Cuba (Page-1) 
Sintesis
  キューバを代表するプログレッシブ・ロックバンドSintesisはマニアの間では割と昔から
 知られた存在でした。特に1stのEn Busca de una Nueva Florのシンフォニック指向は南米
 のバンドの中でもかなり本格的なものです。
  ちなみに彼らのディスコグラフィーは
 1)En Busca de una Nueva Flor('78)
 2)Aqui Estamos('81)
 3)Hilo Directo('84)
 4)Ancestros('86)
 5)El Hombre Extrano('91)
 6)Ancestros II('93)
 7)En Los Limites del Barrio('95)
 8)Orishas('97)
 9)Yoruba Celebration(2000年)
 10)Lo Mejor de Sintesis<Best>(2001年)
 11)Habana a Flor de Piel Velas,Brasil,EEUU 2001(2002年)
  ラテン・グラミー賞ノミネート作品
 12)TRILOGÍA DE ANCESTROS " Volumen I,II,III(2003年)
  Ancestros三部作完結
 13)Traigo para Dar(2007年)
  となっています。2nd"Aqui Estamos"は1stの延長線上にあるアルバムで,3rd以降はシンフォ
 色が減り、ラテン風歌物のような感じになっていきますが、メロディアスな出来の3rd"Hilo
 Directo"、5th"El Hombre Extrano"は南米&ラテン系プログレ・ファンには結構いけるような
 気がします。ただし、彼らの代表作はサンテリア(キューバの宗教音楽)に正面から取り組ん
 だ4th"Ancestros"で、アフリカ的なソウルを感じさせる曲を緻密なアレンジで聞かせるその完
 成度の高さで、キューバ国内で大ヒットを記録したのでした。
Sintesis / En Busca de una Nueva Flor(Sol&Deneb CD SD03)
  キューバを代表するプログレッシブ・ロック・バンドSintesisの1stアル
 バム。彼らは今でも現役でアルバムを発表していますが、この1stアルバム
 では、クラシカルなキーボードをバックにアルゼンチンのバンドを思わせる
 たおやかなメロディーを繊細な男性Vocalと美しい女性Vocalが歌っていきま
 す。一部むき出しのシンセの音が気にはなりますが、叙情的なメロディーが
 心に沁み入りますネ。CDは2曲のBonus曲入りです。
Sintesis / Hilo Directo (Areito LD-4207)
  Carlos Alfonso率いるSintesisの3rdアルバム('84)。まるでSeru Giran
 のような優しいラテンのメロデイーを温かみのある男女Vocalが歌っていく
 ところは1stからの流れですが、少しだけ残るシンフォ色もまた良いですね。
 ラテンの香り漂うハートウォームなメロディーとドラマティックなアレンジ
 が素晴らしい。一言で言えばやっぱり女性Vocal入りSeru Giranと言った感
 じですが、南米歌物名盤としても充分です。
Sintesis / Ancestos (Qbadisc QB 9001)
  彼らの出世作となった4thアルバム('86)。サンテリア(キューバの宗教音
 楽)に正面から取り組んだアルバムで、彼らのルーツであるアフリカ音楽へ
 のアプローチは、歌物的な面が強い前後のアルバム以上にアフロ・キューバ
 ンな色合いが濃く出ています。アフリカ的なソウルを感じさせるメロディー
 を徹底的に練りこんだ緻密なアレンジで聞かせるところはブエナ・ヴィスタ
 meets Peter Gabrielと言った感じ(^^;)。後に続編AncestosII,IIIがリリー
 スされます。
Sintesis / El Hombre Extrano (Epic CDDE-470857)
  Silvio Rodriguesをゲストに向かえ'94年にリリースされた5thアルバム。
 ジャケ見るといきなり引いてしまいそうになりますが、1stでのクラシカル色
 は薄れたものの、ラテンのメロディーを最新のテクノロジーに活かした素晴
 らしい仕上がりになっています。華やかなパーカッションによる細分化され
 たリズムをバックに哀愁のこもったメロディーを歌う男女Vocalはなかなかの
 もの。確かにこれをプログレッシブ・ロックと言えるとは思いませんが、歌物
 としての魅力では彼らの最高作だと思います。
Irakere
Irakere / Tierra en Trance (LD-4224)
  キューバ音楽界の大御所イラケレの'82年の作品。アフロ・キューバンの代
 表的なバンドの一つですが、このアルバムはもっともロック、フュージョン
 に近づいた1枚と言われています。内容的にはアフロ・キューバンな華やか
 なグルーブに乗ってフルートやシンセが舞うと言うシャープなジャズ・ロッ
 クのような感じです。超絶技巧で勢いにまかせて畳み掛けるB面の緊迫感が
 良いですね。
Others
Silvio Rodrigues
Silvio Rodrigues / Rado de Nude (Spartacus 22106)
  キューバのカンタウトーレ。イタリアのカンタウトーレと違いバーンと歌い
 きる
ような感じでは無くて、切々と歌うような叙情性が魅力。それでいて締め
 るところ
ではソリーナが出てきたり、シンフォニックなアレンジがあったりと、
 かなりのな
内容です。
Silvio Rodriguez / Unicornio (M2U-1006)
  キューバのシンガーソングライターの82年のアルバム。韓国のM2Uレーベル
 からの紙ジャケRemaster再発です。キューバの人ですが、そのサウンドはラテン
 でもブエナ・ヴィスタでもなくて(^^;)、イタリアのカンタウトーレに近く、ま
 るでバルサモのように切々と哀愁のメロディーが迫ります。美しいストリング・
 アレンジも胸に染み入りますね。
Naranja Mecanica
Naranja Mecanica / 1993-1995 (Luna Negra CDLN-16)
  以前、キューバのオムニバスにも初期PFMにも似たエモーショナルな演奏が
 収められていたNaranja Mecanicaのスタジオ作がとうとうリリースされました。
 個人的にはほんま待望です...が、内容的にはメタル系のギターのせいか、あるい
 は、必要以上に硬質な演奏になったためか?あのエモーショナルさが後退してい
 るのが残念です。相変わらずのラテン&キューバ系のメロディーは良いのですが
 ...(93年録音の2曲は昔のイメージそのもので気に入っています)
Anima Mundi
Anima Mundi / Septentrion (Mellow MMP 432)
  キューバの新人バンド2002年作です。ジャケのとおりの爽やかなシンフォニック
 サウンドで、爽快な乗りが気持ち良いです。ガリシアン・バグパイプが出てきてか
 なりケルト風だったり、ジャケには雪をいだいた山が写っていたりと「いったい、
 あんたらどこのバンド?」と言いたくなりますが、軽快な乗りはやはりラテンかな?
 意外な程良い出来でした(^^)
Variaciones en la Cuerda
Variaciones en la Cuerda Vol.1 (Luna Negra CDLN-01)
  Variaciones en la CuerdaシリーズのVol.1。キューバのバンドのオムニバスと言うことで
 聴いてみましたが、実は4バンドのうち3つはPerfume de Mujerのメンバー絡み。なんか騙さ
 れた感じではあります。それでもバンドの毎の個性は取りあえず保っていて、最初のSebastian
  el Toroはギターとシンセのうごめくコラージュ&暗黒系の音。雰囲気オンリーで何も聴くべき
 物が無い。Perfume de Mujerは打ち込み主体のモダーンなシンフォ系プログレ。
  Narania Mecanicaはアルゼンチンのバンドとは関係無し。唯一このバンドだけがPerfume de
 Mujerと関係無い?みたいで、フルートを活かした初期PFM風の佳曲をやっています。メンバー
 のテクも申し分無いのですが、Live音源のためか音質が今一なのが残念。オリジナル・アルバム
 が聴きたいですね。Musica D'repuestoもPerfume関係でこちらはシンセ&打ち込み主体の作品。
  と言うわけで、バッタ物みたいな似非オムニバスですが、Narania Mecanicaはきちんとした
 アルバムが聴いてみたいなぁと思います。
Variaciones en la Cuerda Vol.II y III (Luna Negra CDLN-02)
  Variaciones en la CuerdaのシリーズのIIとIIIを収録したアルバム。キューバのバンドの
 オムニバスのシリーズと思いきや、実は前作はPerfume de Mujerのメンバーの変名バンド
 を3つも収録していたり、本作に至っては完全にクレジットもPerfume de Mujerだ。内容は
 IIがLiveでバンド的な乗りを活かしたもので、IIIはスタジオでの打ち込みを活かしたもの。
 どちらもモダーンな作りの中に南米風の陰影を湛えているのが興味深い。