特集1.Italian Rock Remaster (Page-3)
BMG Ricordi Label
Trip
Trip / Caronte (BMG 74321 985352)
  Tripの2ndアルバム('71)。まだギタリストがいた頃のアルバムで全体的にブル
 ース・フィーリングを感じますが、コンセプト・アルバムとしてトータルに作ら
 れており、大きくじっくりと聞くことが出来る点ではプログレ・ファンにも満足
 できる内容です。歌詞が英語で全体的にブリティッシュ・ロックの影響が大です
 が、キーボード・メインに変わった時のクラシカルな響きはさすがイタリアと言
 った感じ。この切り替わりがこのアルバムの最大の魅力ですね。
  RemasterはRCA Italianaから出ていたCDとほぼ変わり無し。このシリーズ、
 マスタリングのベースは旧RCA Italiana CDとあまり変わらないような気がし
 ますね。
Trip / Atlantide (BMG 82876 544122)
  ギタリストが脱退してキーボード・トリオとなった3rdアルバム('73)。アトラ
 ンティス大陸をテーマとしたコンセプト・アルバムなのですが、その割にはこじ
 んまりとした印象のオルガン(&ピアノ)・ロックです。キーボード弾きまくり
 よりも歌も含めた全体のバランスで聞かせます。このアルバムから参加のフリオ・
 キリコの超絶Drumsは既に全開で、それ程派手では無いけど、タイトな音をビシビ
 シ聞かせてくれます。後半、壮大に大団円...と思いきやDrumsソロを挟んでうや
 むやの内に終わるのが残念(^^;)
  Remasterはエジソン盤と比べると、ノイズ感が少なくなっています。
Gianni D'errico
Gianni D'errico / Antico Teatro da Camera
                  (BMG 82876 544042)
  アルバム・リリース直前に亡くなった事で有名なGianni D'erricoの唯一のアル
 バム('76)。クラシカルでプログレッシブな演奏をバックに、哀愁を込め切々と歌
 うところはまさにイタリアと言った感じ。心に染み入ります。ただ、内容的には
 あくまでもカンタウトーレのアルバムなので、ロック的でダイナミックな展開は
 期待してはいけません。あと、予想以上に幅が広いので、哀愁一辺倒を期待する
 とこけるかもね。リリース直前の死とはあまり結びつけずに聞いたほうが良いかも。
 ただ、それでもイタリア・ファン必聴の名作には変わりないと思います。
Sangiuliano
Sangiuliano / Take Off (BMG 74321 982092)
  シンセ奏者Sangiulianoの唯一のアルバム。シンセ・ミュージックと言えば
 シュルツ風の幻想的な音かピコピコ・テクノを思い出しますが、彼の場合は
 持ち前のクラシックの素養を前面に出したテクニカルでテンションの高い演奏
 で攻めてきます。美しくも緊張感溢れるシンセのフレーズに優雅なピアノが絡
 むところなんかほとんどシンフォニック・ロック。独特のメランコリックな感
 覚はエロチックですらあります。この強引なテンション、さすがイタリアです
 ね(^^)。Remasterは旧エジソン盤に比べてもそれ程変わり無し。制作年代が
 新しいからかな?
I Leoni
I Leoni / La Foresta (BMG 82876 544062)
  '71年と言うイタリアン・ロックの初期にリリースされたI Leoniの唯一のアル
 バム。プログレッシブな試みもふんだんに聞かれますが、全体的にはコンパクト
 なラブ・ロックですね。ピアノやフルートをフィーチャーして、クラシカルで幻
 想的な感じがあるのが印象的です。
Pierrot Lunaire
Pierrot Lunaire / Pierrot Lunaire (BMG 74321 983312)
  Pierrot Lunaireの1stアルバム('74)。この時点ではアルバムの主導権は
 Arturo Stalteliでは無くて、ほとんどの曲を書いているGaio Chiocchioが
 握っていて、後のGudrunのような前衛色よりも、幻想的でフォーク色の濃い
 曲が前面に出ています。幾つかのVocal曲の爽やかさも良いですね。綺麗な
 タッチのArtuloのピアノが印象的。
  RemasterはRCA Italianaから出ていたCDとこれもほぼ変わり無し。
Capitolo 6
Capitolo 6 / Frutti per Kaqua (BMG 74321 983302)
  Capitolo 6のこれまた唯一のアルバム('72)。このバンドも吹きすさびフ
 ルートをメインに据えて、イタリアの情熱と哀愁をたっぷり感じさせます。
 なんで今まであんまり評判になって無いんだろう?。旧A面の大作ではサイ
 ケに足を突っ込んだようなリフレインで畳み掛けてきますが、イギリスなら
 Hawkwind風になっていたような題材だけど、しっかりイタリア的にまとめて
 いるのがやっぱ良いですね(^^)
Il Volo
Il Volo / Il Volo (BMG Ricordi 82876 544132)
  紙ジャケRemasterシリーズ。イタリアン・ロック界の強者が集まった所謂ス
 ーパー・グループですが、その音楽性も他に比べるものが無いぐらい個性的で
 す。ややオリエンタルなメロディーに、当時のクロスオーバーから影響を受けた
 アレンジが特徴ですが、超絶なテクニックの中で変幻自在に展開するサウンド
 は唯一無二。それでいて、ラディウスのヘヴィなギターもテンペラのエレピも
 どこまでも広がるロレンツィのキーボードも、超絶技巧のダラリオのDrumsも
 乾いた音色のラヴェッツィのアコギもみんなが見事に自己主張をしているのが
 凄い!!この絶妙のバランス感覚はもう奇跡ですねぇ。おまけに、この1stでは
 あくまでも「歌」を大切にしているのもまたイタリア的と言うか、彼らのこだ
 わりが感じられます。Remasterは若干、音が団子気味かな?まぁ音数が多いか
 らねぇ。日本盤期待してます。
Alberto Radius
Alberto Radius / Radius (BMG 74321 985062)
  Radiusの記念すべき1stアルバム('72)。独特の地を這うようなギターがたっぷ
 り聞けます。ブルージーなジャズ・ロック中心の内容で、トレとも違うし、Il
 Voloとも全然違う、まして後のカンタウトーレ風のイメージなんか皆無。と言う
 わけで、彼の歴史の中でも変わったアルバムなのですが、どこをどう聞いても
 Radiusにしか作れない音なのですね。5曲目の"Area"と言う曲(^^;)では、Area
 のメンバーと一緒にかなり渋いジャズ・ロックをやってます。
Acqua Fragile
Acqua Fragile / Acqua Fragile (BMG 74321 980552)
  Acqua Fragileもとうとう紙ジャケになりました(^^)。最初の曲はちょうどTrespass
 とNursury Crymeの間ぐらいのジェネシスで、2曲目はジェントル・ジャイアントとそ
 の出自は結構明瞭なのですが、丁寧につくりあげられたサウンドは、メロディーの良さ
 もあってか聞き手の心をしっかりと掴みます。ただし、それだけでは終わりません。
 VocalのBernardのビブラート・ヴォイスで雰囲気も一変。あくが強いというか、どんな
 音でも独自の色に染めてしまうその個性の強さが、このバンドの最大の武器でもあり、
 ダメな人にはやっぱりダメとなってしまう原因でもあるんですよね。わたしゃ、やっぱ
 り1曲目が好きです(^^)。
  RemasterはそれほどKing盤と変わりませんが、バックの音の分離とか余韻には明瞭な
 差があります。変形ジャケ再現して欲しかったなぁ。
Oscar Prudente
Oscar Prudente / Infinite Fortune (BMG 82876547972)
  ヌメロ・ウーノからリリースされた唯一のアルバム('74)。いきなり、ど
 う聞いてもバッティスティと言うようなサウンドで始まりますが、やっぱり
 隅々までヌメロ・ウーノと言うような出来。このファズ・ギターはラディウ
 スか?このパタパタ・ドラムはチコ?なんて考えながら聞いてしまいます
 (実は違いますが(^^;))。吹きすさびフルートも良い味出しています。ドラ
 マチックで哀愁のこもったイタリアの音、感じとしては「人間の夢」の頃の
 バッティスティが一番近いかナァ。実はイタリアのシリーズ第二弾の中では
 一番気に入ってたりします。

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