テレマン:リコーダーソナタ全曲/小池耕平

テレマンのリコーダー・ソナタ全8曲を収録したアルバム。自由自在な装飾といい、全ての音が明確に性格づけされていることといい、これぞテレマンというお薦めの一枚!

曲目;
ゲオルク・フィリップ・テレマン:
1-3. ソナタヘ長調(「忠実な音楽の師」より)
4-6. ソナタハ長調(「音楽の練習帳」より)
7-10.ソナティナイ短調(「新しいソナティナ集」より)
11-14.ソナタ ヘ短調(「忠実な音楽の師」より)
15-18.ソナタ 変ロ長調(同)
19-22.ソナティナ ハ短調(「新しいソナティナ集」より)
23-26.ソナタ ハ長調(「忠実な音楽の師」より)
27-30.ソナタ ニ短調(「音楽の練習帳」より)

Total Time:63:05

演奏者;

小池耕平(リコーダー)
中野哲也(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
岩淵恵美子(チェンバロ)

録音;

2003.3.26-28 Makioka Arts Hall

製品;

ALM ALCD-1059
\3,045

備考;

テレマンのリコーダー・ソナタを、比較的近年に発見されたものも含めて、全8曲を収録したアルバム。小池耕平さんの記念すべきメジャーデビュー盤(ほかに私家盤が数枚あるようです)。

18世紀までの音楽は話すように(=言語的に)演奏されなければならないと、アーノンクールも述べていますが(「研究」→「チャート式《古楽の語法》」参照)、それを見事に実践した演奏だと思います。言語的という意味は多様ですが、例えば、デュナーミクについては、ロマン派におけるような息の長い、あからさまなデュナーミクではなく、アーティキュレーションと一体となった短いタイムスパンの中でのデュナーミクである、というようなことも含みます。ここでは、個々の音がすべて、そうしたデュナーミクやアーティキュレーションの中で明確に性格づけられています。スタッカートとスラーのメリハリだけを聞いていても、そのことがわかると思います。

もう一つ、自由自在な装飾もとても素敵です。第二世代の奏者ではなかなかできない、即興的で、大胆で、しつこい(笑)イタリア式装飾に、小池さんの腕の冴えを感じます。とりわけ「音楽の練習帳」からのニ短調ソナタの第一楽章アフェトゥオーソのカッコよさにはうなりました。

これはほとんど余談ですが、吹き始める一瞬前のブレスの音がよく入っています。音楽は音を出す前から始まっていることがわかって、リコーダー愛好家には良いお手本になると思います。

で、これは完全に蛇足ですが、インレイ(裏表紙)の文字が小さすぎてオジサンにはキツイです。特に□で囲まれたトラック番号は、ほとんど嫌がらせのような小ささです(^_^;)。(O)

使用楽器:
平尾重治製作、2002年、ヤコプ・デンナーモデル、黄楊材、a'=415Hz

リリース:2004