[旅の恥は書き捨て] 弐.TAIWANの巻

中華民国台湾省です(この前、台湾省は廃止されましたね)。4000年の歴史です。まわりは漢字だらけです。その日の気分でブラつく(DAYDREAM TRIP!)と、気分はもう中華! (何のこっちゃい)


壱.國立故宮博物院

弐.夜道歩けば

参.國軍歴史博物館

四.九族民族村

伍.戦争の世紀・独立の世紀

六.おまけ


National Palace Museum
國立故宮博物院

Photo by Yukio NishiO
ここを訪れるためだけに台湾へ来る。そんな人もいると言われている、台北郊外にある巨大な美術館です。中国古代王朝からの美術品が一同に集められ、展示されているのはほんの一部だそうです(65万点のうちの6千点)。それだけに、鑑賞にはじっくりと時間をかけたいものです。

交通機関は、バスもあるらしいのですが、ここは一つタクシーで(台北市街地から乗車20分。料金200元=約800円)。ちなみに、ここはタクシーが安く、超便利です。
正面玄関から入って右側のカウンターで入場券を購入(50元)。同時に荷物を預けます(強制)。なお、カメラは持ち込み不可、撮影厳禁。

いざ、中へ入らん。

展示物には中国語と英語の説明書きがあります。各展示室ごとに一枚一枚丹念に用意された解説リーフも同じです。「各国別ガイド(有料)が常時待機しています」とのことなので、ぜひ日本語ガイドをお願いしましょう。
団体客に混じって説明を聞くのも、いいかも ^^;

まず、一階には、年代別の中国文化と世界文化の比較が、代表的な文化遺産の違いによって紹介されています。ここだけでもかなり時間を費やしますが、中へ進みます。
あります、ありますとも、われわれ漢字文化圏の人間にとってなかなか興味深いものが。代表的な漢字のなりたちの解説パネルが。たとえば、ポットに相当する”鼎”の漢字の成り立ちなどが、発掘された遺跡とともに解説されています。
ここをみていると「実に文化は衣食住だ」なんて勝手に考えたりもします。

なお、西洋ものはほとんどありません。ここは中国文化の殿堂です。五千年前からの書画、陶器、漆器、宝石、装身具、織物、文具、図書、人形など、興味ある人なら興奮すること間違いないでしょう。「わしゃ、興味がない」なんていう人も、文句なしに楽しめます。人類の遺産ですもの。
精密な彫刻なんて、機械もないのに、いったい誰がどうやって作ったんだ? と唸るほど。虫眼鏡を覗いて、その精密さに驚嘆しました。
どの展示室にも感動ものが揃っています。

歩き疲れたら、各階にあるベンチで一休み、と。目前の大きな絵画が鑑賞できます。
四階には、三カ所の喫茶店があります。中央の一番大きな「三希堂」には、柴禁城にあった清皇帝の書斎が再現されています。饅頭、中国茶などが注文できます。せっかく来たんですから、ぜひ。ただし客が多いためか、サービスはどうもねェ……(これ以上は言わない)。
個人的には、左右の東閣楼/西閣楼がお奨めです。コーヒーと紅茶、ケーキなど、品数は少ないものの、こじんまりとした空間でくつろげました。午前と午後に分けて各々入るのもいいかも。
ちなみに、いずれもエレベータでしか行けません。

もともと、この美術館は北京にあったものの、日本との戦争勃発によって展示品は南京に移転され、内戦激化に伴い、今度は軍艦によって台湾に運ばれたとのこと。美術館自身も、北京の王宮、柴禁城を再現したものとなっています。
建物の外には、おなじみ蒋介石の像が。


よく、美術館はその国の文化の成熟度をあらわすバロメータである、と言われます。ここを一通り回った後、とても中国文化にはかなわない、と思いました。東京にも東京国立美術館(上野公園の中です。ベタベタしたカップルばかりで困りました)があるものの、ここやメトロポリタンには、とうていかないません。神戸にも美術館がありますが、他の巨大美術館の展示物を借りてくるのが多かったりします。

だけど、文化・文明の違いにかかわらず、われわれの祖先が生きてきた過去の積み重ねが現代であり、われわれ現代人の行為の結果が未来であるならば、一歩、また一歩、より良い未来が迎えられるよう、生きていきたいものです。
(何を偉そうに言ってるんだか)

Night Walker
夜道歩けば

Photo by Yukio NishiO
臨時首都台北の大通り(ビジネスビル林立)を歩行中、超大雨にあった。雷雨。近くのビルに逃げ込んだ。広いロビー。周りはみんなビジネスマン。私は一見して観光客とわかる服装。「おまえ、何か用か」と言いたげな目、目。
仕方がないので、外の軒下で雨宿りがてら、道行く人を観察、と。

1.道路が悪すぎる。
車道、歩道に関係なく、まるで川みたいに水が流れていた。水はけが悪いなぁ……なんて思っていたら、よくみると溝がナイ! 車道の端、傾いた部分を水が流れるのみであった。

2.原付が多い。
よくみるとバックミラーがないぞ?! 頭にヘルメットは……ない! 誰も被ってないぞ! いいのか?
ちなみに、原付2〜3人乗りは当たりまえ。最高5人乗りを目撃しました(うち、こども3人−家族一家でお出かけか?)。
中には、4人+1匹(犬)なんてのもいた。

3.犬は多いが、猫がいない。
これは都心部だけか? 田舎道もまわったが、ついぞ見かけなかったなぁ。誰か教えて下さい。

[夕食の時間です]
台湾は料理が美味しいらしい。外人相手の高級レストランへ入る気は毛頭なく、地元の人が入りそうな普通の店へ飛び込む、と。
甘かった。メニューは全て中国語。英語はほとんど通用しない。当たり前か。仕方がない。メニューは、野菜/肉/飯/スープ等のカテゴリーで分類されており、何とかなりそうだ。漢字から勘を働かせ、適当にオーダーする。指で指すだけだが。
テーブルに並べられたのは、どれも実にしつこそうな料理! だが、野菜の炒め物は、いける。スープも○。肉料理は二種類。見た目とは違って、そんなにしつこくもなく、結構な味付けだ。ところで、何か爪らしきものが。それに、これは関節か? しばし観察の後、結論。
「う〜。豚の足だ (;_;) 」

[華西街観光都市]
台北中心街から西に位置する、小規模の店の集まったマーケットです。台北中心地の大型・高級店に比べると、小さな店ばかり。でも、あながち捨てがたいところです。 ところで、治安に不安を感じた。台北の人の集まるところは問題ないが、すこし通りを外れると、人気がない。なにより、照明がない。真っ暗。不安から、ナイフをポケットに忍ばせて歩きました。駐車車両の向こうから人の影が動いたとき、緊張は極限に。
影の正体は、違法駐車取り締まりの警官。あの〜、もっと他にやることあるんじゃないの?
それにしても、日本は安全だこと! 「外に出て、はじめてわかる、ありがたさ」(くだらん)

National Defense Force
國軍歴史博物館

あまり目立たない路地、はっきりと観光コースから外れた場所にあります。

中に入ると、軍人さんが迎えてくれます。カメラをよこせ、と。撮影禁止の貼り紙があるけれど、そこまでしなくてもいいんじゃないの?

南京大虐殺が大々的に取り上げられていて、原寸大ジオラマでは、殺戮を行う日本兵と被害者中国人とが実にリアルに再現されています。

中華民国建国以降の近代化軍備が、どうだと言わんばかりに陳列されており(銃剣を除いて模型でした。当たり前か)、軍隊はどこでも誇り高いものだと感じました。潜水艦、駆逐艦、第二世代のAFV、数々のエア・クラフト(戦闘機、輸送機)などなど。当然ながら中華人民共和国軍のものはありません。

九族民族村

現在、台湾の政治・経済を握るのは、共産軍に追われて大陸から移住してきた人たちであると言われています。(例外:現在、国家元首にして行政府のトップでもある李登輝総統は台湾出身の人です。蒋介石の息子、蒋経國の後任として、1988年から総統の職にあることは周知の事実ですが、1996年、中国史開闢以来はじめての民主選挙によって第九代総統に選ばれたことは、特筆に値すると思います。)

しまった、前置きが長すぎた。

ここは、主に島東部に住む先住民族を保護し、文化を護るために作られたところだそうです。そう言えば、どこの国にも、過去に抑圧(あるいは軽視)してきた民族を記念(まるで「慈悲深く保護しています」とでも言いたげな)する施設や保護区域があるようです。これも文明近代化の流れといえばそれまでか

ちなみに、彼ら少数民族の年輩者も日本語を話せます。共通語として日本語を使用するとの説もあり。試しに、村の若い衆に「こんにちは」と話しかけました。
……理解してもらえなかった。(;_;)

おおっ。以前「世界・ふしぎ発見!」で紹介された「雅美(ヤミ)族」の村がここに!
海と共に生きる彼らにとってシンボルとも言えるや、特徴的な半地下式住居が展示されています。住宅展示会みたい ^_^;

日月湖

Photo by Yukio NishiO

ここは台湾きってのリゾート地。朝靄(アサモヤ)に包まれた美しい光景が売り物だそうで。ちなみに上の写真は、一〇時頃のものです。(理由は後述)
台北からはバスで5時間弱。とても静かなところです。ここまでの道のりが大変だっただけに、なおさら感激ものです。

「ここまでの道のり」とは、何か。ああ、書かずにいられない。

まず、バスがおんぼろ。しかも運転が乱暴とくるから困ったもんです。
をい! 運転前にカップ酒なんて飲んでるぞ。いいのか?
そして、困ったのは車内音楽。現地歌謡曲をテープでガンガン鳴らしてくれます。最初はいいのですが、えんえんと5時間。たまりません。睡眠もとれません。すり切れたテープもやめて〜。
高速道路の途中で休憩。向こうから、「べんと〜、べんと〜」の声が。振り向くと、旧国語体で「弁當」と書かれた屋台で、おばちゃんが幕の内「弁当」そのものを販売していました。いやいや、これには驚きました。帝國統治時代の遺物ですな。(実は翌日、もう一つの遺物と遭遇するのだが、、、後述)
しかし、なによりも驚いたこと! 時間になると、バスはいきなり出発した。運転手による確認=点呼も一切なし。大丈夫か〜。
あと、バスvsバスの飛ばしあい、抜かしあいなんて初めての体験でした。

そんなこんなで辿り着いた美しい湖ですが、またまた問題が。バスからおりると客引きがわらわら。「もう、ホテルは決めてます」 日本語OKなのはありがたい。……つまり観光客が多いってことか。
だがしかし、ホテルは日本語が通用しない。なぜだ? 英語もダメ。なにゆえに? ……まあ、何とかなるさ。
この後、九族民族村へ向かうのだが、白タクしかいないのであった。

夕食です。地元のレストランでメニューを見ていたら、日本語の達者なそこのおばさんから話しかけられ、そこで夕食となりました。小さな子供たちがテーブルを取り囲みます。日本人客が珍しいのかな?
しかし……。客は一人なのに、料理は数人前。とても入りませんって。
こらこら、子供たち。客の食事中に、そばで走り回るんじゃありません。元気なのはいいけど。まだ中学一年の女の子に「あんたの英語はヘタだ!」とキッパリ言われてしまった。放っといてくれ……(;_;)

翌朝。なんとホテルの前に屋台が並んでいました。実に寛大なことで。その中の一つ、おじさんが「かゆ、かゆ」と呼ぶ声に誘われ、ふらりと覗き見ると「お粥」がありました。「これも旧帝國統治時代の遺産なのであろう」との想いが過ぎり、朝食はお粥にしました。しかし、ふと周りを見ると……爺さん婆さんばっかりでした。フレッシュな朝とは似つかわしくない雰囲気……。~~;

[結論] ここは一人で来るもんじゃありません!(断言しちゃいます)

よ〜く考えると、この湖は台湾最大のリゾート地。つまり中国人の団体観光客が多いってこと。ホテルのあちこちで宴会が……。安眠できません。

しまった。全然、湖の説明になってないゾ。まぁ、これはガイドブックを見てください(それを言っちゃあ、お終いか)。

朝靄に包まれた美しい光景の感想?
……朝寝坊して、見逃してしまいました。(;_;) (←バカです)

The Long 20th Century
戦争の世紀・独立の世紀

忠烈祠(チュウレツシ)
Photo by Yukio NishiO
ガイドブックには、毎時零分に行われる儀仗兵交替がみごと! 必見と書かれていたりする。観光バスも、わざわざその時間に合わせてやってくる。どこからみても日本人な顔の観光客が、儀仗兵を取り囲み、ビデオカメラで撮りまくる。で、それが終わればさっさと消えた。次の観光名所へ、か。……ちょっと待った!
ここは戦死兵を祀る場所。儀仗兵だけが目当てじゃあ、悲しすぎやしませんか?
ちょっと廻ってみましょう、本殿を囲む廊下を。

ここには、日中戦争(抗日戦争)から始まり、共産党軍との内戦を経て中華民国政府が台湾へ一時逃れるまでの現代史が描かれています。それも、親切に日本語の解説付きで。
台湾側から見た現代史。それは蒋介石を中心とした建国の歴史であり、植民地の屈辱から、解放を勝ち取るための歴史でもあるのです。
時間を作って、ゆっくりと見て下さい。そして考えて下さい。

総統府

Photo by Yukio NishiO
帝國統治時代の建物を流用。韓国では、独立50年記念行事の一環として95年に旧帝國総督府が大々的に取り壊されたが、ここはどうするのだろうか。

中正記念堂

Photo by Yukio NishiO
台湾には、中正機場など、「中正」、「中山」の冠された施設や道路名が目に付きます。これは建国の父、蒋介石と、民主主義の父である孫文にちなんだものです。
ここは、日本風に言えば「孫文記念館」とでも云うべき建物で、内部には鎮座した巨大な孫文の像があります。


歴史認識なんて、立場や時代が変わればどんどん変わるもの

彼の地で世界地図を買いました。当然、表記は全て漢字。しかし、われわれの通常見る地図とは、大きく異なります、具体的には、「一つの中国」と「統一された大韓民国」が目に付き、中華人民共和国と北鮮は、どこを捜しても載っていません。
こんな地図で教育を行うのだろうか。現実を教え込むのも大切だと思うんだが。

結局、歴史なんて主観の問題。表現する側の意識によって大きく変わるもの。教育もまたしかり。すると、異なった教えの中で育った人間がぶつかり合う世の中になるわけだ。
歴史という「事実」と「真実」とは異なるものです。
せめて、われわれ日本の歴史だけでも、後世によりよく伝えたいものです。

おまけ

中国歴代王朝の服装 − 切手に学ぶ。勝手に学ぶ

これが最新の日本文化 − MANGAは現代の浮世絵か? →工事中です。

駄文ご拝読、ありがとうございました!
旅の恥は書き捨て

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