USA   Neo Progressive-1
Spock's Beard
Spock's Beard / The Light (SYN-PHONIC SYNCD 14)
  95年に突如アメリカから現れたSpock's Beardの記念すべき1stアルバム。
 ジェントル・ジャイアントなどのプログレッシブ・ロック・バンドからの影響
 とアメリカやイギリスのロック&ポップスのエッセンスを大胆に取り込んだサ
 ウンドは、極めて高度な音楽性を持ちながらも、どこまでも親しみやすい。音
 楽は芸術でありながら、同時にエンターテイメントでもあることを改めて思い
 起こさせます。発表当時、彼らはこの1作で70年代の名バンドに並んだとも
 まで言われたエポックメイキングな傑作アルバムです。
Spock's Beard / Beware of Darkness (Victor VICP-5807)
  まさかまさかで順調にリリースされた2ndアルバム('96)。タイトルの"Beware
 of Darkness" はジョージ・ハリスンの曲だそうですが、どんな曲だろうと思っ
 ていたら、例の3枚組の「ALL THINGS MUST PASS」の中の曲でした(昔、欲しく
 てたまらなかったアルバムです。でも高くて買えなかったのですが(^^;))。この
 アルバムから日本人のRyo Okumotoが正式加入していて、もうこれが大活躍!メロ
 トロンに唸るオルガン、ヴィンテージ・キーボードがバンバン鳴って、センスも良
 いし言うことなし!全体的に1stアルバム以上に曲がこなれて来て、バンドとして
 の一体感が出てきています。メロディーラインの親しみやすさはまた極上ですね
Spock's Beard / The Kindness of Strangers
            
(Victor VICP-60234)
  3rdアルバム('98)。最初と最後に配置された2つの組曲を中心に、テクニカルか
 つ流れるようなメロディーラインを勢いのある演奏に乗せて聞かせてくれます。全
 体的にコンパクトで、これまで以上に楽曲の持つ魅力や演奏者の熱情が良く感じ取
 れるような内容になっています。魂(ソウル)を感じさせるVocalは、良い意味で
 レイドバックしたような感覚かな?。アメリカの自由さここにありと言った感じの
 Spock's Beardまさに絶好調です。
Spock's Beard / Day for Night (Avalon MICY-1113)
  99年発表4thアルバム。相変わらずジェントル・ジャイアント風のフレージン
 グが全開ですが、1stアルバムでの大曲路線と比べると楽曲の持つメロディー
 を活かしたコンパクトな曲が中心となっています。どの曲にも乗りと勢いがあっ
 てロックの楽しさを伝えてくれます。そういう意味では、オアシスとかのバンド
 にも共通する部分もありますね。要は彼らはなんでも来いと言うこと?かな。
 後半のメドレーは圧巻!
Spock's Beard / V(InsideOut IOMCD 063)
  Spock's Beardの5thアルバム。近作ではポップでキャッチー面も見せていた彼ら
 ですが、本作は初期の頃のポップ、プログレ、メタル&ハードロック等をミクスチ
 ャーしたような大作のイメージが戻っています。そして、さらに音楽性に広がりを
 見せたうえに、展開も実にスムース。まさに最高傑作だと思います。
Spock's Beard / Snow (InsideOut 6 93723 00142 5)
  ニール・モーズの参加した最後のアルバムとなった6thアルバム。CD2枚組+
 BonusCDと言う大作で、象徴的なジャケットがなんとも言えません。奥本亮がイン
 タビューで語っていましたが、一部の曲はほとんどゴスペルのような響きを見せ
 ており、ニール・モーズの歌とメッセージが強く感じられる出来となっています。
 テクニカルな演奏はそのままに、Vocal主体のコンパクトな曲が並ぶところは、そ
 の重厚な雰囲気と合わせGenesisの「幻惑のブルードウェイ」を思い起こさせます。
 最後の大団円はお見事としか言いようがないですね(^^)
Echolyn
Echolyn / Suffocating the Bloom
  92年リリースの2ndアルバム。アメリカの希有の名バンド。一聴するとジェントル
 ・ジャイアントにかなり影響を受けた音(コーラス・ワークなんかね)なのですが、
 複雑なアンサンブルをアメリカ的な大らかさと大胆さで聞かせるところなんか、やは
 り他に比べるバンドが無いなぁ。Spock's Beardと比べると叙情的な引きの魅力があり
 ますが、特にこのアルバムに顕著ですね。28分以上にも及ぶ"A Suite for the
 Everyman"も凄い出来!
Echolyn / As the World (Sony BK 57623)
  メジャー・レーベル(SONY!)と契約し、絶好調の勢いでリリースされた3rdア
 ルバム('95)。従来の複雑なアンサンブルはそのままに、キメのかっこよさやフレーズ
 の勢いはさらにエネルギー充填。こんなに複雑で緻密なのに、ロック・バンドとしての
 インパクトや親しみやすいメロディーが共存しているのが素晴らしいですね。まさにメ
 ジャー級です。理屈抜きで愉しめます。それなのに、それなのに...結局、全然売れな
 かったのがとっても残念!(^_^;)
Echolyn / When the Sweet turns Sour (SYN-PHONIC SYNCD 15)
  惜しまれながら解散したエコリンの未発表曲集。前作"As the World"のアウト
 テイクに次作用の曲のデモ、Genesis Tribute用に録音した"When the Sour turns
 to Sweet"そして'94年プログフェストでのライブと言ったもので、存在する音源を
 できるだけ出したような内容。で、これが想像するような雑多なものでは無くて、
 ラフな感覚は強いものの、どの曲も勢いとエネルギーが充満していて、捨て曲無し。
 とにかくお見事!持ち味のユーロッパ的な緻密さとアメリカ的な懐の広さのバラン
 ス感覚もバッチリです。ほんま"As The World"のライブなんか鳥肌立ちますゼ
Echolyn / Cowboy Poems Free(VR 2006-2)
  エコリン涙々の再結成第1弾!シニカルでポップな独特のエコリン節が帰って
 きました。もちろんジェントル・ジャイアント系のテクニカルなアレンジも健在。
 以前に比べてややハードでパワフルになったような印象を受けますが、アルバム
 全体でトータルに一気に最後まで聴けます。プロムナード的なスペイシーな小曲
 (この曲が短いながら結構良い)を配置した構成もなかなかの良いですよん
 (^^)
Iluvatar
Iluvatar / Iluvatar (Kinesis KDCD 1008)
  Illuvatarの1stアルバム('93)。透明感溢れる雄大なキーボード群とメロウなギタ
 ーを中心に典型的なシンフォニック・サウンドを聴かせます。Vocalが入ると急にキ
 ャッチーになるところはアメリカのバンドらしいですね。
Iluvatar / Children (Kinesis KDCD 1016)
  Iluvatarの2ndアルバム。Vocalメロディーを活かしたメロディアスなシンフォニ
 ック・ロックです。いわゆるポンプ系のメロディック・ポップ風味があった1stに比
 べるとよりじっくりと聞かせる部分が出てきているのが良いです。奇を衒ったような
 アレンジはありませんが、無駄の無いアレンジとジックリ盛り上げていく構成力が良
 いですね。
Iluvatar / Sideshow (Kinesis KDCD 1023)
  Radio Editと未発表曲そしてLiveで構成されたIluvatarのアーカイブ物3rdアルバ
 ム('97)。Radio Edit、Liveとも、よりコンパクトになって、メロディーの良さなど、
 ロックバンドとしての彼らの魅力が良くわかる仕上がり。Liveの最後はThe Whoのナ
 ンバーですが、これがシンフォニック・フーと言った感じで、チョーかっこいい!
 未発表曲はちょいと彼ら独特のニュアンスは控えめですね。ジャケがジャケだけに
 国内発売もされず、無視されているアルバムですが、私は結構好きですヨン
Iluvatar / A Story Two Days Wide … (Kinesis KDCD 1026)
  最高傑作4thアルバム('99)。持ち味の歌を大切にした軽快なメロディック・シン
 フォをベースに、より迫力を増し、メロディーも芳醇になっています。特に歌メロ
 に当てるギターやキーボードのカウンター・メロディーのセンスが抜群で、ここぞ
 と言う時に鳴るメロトロンもグッド。全体的に感じられる清涼感がIluvatarらしい
 ですね。
Neo Progressive
Glass Hammer
Glass Hammer / Journey of the Dunadan
               
(Lazenia 7690-51111-120)
  '93年リリースの1stアルバム。かなり凄いグループだと言う事で、期待して聴いたの
 ですが、今一企画倒れと言うかパッとしないアルバムでした。オープニングからのテク
 ニカルなキーボードはなかなかのものですが、アルバム中盤では何故かギターをバック
 にした普通の歌物になってるし、後半のクライマックスもテクニカルだけどスリリング
 さに欠けます。コンセプトを重視した結果かもしれませんが、どうにも散漫で未完成な
 感じがします。
Glass Hammer / Perelandra (Sound Resources)
  順調にリリースされた2ndアルバム('95)。鳴り物入りで出た1stはどうも今一としか思
 えなかったのですが、この2ndは本物です。1stでどうにも足りなかったロックっぽさが出
 てます。スリリングで雄大なキーボード群に、ゴリゴリベース。男女Vocalで歌われる歌
 メロもアメリカらしい大らかさと美しさがあって良いですね。
 
Somnambulist
Somnambulist
  アメリカの新人。最近のアメリカはどんどんとんでも無い新人が出てきていてビック
 リしますが、このバンドも凄い。ややダークなシンフォですが、なんと言うか一度、演
 奏が決まりだした時の集中力が凄い。曲の展開も一筋縄で無いところがまた良い!
Somnambulist / Paranormal Humidor (Laser's Edge 1035)
  Somnambulist待望の2nd('2001)。勢いに乗せて強引に引っ張るところは前作の
 ままですが、強引さの中にキメ細やかでテクニカルなフレージングが混ざってく
 るところが彼らならでの個性ですね。決してジメジメとならず、いろいろな要素
 をあっけらかんと展開していくのがいかにもアメリカ的。ニヤリとする場面での
 メロトロンの使用もグッド。
Squonk Opera
Squonk Opera / How and Ever
  Squonk Operaの唯一のアルバム。バンド名からジェネシス系かな?と思ってましたが、
 なんかトラッドのようでトラッドで無い、フォルクロー
レのようでフォルクローレで無い
 シンフォのようでシンフォで無い...と
摩訶不思議なバンドでした。
  確かに美しい女性ボーカルはいますが、バックの演奏がドラムの代わりにタブラだわ、
 シンセかと思えばWind-syntheだわと、これがヘンテコ。かと言
って、極端に奇をてらっ
 たバンドでも無くて、やっぱりシンフォニック・
ロック系なんですねぇ、これが。あぁ、
 不思議なバンドだ(^^:)???
Ten Jinn
Ten Jinn / As on a Darklong Plain (Wildman WMR-002)
  アメリカの新人。無茶苦茶うまい!ただそれがテクニック指向に走らずにポップなメロ
 ディーラインを活かす形で機能しています。バックは凝りに凝ってとんでもないことをし
 ているのに、一聴して受ける印象はVocalメロを活かしたメロディアス・プログレ。スポ
 ックス・ベアード系とも言えます。アメリカならではのプログレ、お勧めです!
Ten Jinn / Alone (Sweden Rock SRR 009)
  前作""が大評判となったTen Jinnの3rdアルバム(2003年)。良く通る張りのあ
 る声のVocalistは本作でも絶好調で、前作では懲りすぎた感じのあったアレンジ
 を改め、若干ストレートにロック的になったバックに乗って、大らかに歌ってい
 ます。Vocalistの魅力と曲のメロディーを引き立たせると言う意味ではこの方向
 は大正解!いやぁ、大好きなバンドです(^_^)
e motive
e motive / e motive (Broken Neesh)
  WDでかかっていたのを衝動買い。当日入荷したばかりでした。アメリカの新人バンド
 でエマーソン級のテクでかっこ良く迫ります。もう曲の完成度、テクニックとも一級品!
 ただ、全体がなんか変にトータル&コンセプトを持って作られていて、バカバカと豪快
 一直線で行ってくれれば良いのに、もったいぶった構成でなかなか良い部分が始まらな
 いのが難点。でも良いバンドです。
Izz
Izz / Sliver of a Sun (Doone DRI-2233)
  アメリカの新人'98年リリースのデビュー・アルバム。カテドラル系?バビロン系?も
 うテク抜群、ベースはゴリゴリで、キーボードはエマーソンとバンクスの間を行ったり
 来たりしてますが、この手のバンドには珍しくなんとツインドラム!でギターがフリッ
 プ系の音を出すとまるでThrak Crimsonをシンフォニックにしたような音になります。
  もう何でも来いと行った感じで、やりたいこと全てをテクニックで強引に持って行く
 ような大らかさがアメリカらしさかな?
Izz / I Move (Doone DR2-669563)
  2002年リリースの2ndアルバム。いきなりヒップホップか?と言うぐらいのMTVでも
 かかっていてもおかしくないようなポップ&ダンス・チューンではじまりビックリさせ
 られますが、それがその勢いと乗りはそのままに怒涛のプログレ・チューンへと畳み掛
 けていくところがアメリカのバンドらしいところ?ハケット風の優雅なギターと疾走感
 溢れるロック魂が見事に共存しています。こんなやり方もあったんだ!と思ったのは
 Spock's Beardの1stを聴いたときでしたが、同様の思いがこのアルバムを聴いて湧き上
 がって来てます。プログレ云々を抜きにして、ただかっこいい...そしてお見事(^_^)
Izz / Ampersand (Doone DR4-669563)
  2ndアルバムのアウトテイクと1998年〜2003年までのライブ・テイクで構成された作品。
 3rdアルバムと言えるのかどうか微妙なところですが、内容的にはこれまた充実の1枚と
 なっています。アウトテイクはアコースティックな感覚や空間のアンビエントを活かした
 感じの曲で、目がくらむようだった2ndアルバムとは違い曲展開や構成よりもメロディー
 の美しさを前面に出しています。じっくりうっとり聞けてこういうIZZも良いなぁと思い
 ます。ライブもスタジオに比べるとシンプルな出来。彼らの曲構造が良くわかってとても
 聞きやすいですね。全体的にとても聞きやすいアルバムに仕上がっていて、結構な愛聴盤
 になっています(^^)
Underground Railroad
Underground Railroad/Through and Through(Lazer's Edge LE 1033)
  Laser's Edgeレーベルからの新人。最近のアメリカのバンドに共通しています
 が、メロディーラインが硬質な感じがして、それがヨーロッパのバンドと違った
 個性となっています。テクニック的にもブラッフォードと比較されるぐらいしっ
 かりしているのですが、シリアスな幻想美とでも言うような感覚も持っていて、
 そういう場面からいきなり超絶技巧シンフォニック&ジャズロックに展開すると
 言う不思議というか、個性的と言うか良くわからない方向性のバンドです。
 でもね、そういうのがいかにもアメリカらしいなぁとも思ったりするのです(^^)
Alaska
Alaska / Alaska (LifeScape LSAL077CD)
  1998年リリースの新人。キーボードとドラムスの2人組ユニットで、華麗で広が
 りのあるキーボードを主体とした演奏を聞かせてくれます。かなりテクニカルに攻
 めてきますが、受ける印象は雄大で空間的な広がりを活かしたもので、アメリカら
 しくポップに抜ける垢抜けたVocalパートもなかなか良い。後半部の畳み込みはお見
 事!
Ad Infinitum
Ad Infinitum / Ad Infinitum (Kinesis KDCD 1022)
  何故かロジャー・ディーンがジャケを書いているAd Infinitumの1stアルバム。
 ロジャーのジャケも彼にしてはシンプルなデザインですが、音の方もYesをシンプル
 にしたような内容で(^^;)、複雑な構成よりも、フレージングと乗りの良さで勝負
 しています。ところどころYes風の「音色」が出てくるのは愛嬌か?幻想的なイメ
 ージにスカッとする乗りはいかにもアメリカ風ですが、実は結構気に入っています
 >わし。
Metaphor
Metaphor / Entertaining Thanatos (Trope Audio TA 042)
  Metaphorの2ndアルバム(2004年)。伸びやかでテクニカルなギター、センスの良
 いキーボード、複雑な展開をタイトに支えるリズム・セクション等Yes,Genesis,
 Gentle Giant直系の正統派シンフォニック・ロックを聞かせてくれます。しっとり
 とした美しさも持ちながらも叙情一辺倒にならずサウンドの切れで勝負するところ
 がアメリカのバンドらしいところです。後半の大曲"Yes & No"が特に素晴らしい出
 来ですが、いきなり「ジュピター」が出てきたのにはビックリ。前作からかなりの
 レベル・アップで聞き応え抜群の傑作になりました。