Mexico   (Page-1)
Chac Mool
Chac Mool / Nadie en Esecial(Mercury CDNPM 522 122 2)
  メキシコのChac Moolの1st('80年)。メキシコのジェネシスとかキャメルと言わ
 れている彼等ですが、実は全然そういう音では無くて、どぐされ系の
メロディーを
 ポップに聞かせる旧A面、フルートを中心とした幻想性とチリのロス・ハイバスに
 も似たフォルクローレ風のメロディーを活かしたドラマチックな旧B面、どちらも
 辺境ファンにはたまらない内容です。テクニック的には甘いけど
プロデュースがし
 っかりしているので、思わず引き込まれてしまいますね。さすが
メキシコ・シンフォ
 唯一のメジャー・バンド!(^_^)。
Chac Mool / Suenos de Metal (Philips LPR 15220)
  2ndアルバム。タイトルと言い、ジャケと言い、メタルになったような感じを
 受けますが、音楽的には1stアルバムの延長線上にあります。Jorge Reyesのフル
 ート(尺八系(^^;))が前面に出て、引きの叙情が強まっています。これはアステ
 カ系の叙情ですね(笑)。
  そして、このアルバムの売りは何と言ってもストリングスを大々的にフィーチャ
 ーしたB面の大曲。もうほとんどミラノ・カリブロ9クラスだぞ!ほんまメキシコ
 を代表する名作です。祈!CD化
Chac Mool / El Mensajero de los Dioses (Monia 10)
  キーボードのCarlos Alvaradoを中心に再結成されたChac Moolの2000年
 新譜。1曲目こそインディオ風味だが、意外な程真っ当なシンフォニック
 ・ロックを聞かせます。カルロスの柔らかいシンセを中心に、南米の優し
 いメロディーが流れるところはメキシコと言うよりアルゼンチンを思わせ
 ます。全体的にまとまりのある良いできですが、自主制作と言うことでプ
 ロデュースが甘いのが残念。7曲目以降のドラマチックな展開が聴き物。
Iconoclasta
Iconoclasta (Art Sublime ASCD289-001)
  83年発表の1stアルバム。Chac Moolや他のメキシコのプログレ系のバンドは、「クラ
 シカルでメロディアスなアプローチをしたら、プログレ・ファンにも聴ける作品ができた」
 的なバンドが多いのですが、このイコノクラスタはバンド名からもわかるとおり、かなり意
 図的にイギリスやヨーロッパのプログレッシブ・ロック的なサウンドを作ろうとしています。
 内容的にもメキシコ色はほとんど無くて、冷ややかなキーボードの上をテクニカルなフレー
 ズを構築していきます。ただ、演奏力的には×でチューニングは有ってないし、リズムもバ
 ラバラ。それでも何となく最後まで聴いてしまうのですね。

Iconoclasta / Reminiscencias (Art Sublime ASCD289-001)
  86年発表の2ndアルバム。混声合唱を導入し、旧B面全体を使った組曲等、当時のインデ
 ィーズ・プログレ・バンドの枠を超えたサウンドを構築しています。そう言えば、当時入荷即
 売り切れでなかなか手に入らなかったのを思い出します。内容的には、上述のとおりなのです
 が、前作では希薄だったメロディー感が強まり、印象的なテーマに心を惹かれます。これで、
 もう少しテクニックがあれば。超絶技巧で無くて良いから、普通のテクニックがね(笑)。85
 年のメキシコ地震のため、制作期間が11ヶ月もかかったとのこと。
Iconoclasta / Soliloquio (Sol & Deneb CD SD05)
  Iconoclastaの3rd('87)にミニ・アルバム"Suite Mexicana"を加えたCD。
 "Suite Mexicana"は従来のシンフォ色にメキシコ風民族音楽色を加えた意欲的
 な作品ですが、バラバラなミックスが残念なところ。女性Vocalや様々なゲス
 トを迎えた3rd"Soliloquio"は録音、ミックスとも向上していますが、複雑な
 展開になるとやっぱり演奏がバラバラになるのが残念ですね。邪悪系のテクニ
 カル・シンフォはそれなりに頑張っているけど、全てにおいて力不足かな?次
 作から何故かジャズ・ロック系の音になります。
Praxis
Praxis / Praxis (Mellow MMP 213)
  IconoclastaのギタリストRicardo Morenoが結成したPraxisの唯一のアルバム
 ('87)。このアルバムではキーボードに専念しています。Iconoclastaの3rd
 "Soliloquio"と同年のリリースで、同傾向の音作りをしていますが、こちらの
 方が若干ハードな内容となっています。厚塗りギターとキーボードの音を詰め込
 んだシンフォニック・ロックで、Iconoclastaよりも完成度は高いが、一本調子
 で色気が無いのが残念。
Others
Delirium
Delirium / Delirium ()
  メキシコのDeliriumの1st('85)。何も無かった80年代、このDeliriumのようなアル
 バムが一筋の光明でした。オール・インスト、シンセ山盛りで、バンド全体で攻めまく
 る迫力の1枚ですが、やっぱいつ聞いてもこいつらヘタクソですな。怪しいメロディー
 とクラシカルな畳み込みは魅力充分なのですが。
Delirium / Tomando Decesiones (Paraiso CDGLP 014)
  誰も知らない2ndアルバム('90)。イタリアン・ロックのような哀愁の歌が凄く良くて、
 彼らに一体何があったのか?と驚くばかりです。が...ペラペラとしたキーボードやバラ
 バラのアンサンブルは相変わらずで、お願いだからもう少し上手くなって、いや、普通に
 なって(笑)と言いたいぐらい。歌に泣いて、演奏に(別の意味で)泣く。複雑な気分の一枚。
Delirium / El Teatro del Delerio (Sol & Deneb CD SD02)
  メキシコのデリリウムの未発表曲集。1stはインストでしたがこちらはVocal入り。そ
 の分、南米風の叙情がより強く感じられます、ただし、演奏力ときたらこれが凄いと言
 うか何と言うか?最初やけに音飛びの多いCDだなぁぁと思ってたら、実はリズムがも
 たっていただけでした(爆)。さすが餌箱で捨て値で売られていただけはあります(笑)
Nuevo Mexico
Nuevo Mexico / Hecho en Casa & Ceramica (CSM-003)
  メキシコの70年代のハードロックバンドの2in1。誰が呼んだか「メキシコのビリエット」
 と言うのもわかるような吹きすさぶフルートが印象的な1stアルバムは75年作。ただ、それ
 程邪悪にもヘヴィにもなって無くて落ち着いたエキゾチックなハード・ロックが聴けます。
  2ndアルバムは79年作でよりメロディアスでわかりやすいハード・ロックになっています。
 Vocalも良く歌っているし、そう言えばスペインのMedina Azaharaの1stもこの年だった
 ような気がしますが、ユーゴのテスタ・インダストリアとかああ言う系統のサウンドと言えば
 よくわかるような気がします。個人的には2ndの方が好きだったりします。
El Ritual
El Ritual / Coleccion Avandaro Versiones en Ingles
              
 (Denver CD-DCD 3020)
  ラテン風ヘヴィ・サイケを演奏するEl Rutualの唯一のアルバム。英語で歌わ
 れていたりと結構インターナショナル指向ですが、1曲目から長いドラム・ソロ
 があったりと「普通やんないだろ〜」ってな展開も多くてやっぱりメキシコのバ
 ンドですね。ラテン特有のメロディアスで親しみやすい感覚が全面に出ているの
 も良いです。これぞ辺境サイケの魅力であります。ラストのオルガンをバックに
 ドラマチックに展開するバラッド・ナンバーが最高!!!
Nobilis Factum
Nobilis Factum / Nobilis Factum (Smogless PCD 020)
  ゆったりとしたキーボ−ド・シンフォを聞かせるNobilis Factumの唯一のアル
 バム。邪悪なジャケットがメタル系かと思わせますが、全然そんなことは無くて、
 ミドルテンポで綺麗なメロディーを心地良く聞かせるいかにも80年代アマチュア・
 シンフォと言った感じ。スペイン語のVocalが結構味がありますが、な〜んにも無
 かった80年代ならいざ知らず、今聞くのは辛いものがあります。
Banda Elastica
Banda Elastica / Los Awakates de Nepanta
            
(Discos Tiradero CDGLP066)

  Banda Elasticaの3rdアルバム('94年作)。前作までは結構ストイックなジャズ・
 ロックだったのですが、本作では、ジャケからイメージされるような玩具箱をひっく
 りしたような、小気味よく、時にはユーモラスな演奏が聴かれます。ブックレットを
 見ると"Frank Zappaの思い出に..."となっており、確かにBurnt Weeney Sandwich"
 あたりの明るいエレクトリック・チェンバー・サウンドを想起させます。そういえば、
 このアルバム、昔、「チンドン系」とか呼んでました(^_^;)
Neo Progressive
Cast
Cast / Angels and Demons (ALF-007CD)
  Castの'97年リリースの7thアルバム。前作まではこってり厚塗りのシンフォニ
 ックながら、どこか冷たく無機的な感じがありましたが、本作から色彩感が感じ
 られるようになっており、更にレベルアップしています。ジェネシス影響下の独
 特の変拍子シーケンス・フレーズが印象的ですね。歌詞が英語のためか、少々ポ
 ンプ風のところもありますが、中南米の湿度感で聞き手をしっとりと濡らします。
 ゴチャーとしたミックスとリズムの甘さが残念と言えば残念。
Cast / Imaginary Window (???)
  メキシコのCastの9thアルバム(Liveを含む)。前作「Angels and Demons」以前
 はなんか生堅いような印象が強かったのですが、「Angels and Demons」以降表現
 の幅、深みが広がり、本作ではさらに「引き」の魅力というかリリカルさが加わっ
 ています。ほんまダンダンと良くなっています。
Cast / A Live Experience (Musea FGBG 4288.AR)
  集大成のLIVE2枚組(10作目)。1stから7th"Beyond Reality"まで満遍なく選曲さ
 れています。「Angels and Demons」以降の曲が無いのは最新の技術での旧曲をリ
 メイクすると言う意味があるのかも。とにかくまさにBestという選曲で、以前のス
 タジオ盤ではいろいろと不満があった部分が解消され個々の曲の本当の良さが現れ
 ています。特に3rd以前の曲は全く別の曲として甦っています。
Cast / Legacy (???)
  Castの11thアルバム(2000年)。アルバムを出す度にグレード・アップする彼らで
 すが、このアルバムでもCast節全開。一聴して彼らとわかる独特にフレージングが
 心地良いですね。
  綴れ織りのようなキーボードとロング・トーンのギター、変拍子が妙に心地よい
 のも彼らの実力がUPしている証拠でしょうか?このアルバムではところどころパ
 ブロを思わせるような曲の陰りをも聞き取ることができるような気がします。
  ただ、何となくVocalメロディーを2の次にしているようなところが感じられるの
 が今後の課題かな?もう一つブレーク・スルーが欲しい!
Cast / Laguna de Volcanes (Rock Revelation 001)
  Castの代表曲を母国語(スペイン語)で収録し直した2CD。1st"Landing in a Serious
 Mind"から8th"Imaginary Window"まで満遍なく収録されており、約150分20曲もの
 ヴォリュームと合わせて、Bestアルバムとしても聴ける内容となっています。やはり母
 国語で歌うとこれまで以上に、熱く胸に迫って来て、叙情性もUPしているような気も
 します。個人的にはこのアルバムが彼らのBestです(^_^)。
Cast / Castalia (MUSEA FGBG 4399.AR)
  CastのイタリアでのLiveを収録した2001年作。2年前にも2枚組Liveを出しています
 が、ダブった曲があまり無いのが良心的。選曲的にはAngels and Demons以降がメイン
 で利き所はやはりLegasyからのメドレーか?彼らの場合、既に音楽性は完成していて、
 どのアルバムも水準以上の出来なので安心して聞けますが、今一締りに欠けるというか、
 頭でっかちな印象を受けてしまいます。もう1段のブレーク・スルーを望みたいですね。
Cast / Al-Bandaluz (MUSEA FGBG 4512.AR)
  スタジオ盤としては3年ぶりにリリースされたCastの作品(2003年)。リーダー
 のAlfonso VidalesとFrancisco Hernandez以外のメンバーが一新されており、や
 や甘さのあった演奏力もパワー・アップ...と思いきや、実はそれ程変わっておりま
 せん(^_^;)。Castってジェネシスに影響を受けた独特のフレーズ感が魅力ながら、
 リズムもアレンジも今一締まりが無くて、もう少しどうにかならんかなぁと思って
 いたのですが、本作でもあと一歩と言ったところか。ただ新加入のギタリストのメ
 リハリのあるプレイが過去のアルバム以上の魅力を与えているのも確かで特にCD
 2枚目の構築力は見事。2枚目だけなら大傑作と言っても良いかも。
Paciencia de Gato
Paciencia de Gato / Paciencia de Gato (Peerles CDL-083)
  Paciencia de Gatoの唯一のアルバム('97)。Castと言いこのPaciencia de Gatoと
 言い、はたまたCodiceと言い、最近のメキシコの新人はレベルが高いぞ!サウンド的
 にはシンフォニック系だけど壮大なインスト・パートが中心のCastに比べ、この
 Paciencia de GatoはVocal主体で曲もやや短め。結構乗りの良い面を持つバンドです。
 ただし、バックはそれなりに凝った部分があり、録音の良さも手伝ってかなりのレベ
 ルと言えます。スペイン語。
Lochness
Lochness / Drumnadrochit (MUSEA FGBG 4280.AR)
  メキシコ新人デビュー作('94)。邪悪系ヘヴィ・ギター・トリオなのですが、
 リフの順列組み合わせ「だけ」ってな感じ。全編インストで、味もそっけも、
 色気も全く無く、もう勘弁してっ!と言いたいぐらい。おまけにやけにナロウ
 レンジな録音で、イライラすると言うか、最初はオーディオ・セットが壊れた
 かと思いました(^^;)。聴きながら最高傑作の反対語は最低駄作と言うのかな〜
 とふと思ったりしました(^_^;;;;)。
Toccata
Toccata / Circe (Mylodon MyloCD033)
  メキシコ新人2005年デビュー作。メロウなギターのフレーズが、いつの間にか
 高速ドリシア系に切り替わると言う、テクニカル・ハードから叙情系シンフォま
 で、場面展開の鮮やかさが見事な名作です。そして、なんと言ってもプロセッシ
 ョンのGianfranco Gazaを思わせるような湿度感のあるハイ・トーンの歌が最高!
 滑らかにスペイン語の歌を聞かせながら、一転してリフの切り刻みに突入すると
 ころなんか快感ですよぉ。個人的にCastを抜いてメキシコ新人No.1(^^)
Marco
Marco / Marcolapsos (Voragine VR-0001)
  メキシコのギタリスト、Marco Gomezの"Marconceptos"に続く2ndアルバム(2002年)。彼
 のやや歪んだ音色のメロウなギターを活かしたシンフォニック・ロックで、ソロ作ながら
 バンド的な乗りを保っており、クラシカルなオーケストレーション等かなりの力作です。
 残念なのは全編インストで、どの曲も同じように聞こえるところかな?濃いメロディーラ
 インはいかにも中南米なのですが。