊への先制攻撃! 事前に情報を察知したCIAと国防総省。彼らはこれを、あえて無視します。米ICBMの報復攻撃による10億人以上の死者を覚悟しつつも、苦渋の決断に至るまでの中南海の面々の形相が、熱い筆で描かれます。まるで1941年の日米関係を彷彿させる、そして現実に起こりそうなシナリオが不気味で、圧巻です。やはり落合信彦氏はスゴイ。

ヒンドゥー・ナショナリズム 印パ緊張の背景  
(中島岳志/中央公論新社/2002.7発行/2003.8.6読了)

永遠の不服従のために  
(辺見庸/毎日新聞社/2002.10発行/2003.7.20読了)

運命の劇場(下)  
(落合信彦/集英社/1997.5発行/2003.6.23読了)

運命の劇場(上)  
(落合信彦/集英社/1997.5発行/2003.6.20読了)

APRES L'EMPIRE - ESSAI SUR LA DECOMPOSITION SYSTEME AMERICAIN
帝国以後 アメリカ・システムの崩壊  
(エマニュエル・トッド、石崎晴己/藤原書店/2003.4発行/2003.6.17読了)

アジアのナショナリズム  
(古田元夫/山川出版社/1996.7発行/2003.5.15読了)

入門 バクロ経済学  
(金子勝、テリー伊藤/朝日新聞社/2002.5発行/2003.5.9読了)

ひまわりの祝祭  
(藤原伊織/講談社/1997.6発行/2003.4.30読了)

歴史を深く吸い込み、未来を想う
一九〇〇年への旅 アメリカの世紀、アジアの自尊  
(寺島実朗/新潮社/2002.11発行/2003.4.20読了)

ライン  
(村上龍/幻冬社/1998.8発行/2003.3.15読了)

イラクの小さな橋を渡って  
(池澤夏樹、本橋成一/光文社/2003.1発行/2003.3.5読了)

アメリカの世界戦略を知らない日本人 イラク戦後、時代はこう動く  
(日高義樹/PHP研究所/2003.2発行/2003.3.4読了)

反ブッシュイズム いかにブッシュ政権は危険か  
(アンドリューデビット、金子勝/岩波書店/2003.1発行/2003.2.21読了)

ReBoot! ゼロからの出発  
(大前研一/PHP出版/2000.12発行/2003.2.13読了)

戦争の日本近現代史 征韓論から太平洋戦争まで  
(加藤陽子/講談社/2002.3発行/2003.2.6読了)

現代中国政治を読む  
(毛里和子/山川出版社/1999.3発行/2003.1.15読了)

2003年、日本国破産[衝撃編]  
(跡田直澄、浅井隆/第二海援隊/2002.6発行/2002.12.31読了)

日本国債(下)  
(幸田真音/講談社/2000.11発行/2002.12.26読了)

日本国債(上)  
(幸田真音/講談社/2000.11発行/2002.12.21読了)

いま、なぜ「戦争」なのか 謎解き世界同時多発紛争  
(宮田律/新潮社/2002.8発行/2002.12.16読了)

2003年、日本国破産[対策編]  
(浅井隆/第二海援隊/2001.5発行/2002.12.8読了)

2003年、日本国破産[警告編]  
(浅井隆/第二海援隊/2000.12発行/2002.11.23読了)

辞めるな、サラリーマン  
(ヨミウリ・ウィークリー編集部/中央公論新社/2002.6発行/2002.11.16読了)

世界のPKO部隊  
(斎木伸生、大久保義信、他/アリアドネ出版/2000.6発行/2002.11.13読了)

寺島実郎の発言 時代の深層底流を読む  
(寺島実郎/東洋経済新聞社/2002.1発行/2002.11.2読了)

9・11と日本外交  
(久江雅彦/講談社/2002.8発行/2002.10.19読了)

WIND of THE GODS
カミの震撼する日 2005年の日米中大激突  
(ピーター・タスカ/講談社/2002.7発行/2002.10.14読了)
 
著名なエコノミストによる近未来小説。経済・社会体制の破綻した日本が、このまま何もせずに弱体化し、より右傾化して米国との関係が悪化し、一方で中国が順調に経済発展を遂げたら、、、のお話。2008年にはアジアの盟主は北京に移り、落ちぶれた日本は、随・唐時代のように朝貢国家となり果てる、、、。

従来の製造業は中国大陸に移され、古き良きブルーカラーは真っ先に職を失い、ホワイトカラー職さえ赤信号がともり、失業率はうなぎ登り。デフレ・スパイラルはますます強くなり、反動的なハイパー・インフレにいつ襲われるかもわからないで、将来に怯えている。
無能な経済当局による抜き打ち的な預金封鎖も現実味を帯びてきた今日このごろ。先行き不透明な状況は今後も続きそうで、どうすれば良いのかつかみどころがない。こんなとき、わかりやすい言葉と行動で、知名度の高い"誰か"が一声あげれば、大勢になびきやすい日本人は、熱狂的に支持するのでしょう。たとえ煽動されたと判っていても、です。そして、"誰か"は、そのタイミングを待っているのでは?
はてさて、これからの五年、どう転ぶのやら。すぐに起きあがれる準備だけはしておかないと、、、。
("ぷちナショナリズム症候群"や、"日本型サラリーマンは復活する"を読んだ影響もあって、日本の将来に絶望的になっています、、、。)

テロ後の世界と日本  
(榊原英資、寺島実郎、他/読売新聞社/2002.3発行/2002.10.8読了)

ぷちナショナリズム症候群 若者たちのニッポン主義  
(香山リカ/中央公論新社/2002.9発行/2002.10.6読了)

日本型サラリーマンは復活する  
(田中秀臣/NHKブックス/2002.6発行/2002.10.3読了)

eエコノミー入門  
(宿南達志郎/PHP新書/2000.7発行/2002.9.19読了)

サラリーマン・サバイバル  
(大前研一/小学館/1999.1発行/2002.9.15読了)

ネット・ウォーズ 世界情報戦争の読み方  
(浜田和幸/PHP新書/2000.6発行/2002.9.7読了)

I T革命の光と影  
(寺島実郎、榊原英資、グレン・フクシマ、他/読売新聞社/2001.1発行/2002.9.2読了)
 
サイバースペースの安全保障、激変する選挙システム:テレビからネットへの重心の変遷、日本型ネット社会の可能性と、既存社会の崩壊が語られます。
 でも、直接選挙制度への期待感には賛成できませんね。最初は別として、世論の活性化が長期間継続するとは思えません。有権者はうつろいやすいから、他に興味を引く出来事があれば、そちらに関心は向くものです。やがて中間に、政治広告、投票行為を代行する専門業者が登場するのではないか? さらに、一部の熱狂的なグループや、富裕層のグループが政治領域を席巻し、一種の寡占状態になるのでは? 結局、米国大統領選挙に代表される、擬似直接選挙制がベストなのではないか……、なんて思ってしまいます。
(合衆国では、まず、連邦レベルでの大統領選挙人を選出します。彼らの投票総数によって大統領が選出されるのです。日本は議員内閣政だから、これは無理かな? 憲法を変えないと、、、)

文明を問う 同時テロと21世紀  
(塩野七生、ナイポール、陳凱歌、他/読売新聞社/2002.7発行/2002.8.29読了)

中国シフト  
(大前研一/小学館/2002.7発行/2002.8.23読了)

紛争社会と民主主義 国際選挙監視の政治学  
(依田博/有斐閣選書/2000.4発行/2002.8.21読了)

和平工作 対カンボジア外交の証言  
(河野雅治/岩波書店/1999.12発行/2002.8.1読了)

情報文明の日本モデル TRONが拓く次世代IT戦略  
(坂村健/PHP新書/2001.10発行/2002.7.17読了)

WAR AND OUR WORLD
戦争と人間の歴史 人間はなぜ戦争をするのか?  
(ジョン・キーガン/乃水書房/2000.9発行/2002.7.10読了)

米中論 何も知らない日本  
(田中宇/光文社新書/2002.6発行/2002.6.28読了)
 
中国と台湾を巡る、米国内資本主義勢力と軍産複合体の確執、中国と台湾の経済力の逆転の可能性、台湾が米軍産複合体を巻き込んで開始したアジア冷戦、それに「911」以降の中国の変貌(日本への歩み寄り)等が、欧米及びアジア諸国の新聞記事とネット記事を分析して書かれています。
仮に、このまま中国が経済成長を続け、加えて民主化の片鱗でも見せはじめたら、日本と台湾は米国に捨てられるのでは? と思わせます。

国際連合と言う神話  
(色摩力夫/PHP新書/2001.9発行/2002.6.21読了)

顔に降りかかる雨  
(桐野夏生/講談社/1993.9発行/2002.6.13読了)

WAR AND PROPAGANDA
戦争とプロパガンダ  
(E.W.サイード/みすず書房/2002.2発行/2002.6.7読了)

自衛隊は誰のものか  
(植村秀樹/講談社/2002.1発行/2002.6.1読了)

希望の国のエクソダス  
(村上龍/文藝春秋/2000.7発行/2002.5.24読了)

貧困の克服 アジア発展の鍵は何か  
(アマルティア・セン/集英社/2002.1発行/2002.5.18読了)

Tibet mort ou vif
チベット 受難と希望 「雪の国」の民族主義  
(ピエール=アントワーヌ・ドネ/サイマル出版会/1991.6発行/2002.4.29読了)

ラッフルズホテル  
(村上龍/集英社/1992.7発行/2002.4.4読了)

「豚」の人生 「人間」の人生  
(落合信彦/小学館/1999.4発行/2002.3.30読了)

国境線上で考える  
(犬養道子/岩波書店/1988.11発行/2002.3.28読了)

日本の軍事システム 自衛隊装備の問題点  
(江畑謙介/講談社/2001.3発行/2002.3.12読了)

誇り高き者たちへ  
(落合信彦/集英社/1996.4発行/2002.3.6読了)

覚悟はよいか日本 史上最強のアメリカにどう立ち向かうか  
(日高義樹/PHP/2001.8発行/2002.3.2読了)

日中再考  
(古森義久/産経新聞社/2001.6発行/2002.2.26読了)

kyoko  
(村上龍/集英社/1995.11発行/2002.2.17読了)

自動起床装置  
(辺見庸/文藝春秋/1991.8発行/2002.2.13読了)

THE COMING COLLAPSE OF CHINA
やがて中国の崩壊がはじまる  
(ゴ−ドン・チャン/草思社/2001.11発行/2002.2.10読了)

勇気凛々ルリの色  
(浅田次郎/講談社/1996.7発行/2002.2.3読了)

倫敦塔・幻影の盾  
(夏目漱石/新潮社/1952.7発行/2002.1.30読了)

鉄道員  
(浅田次郎/集英社/1997.4発行/2002.1.1読了)

RACE ET HISTOIRE
人種と歴史  
(クロード・レヴィ=ストロース/みすず書房/1970.2発行/2001.12.31読了)

ワルシャワの燕たち  
(五木寛之/集英社/1991.6発行/2001.12.12読了)

THE COLD WAR AS HISTORY
歴史としての冷戦  
(ルイス・J・ハレー/サイマル出版会/1970年発行/2001.12.10読了)

「民族」で読むアメリカ  
(野村達朗/講談社/1992.5発行/2001.11.9読了)

漂泊のルワンダ  
(吉岡逸夫/TBSブリタニカ/1996.4発行/2001.10.22読了)

現代ヒンディー短編選集1  
(長弘毅監訳/大同生命国際文化基金/1999.12発行/2001.10.21読了)

ナディン・ゴーディマは語る アフリカは誰のものか  
(高野フミ監訳/岩波書店/1993.6発行/2001.10.3読了)

イスラム潮流  
(NHKスペシャル「イスラム」プロジェクト/NHK出版/2000.5発行/2001.10.1読了)

国家と資本主義の21世紀 「見える手」vs.「見えざる手」  
(山崎正和、中西輝政、榊原英資、他/読売新聞社/2000.2発行/2001.9.19読了)

漆の実のみのる国(下)  
(藤沢周平/文藝春秋/1997.5発行/2001.9.15読了)

漆の実のみのる国(上)  
(藤沢周平/文藝春秋/1997.5発行/2001.9.11読了)

屈せざる者たち  
(辺見庸/朝日新聞社/1996.4発行/2001.9.5読了)

終局への宴  
(落合信彦/集英社/1990.11発行/2001.9.4読了)

文明としてのイスラム 多元的社会叙述の試み  
(加藤博/東京大学出版会/1995.11発行/2001.8.25読了)

「南」からの国際協力 バングラディシュ グラミン銀行の挑戦  
(渡辺龍也/岩波ブックレット/1997.3発行/2001.8.19読了)

知的生活の方法  
(渡辺昇一/講談社現代新書/1976.4発行/2001.8.14再読了)

中国の威信・日本の矜持 東アジアの国際関係再構築に向けて  
(小倉和夫/中央公論新社/2001.3発行/2001.8.11読了)

PKOと国際貢献  
(松本達也/建白社/1994.3発行/2001.7.29読了)

雨の日には車をみがいて  
(五木寛之/角川書店/1988.6発行/2001.7.19読了)
 
こんな小説を読むと、新しい車を衝動買いしそうになります。危ない、危ない。
 
(結局、感化されて、買ってしまいました。。。)

ISLAM AND DEMOCRACY, Fear of the Modearn World
イスラームと民主主義 近代性への怖れ  
(F・メルニーシー/平凡社/2000.11発行/2001.7.15読了)
 
「女性は、過去と共にベールで隠されるべし」とされたイスラム法を盾に、民衆、特に女性の権利を剥奪しているイスラム国家指導者への批判の書。 西欧諸国による民主主義思想の流入が、特に湾岸戦争後の北アフリカ諸国/中東諸国に大きな影響を与えつつあること、特にこれまで家庭の奥に押し込められてきた女性の意識に大きな変革を与えつつあることが明らかにされます。最終的には、イスラム諸国の為政者だけでなく、彼らを支える西欧諸国にも責任が帰せられることをを指摘します。

ゆで卵  
(辺見庸/角川書店/1995.12発行/2001.6.22読了)

上海宝貝
上海ベイビー  
(weihui 衛慧/文春文庫/2001.3発行/2001.6.12読了)
 
中国内の最先端都市、上海。過去の呪縛から逃れた新世代女流作家の話題を呼んだ作品。フランソワーズ・サガンをチョット過激にしたような、洗練された作風。これがなぜ、本国で発禁処分となったのかは良くわかりません。あるいは、新世代インテリと、旧世代共産主義者との相違が、後者に恐怖を呼び起こしたのかもしれませんネ。(単に、ポルノと判断されたから、かも。)

海洋連邦論 地球をガーデンアイランズに  
(川勝平太/PHP研究所/2001.1発行/2001.5.31読了)
 
従来の陸地中心史観から、海洋中心史観への転換を唱う著者は、故小渕恵三元首相の「21世紀日本の構想」懇談会のメンバー。これまでの工業化から、日本古来の文化、つまり生活スタイルを重視した構造転換を主張します。
久々に出会った良質の著書。是非、ご一読を。

パンドラの箱の悪魔  
(広瀬隆/NHK出版/1999.6発行/2001.5.16読了)

CHINA WAKES - THE STRUGGLE FOR THE SOUL OF A RISING POWER
新中国人  
(ニコラス・クリストフ、シェリー・ウーダン/新潮社/1996.5発行/2001.4.28読了)
 
1989年、天安門事件の現場に居合わせ、ニューヨーク・タイムズの一面を飾る記事を書いた、同紙元北京支局長夫妻による手記。5年に渡る中国滞在期間中、公安部員による執拗な尾行と外務省による嫌がらせにも挫けず、独自の取材ルートを確保し、一般国民の生の姿を描写する姿に感心させられます。
非占領地である新疆しんきょうウイグル自治区、チベット自治区にも足を運びます。同行する外務省職員(=監視者)を欺いてホテルを脱出、観光客としてタクシーを飛ばし、非占領地の生の声を聞く行動力には、思わず拍手です。
抑圧する独裁政府と、驚異的な経済発展。どちらも中国の本当の姿なのであり、この国の将来も、かつて独裁国家であった台湾や韓国のように、民主政体に変わるかもしれない、、、と言うのが本書の結論です。

時代の風音  
(堀田善衛、司馬遼太郎、宮崎駿/UPU/1992.11発行/2001.4.9読了)

北京報道七〇〇日 ふしぎの国の新聞特派員  
(古森義久/PHP研究所/2000.9発行/2001.4.1読了)
 
31年ぶりに駐在が許可された産経新聞社。その中国総局長の筆により、中華人民共和国という、国際常識を逸脱した国の内実が明らかにされます。また、NHKの異常な中国報道、外務省の偏見がまかり通る対中国ODA、中国人の対日観等が紹介され、他人事ではすまされない事実が提起されます。

宣戦布告(下)  
(麻生幾/講談社/1998.3発行/2001.3.26読了)

宣戦布告(上)  
(麻生幾/講談社/1998.3発行/2001.3.25読了)

日本リベラリズムの系譜〜福沢諭吉・長谷川如是閑・丸山真男  
(田中浩/朝日新聞社/2000.10発行/2001.3.22読了)

海を渡る自衛隊 PKO立法と政治権力  
(佐々木芳隆/岩波新書/1992.11発行/2001.2.19読了)
 
1990年の湾岸危機の発生から、1992年、自衛隊をカンボジアでの国連平和維持活動に参加させるまでの政治権力の動揺、野心と相剋を描いたルポ。憲法解釈の拡大といった重要問題を、国会審議を尽くすことなく、各政党首脳間の友誼が優先され、マスコミ操作も加え、知らぬ間に世論のベクトルが形作られていった様子が、興味深く描かれている。
それにしても、公明党と民社党が、衆参同日選挙をネタに自民党からの脅しを受け、自党の見解を二転三転させる様は、実に滑稽だ。

国際平和維持活動  
(松村つとむ/ダイヤモンド社/1992.6発行/2001.2.13読了)

LEADERS
指導者とは  
(リチャード・ニクソン/文藝春秋/1986.6発行/2001.2.9読了)

大英帝国衰亡史  
(中西輝政/PHP研究所/1997.2発行/2001.1.24読了)

ブエノスアイレス午前零時  
(藤沢周/河出書房新社/1998.8発行/2001.1.14読了)

ARGELIA EN EL VENDAVAL
嵐の中のアルジェリア  
(ファン・ゴイティソーロ/みすず書房/1999.7発行/2001.1.11読了)

坊ちゃん  
(夏目漱石/中央公論社/1992.8発行/2001.1.3読了)
 
新世紀の最初に何を読むか? 夏目漱石の代表作(の一つ)を選びました。(流行りのミステリーに比べれば何か物足りないけれど、まァ、近代日本の原点、と言うことで、、、)

宗教から読む国際政治  
(日本経済新聞社編/日本経済新聞社/1992.8発行/2000.12.31読了)

チャイナNOW 50歳の中国診断  
(読売新聞社中国取材団/中央公論新社/1999.9発行/2000.12.18読了)

The Arrogant Japanese : A True Friend of Southeast Asia?
驕る日本人 日本は東南アジアの友人か  
(陸培春/サイマル出版会/1987.2発行/2000.12.10読了)

テロリストのパラソル  
(藤原伊織/講談社/1995.9発行/2000.12.2読了)

かくして革命は国境を越えた 〜天安門・ベルリン・ブカレスト〜  
(NHK取材班/日本放送出版協会/1990.6発行/2000.11.28読了)

珍妃の井戸  
(浅田次郎/講談社/1997.12発行/2000.11.22読了)
 
"蒼穹の昴"の続編とも言える作品。

蒼穹の昴(下)  
(浅田次郎/講談社/1996.4発行/2000.11.19読了)
 
家族を思うが為、貧しさを打破すべく自ら宦官になる主人公(自分の手で、自分の○ニスを切る……)。一方、科挙試験を首席で突破し、官僚社会の出世街道を驀進する、幼少からの知人。前者は西太后を取り巻く"旧守派"(絶対君主政派)、後者は光緒帝を取り巻く"変法派"(立憲君主政派)とに分かれ、栄達の階段を上るにつれて乖離します。これに李鴻章、袁世凱、康有為等、中国・清朝末期の傑物、領土分捕り・植民地化を虎視眈々と狙う欧米列強と日本の思惑、200年前の清朝開闢時の逸話、満州のシャーマン、満州民族と漢民族の確執などが渦巻いて……。
 今世紀最大の傑作、と言っても過言では無いと思う。
 小説で泣いたのは久しぶりです。遠藤周作の「深い河」以来かな?

蒼穹の昴(上)  
(浅田次郎/講談社/1996.4発行/2000.11.14読了)

日本人は戦争ができるか 戦略的思考のない国への警告  
(松村つとむ/三笠書房/1999.8発行/2000.11.11読了)

司馬遼太郎の風景4 長州路・肥薩のみち/本郷界隈  
(NHK「街道をゆく」プロジェクト/NHK出版/1998.7発行/2000.11.4読了)

彼岸過迄  
(夏目漱石/新潮文庫/1952.1発行/2000.11.3読了)

祖母のくに  
(ノーマ・フィールド/みすず書房/2000.5発行/2000.10.28読了)

THE CLASH OF CIVILIZATIONS AND THE REMAKING OF WORLD ORDER
文明の衝突  
(サミュエル・ハンチントン/集英社/1998.6発行/2000.10.22読了)
 
フォーリン・アフェアーズ誌に掲載されるや、世界的な論議を巻き起こした論文に、補筆と批判に対する回答を含めた完成版。冷戦後の世界は、西欧(北米大陸含む)、東方オーソドックス(ロシア正教、ギリシャ正教)、ラテンアメリカ、儒教(中国圏)、仏教(東南アジア)、日本、イスラム諸国(北部アフリカ〜東南アジア)、ヒンドゥー(インド)、アフリカ(赤道以南のブラック・アフリカ)の文明に分割され、お互いが(同盟を結びながら)覇権を競うという理論。気になるアジアはと言うと、政治、経済、軍事のすべての面において、完全に中国の勢力圏となり、日本は孤立するというもの。(多分、そうなるのでしょう。)
読み進めるにつれ、なるほどと思うのは良いのですが、最終章に近づくほど、いかに西欧(実はアメリカ)が、現在の優位を保つべきかの記述に変わり、辟易します。最後は西欧・ロシア V.S.中国・日本・イスラムの世界戦争に至るというもの。なお著者によると、アメリカと中国の板挟みとなって右往左往した日本は、結局はアメリカを裏切って中国側につき、最後は完膚無きまでに滅ぼされる、らしいです……。う〜ん。
(でも、中国の江沢民国家主席が「今後、50年以内に日本を消滅させる!」と機会あるたびに公言していることを併せ考えると、我々は余程キバッテいかねばなりませんネ、、、アメリカにとって得るところの少ない日米同盟にしがみつくのか、それとも中国の覇権を認め、過去数世紀に渡って行ってきたように「朝貢」して、その勢力圏に収まるのか、、、)
世界戦争を防ぐ唯一の方法は、中核国(アメリカ、ロシア、中国、南アフリカ、イラン等々)が、各々の文明圏の内部紛争に介入しないことだと、著者は断言します。つまり、東アジアのもめ事に、アメリカが介入しないこと、と。見殺しにされる国(恐らくベトナム、カンボジア、フィリピン)の大衆にとっては、たまったものじゃありません。

RELIGION, THE MISSING DIMENSION OF STATECRAFT
宗教と国家 国際政治の盲点  
(D・ジョンストン、S・サンプソン/PHP研究所/1997.9発行/2000.10.7読了)

情勢判断の鉄則 21世紀の世界と日本の選択  
(岡崎久彦/PHP研究所/1999.2発行/2000.10.6読了)

パレスチナから来た少女  
(大石直紀/光文社/1999.3発行/2000.9.29読了)

日本を決定した百年  
(吉田茂/日本経済新聞社/1967.6発行/2000.9.27読了)

日本への疑問 戦後の50年と新しい道  
(ケネス・B・パイル/サイマル出版会/1995.8発行/2000.9.24読了)

Twelve Y.O.  
(福井晴敏/講談社/1998.9発行/2000.9.14読了)

世紀末を語る あるいは消費社会の行方について  
(J.ボードリヤール、吉本隆明、塚原史/紀伊国屋書店/1995.6発行/2000.9.11読了)

20世紀 どんな時代だったのか ヨーロッパの戦争  
(読売新聞社編/読売新聞社/1998.12発行/2000.9.2読了)

私は黒人奴隷だった フレデリック・ダグラスの物語  
(本田創造/岩波ジュニア新書/1987.8発行/2000.8.19読了)
 
もと南部アメリカの奴隷だった一米国市民の、奴隷解放運動の物語。
自分の人生を歴史に密着させ、時代的要請を自分の課題として生きてきたダグラスは、奴隷解放運動のみならず、婦人参政権獲得運動、解放後の黒人の市民権&参政権獲得運動等、虐げられる人々の権利獲得に、自己の力のすべてを注ぎ込みます。
それにしても現在では考えられない、19世紀アメリカの後進性には、仰天させられます。弱者への差別は、どこの国・地域でも無いとは言えないのですが、国家的差別があからさまな様子は、読んでいても辟易します。
戦後は当たり前だった「なんでもアメリカが最高」の風潮が見直され、欧州、アジアのみならず、ここ日本でも、自己の伝統的文化を見直す機運が高まっていることも、歴史的必然のような気がします。
(だからといって、ここ数年で盛り上がりを見せる"偏狭なナショナリズム"に走るのは、論外です。)

その心意気やよし  
(松下幸之助/PHP文庫/1992.7発行/2000.8.17読了)

小説・封神演義  
(嘉藤徹/PHP文庫/2000.7発行/2000.8.13読了)
 
古代中国は殷と周の戦いに、神仏仙人妖怪を交えたエンターテイメント。
それにしても四大文明の文字のうち、唯一、インターネット時代にまで時空を越えて引き継がれたのが、黄河文明の漢字であることを思うと、感慨深いものが沸いてきます。
そして、我々が普段何気なく使う"民"、"衆"、"商人"等の字源を知ったとき、古代文明の凄惨さに驚愕してしまいます。
(特に"縣"なんて……。)

遠い海から来たCOO  
(景山民夫/角川書店/1992.3発行/2000.8.10読了)
 
今は亡き多才な作者の直木賞受賞作。当時は「どうして子供向け冒険ものが受賞?」と疑問視したのですが、読んで納得。素晴らしいエンターテイメントでした。(感想になっていない。)

目覚めぬ羊たち  
(落合信彦/小学館/1995.8発行/2000.8.4読了)

Japan's Identity Crisis
日本という存在  
(ジョン・ネスビッツ、木村尚三郎/日本経済新聞社/1992.5発行/2000.8.2読了)

イスラームとは何か その宗教・社会・文化  
(小杉泰/講談社/1994.7発行/2000.7.30読了)

中央アジア資源戦略 石油・天然ガスをめぐる「地経学」  
(宮田律/時事通信社/1999.9発行/2000.7.9読了)

コルチャック先生  
(近藤康子/岩波ジュニア新書/1995.6発行/2000.6.26読了)

銃とオリーブ パレスチナ人最新ドキュメントin中東9カ国  
(平田伊都子/第三書館/1992.1発行/2000.6.22読了)
 
最新と言っても8年前なのですが、アラブ世界に点在するパレスチナ人の惨状を伝えるとともに、PLO指導部の姿も描き出した硬派女性ジャーナリストの秀作。一貫して反イスラエル、反アメリカの文章。奴隷状態に置かれた占領地区の住民の姿は、涙を誘います。新聞報道等では、下の本で読んだイスラエルとPLOの握手(相互承認&暫定自治協定)以後も、状況はあまり変わらないようです。
片や暴力、略奪、絶望。片やIT革命とクローン技術、そしてヒトゲノム計画。この、あまりにも違う世界を思うと、目眩がします。。。(イヤ、単なる寝不足かな?)

GAZA FIRST ノルウェー秘密工作  
(ジェイン・コービン/新潮社/1994.6発行/2000.6.17読了)
 
50年以上に渡って敵対してきたイスラエル国民(正確には、6割を構成するユダヤ民族)とパレスチナ民族。超大国アメリカがお膳立てした和平会議も頓挫し、暗い未来が予感された。そんな折り、電撃的に発表された両民族の和解は、仲介したのが"小国"ノルウェーだったこともあり、衝撃的なニュースとして世界を駆けめぐった。この時は「ふ〜ん」程度の認識だった。だが、「最初のイニシアティブから、交渉合意の最後の詰めまでを世話したのが、(たとえ政府関係者と繋がりのある学者でも)民間人であったこと」の驚きと、「当事者たちの熱意と粘りと互いの信頼が、次の数百万人の世代の人生の意味を一変させた」事の大きさに、本書を読み終えた今は胸を打たれる。
 昨日の宿敵同士が胸を突き合わせて議論した結果、どんなにイデオロギーを振りまこうとも、結局は、両者の求めるものが「家族との平穏な生活」、「安定した仕事と暮らし」、「夢を抱ける日々の安寧」であることが分かると、お互いが急速に溶け合い、親友になって行く描写は、読んでいて感動すら憶えます。
 冷戦が終わって10年。世界にはまだまだ紛争が絶えないとは言え、時代のベクトルは確実に、和平へと突き進んでいるように見える。先日の朝鮮半島、南北首脳会談でも、そんな予感がする(実際には一波乱ありそうだけれど)。でも、北部アフリカや東南部欧州の混乱、それに台湾(と日本)に対する中国の威嚇は、来世紀になっても不安ですネ、、、。

NATO 変貌する地域安全保障  
(谷口長世/岩波新書/2000.5発行/2000.6.8読了)

国際協力 国連新時代と日本の役割  
(功刀達朗編著/サイマル出版会/1995.8発行/2000.6.3読了)

古都 眠れる美女  
(川端康成/新潮社/1979.5発行/2000.5.28読了)

2020年からの警鐘 日本が消える  
(日本経済新聞社編/日本経済新聞社/1997.6発行/2000.5.13読了)

チベット歴史紀行  
(石濱裕美子/河出書房新社/1999.9発行/2000.5.6読了)

SALISBURY'S CHINA:FORTY YEAR'S OF THE NEW CHINA
天安門に立つ 新中国40年の軌跡  
(ハリソン・E・ソールズベリー/日本放送出版協会/1989.9発行/2000.4.29読了)
 
共産主義国家建国後の毛沢東、周恩来、とう小平(漢字が無い)らの行動をテーマに据えた記録と、1989年6月4日の天安門広場での「血の日曜日」の当日、思いがけず、すぐそばにいた自分の目撃した事実を、アメリカのジャーナリストが子細に渡って描き出します。
机上のご高説を述べる先生方の著書と違い、現場のジャーナリストの筆による事実を克明に記録したルポは、圧巻です!

「天安門」十年の夢  
(譚路美/新潮社/1999.11発行/2000.4.22読了)
 
学生リーダーだった張伯笠(チョウハクリュウ)と「民主の女神」柴玲(サイレイ)、有名な作家だった蘇暁康(ソギョウコウ)、政府の息の掛からない労働組合を結成した岳武(ガクブ)を主軸に、1989年民主化運動の最高潮と暗転、その後の亡命生活を追ったノンフィクション。
天安門広場でのハンガーストライキ(つまり、昔ガンディーが行った断食です)では、白夢の筆による「ハンストの書」が柴玲によって読み上げられると、それまで遊び半分で参加していた学生達の気持ちが、命を投げ出すまでに一変します。この後の、人民軍による鎮圧。このときの柴玲の毅然とした行動と、その後、逃亡先の香港から発した声明文は、今読んでも感動ものです。しかし亡命後の彼女は、他の亡命者達と同様、名声と富を奪い合い、仲間を罵り、孤独の中で生きていきます。尊大さがにじみ出る言動に、数々のジャーナリストから批判されます。著者も、当初の個人的な思い入れと、裏切りに対する非難をもって、柴玲を評します(可愛さ余って憎さ百倍)。
年月と環境は、人を変えてしまう。そんな当たり前のことを思い出しました。

ABOUT FACE 米中奔流   
(ジェームズ・マン、鈴木主税/共同通信社/1999.12発行/2000.4.21読了)
 
1972年のニクソン電撃訪中から、1999年クリントン訪中までの約30年、議会と政府機関を蚊帳の外に置き、中国との外交は、行政府であるホワイトハウスのごく一部高官だけが取り仕切ってきたこと。ソ連に対抗する軍事戦略上、歴代の政権は中国国内の人権侵害から目を背けてきたこと、冷戦終結後初の大統領、クリントンが、あえて人権と商業権益をリンクさせた(人権状態を改善しなければ、最恵国待遇を与えない)にもかかわらず、米国内の財界の強固な反対により、結局は方針を変更せざるをえなかったことなど、中国に翻弄されてきた姿が描き出されています。
「米国が中国(の協力と市場)を必要とする以上に、中国は米国(の軍事技術と後ろ盾)を必要としていた」ことに気が付かなかった、あるいは気づいていたが、放置していたことが、後日、新たな災いの種を生みます。ソビエトを打ち負かし、冷戦に勝利した米国。しかし共産主義国家中国が、米国が与えた近代的な軍事力を備えてアジアに君臨しつつあることに気が付きます。軍事協力の縮小を示唆すると、中国はフランス、イスラエルとの軍事協力を行い、米国を苛立たせることになります。
米中国交樹立は、果たして正しかったのか?
それにしても、カーター元大統領。この人は、ソ連、東ドイツなどの人権抑圧に断固として反対し、反体制知識人を強力に支援してきた「人権重視」の人のイメージが強かったのですが、こと中国の人権抑圧に関しては大統領に就任した当時から「二枚舌」を使い、後年、クリントン政権からの「中国の人権問題に対処するための委員会」の委員長就任要請を一蹴したことは、これまで漠然と抱いてきた「冷戦期にもヒューマニズムを追求した人物」とのイメージが霧散してしまいました。

1966年からの取材記録 日本いまだ独立せず  
(日高義樹/集英社/1996.10発行/2000.3.25読了)

墨東綺譚  
(永井荷風/岩波文庫/1951.12発行/2000.3.14読了)

エルサレムの空、ハーヴァードの雪  
(由井清光/中央公論新社/1999.8発行/2000.3.8読了)

一九〇〇年への旅 あるいは、道に迷わば年輪を見よ  
(寺島実朗/新潮社/2000.2発行/2000.3.1読了)

Niiwam suive de Taaw
ニーワン セネガルのこころ  
(センベーヌ・ウスマン/サイマル出版界/1990.6発行/2000.2.26読了)

世界の外交 国民性と国際政治  
(武田龍夫/サイマル出版界/1994.4発行/2000.2.16読了)

さらば おまかせ民主主義  
(佐高信、川田龍平、久野収、吉岡和弘、浅野史郎/岩波書店/1997.1発行/2000.2.6読了)

ドイツ民主共和国  
(本田勝一/朝日新聞社/1990.10発行/2000.2.6読了)

社会主義の20世紀 第1巻
守護の壁・恥辱の壁(東ドイツ)/反革命か民衆蜂起か(ハンガリー)  
(永井清彦、南塚信吾、NHK取材班/日本放送出版協会/1990.9発行/2000.2.1読了)

Na Poroge 21 Veka 1996
我々の家ユーラシア 21世紀を眼前にして  
(ヌルスルタン・ナザルバーエフ/NHK出版/1999.2発行/2000.1.29読了)
 
旧ソビエト連邦の解体に伴い、リトアニア、ラトビア、エストニア、グルジアを除く11カ国で構成されたのが、CIS=独立国家共同体でした(後年になってグルジアも加入)。それはロシア、ウクライナ、ベラルーシのスラブ系民族を主体とする諸国と、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン等のトルコ系民族(そしてイスラム系)を主体とする諸国に分かれます。
 しかし紊乱と混迷を深めるロシア、内戦に明け暮れるタジキスタン、イスラム原理主義に苛まされるウズベキスタンとキルギスタン、紛争の耐えないアルメニアとアゼルバイジャン、アブハジアが分離独立すると言う災難に遭ったグルジア等、この地域では1991年以降、安定した社会状況には遙か遠い事態に陥っています。
 その中で唯一とも言える安定性と(徐々にではあるものの)経済発展を育んでいるのが、中央アジアのど真ん中に位置し、21世紀の資源争奪戦における主要な舞台となるであろう、カザフスタンです。本書は、独立以来、深い戦略と現実主義をもってカザフスタンを指導し、欧米と互角に渡り合ってきた現役大統領、ナザルバエフ氏の経験と構想を著したものであり、今後30年に渡る施政方針演説とも言えるものです。
 ロシアのように「一挙に欧米並の先進国を目指す」のではなく、まずは2030年を目標にASEAN諸国のレベルに追いつき、その後、先進国の仲間入りを目指す戦略構想を明らかにしています。文中からは「伝統的価値を尊重した近代化」、「統一される世界文明と、民族的・文化的アイデンティティーのコンビネーションの重要性」等、20世紀の歴史を見て培われた著者の哲学が窺えます。

(余談:そこいらの"押しつけがましい"自己啓発本を開くよりも、現代史における実務経験者の著書を読む方が、よっぽど自分のためになるような気がします。)

日本復活  
(稲盛和夫、瀬戸内寂静、中坊公平/中央公論新社/1999.7発行/2000.1.13読了)
 
ご存じ京セラの名誉会長にしてDDI会長の稲盛氏と、源氏物語で著名な瀬戸内氏。二人の名前に惹かれて購入したのですが、中坊氏のことは何も知らず、漠然と"政府系の金融機関の人"だと思っていたことが、いまでは恥ずかしいです。
 3人とも出家者というのが面白い。なかなかの対談集でした。
 "戦後50年で、日本人の精神は変わってしまった。公事に関心と責任を持つ"侍"の面影はすでになく、アメリカナイズされた個人は、際限なく自己のみを大切にする。少々の景気対策をしても無駄。戦争に匹敵する驚異的な事態が発生しない限り、日本の経済、そして社会は没落して行く"との意見の一致。それでも"いずれパブリックに目覚め、何とかするだろう"との希望的結論が提示されたことは、救いと言えましょうか。

HEART OF DARKNESS
闇の奥  
(コンラッド/岩波文庫/1958.1発行/2000.1.12読了)
 
1899年の作品。すなわち英帝国の英雄、セシル・ローズ(ザンビアの旧国名、ローデシア)やスタンレー(コンゴの首都名、スタンレービル)が大活躍(=我が物顔でアフリカを蹂躙)した時代のお話。理解を超えた風俗、奇声を発する現地の土民(ATOK辞書にないぞ!)に「キラキラ光る真鍮の針金」を与え、ひたすら象牙を騙し取る"会社"。その現地所長を召還するため、コンゴ川を上ったボロ船の船長が、思い出を語るのです。
暗黒大陸の闇の奥。異国の地。"長期間の孤独は、人の精神をどう変遷させるのか"
そしてパリで人間の内面(=闇の奥)を覗き見た船長は、"結局、ひとは他人を理解できないで終わる"ことを発見します。

以前に読んだ本

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