
プロローグ
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ここは、かつて帝国劇場と呼ばれていた劇場である。
この建物はかつて帝都の演劇文化の中心として、美少女演劇集団「帝国歌劇団」により様々な名作が演じられた
由緒正しい劇場であった。
しかし、先の大戦後、庶民の憩いの場所であった大劇場は、日本を影で支配するクロノス会の手により
「帝国家畜劇場」とその名を変え、国賊として捕らえられた美少女戦士達を嬲り、嘲り、笑い者にするための
様々なイベントが行われる公的施設として生まれ変わっている。
かつて、帝都を守るため勇敢に巨悪に立ち向かった彼女達は、いわれのない罪をかぶせられ、人権の全てを剥奪
されてこの劇場で無様な姿を晒していた。
彼女たちを嬲り、虐待する者達はかつての仇敵達だけではない。
その身を盾にして、命を懸けて守ろうとした帝都の一般住民達までもが彼女たちに罵声を浴びせるのだ!
彼等は、クロノス会の情報操作により帝都におけるテロ行為の全てが彼女たちの仕業であると思いこまされている。
しかし、それだけではない。
彼等は自ら望んでその情報を受け入れたのだ。
人々は知ってしまったのだ。
美しく、気高い者を汚し、貶める背徳の快感を!
高嶺の花と諦めていた美少女達を奴隷同然に嬲り抜く加虐の愉悦を!
人間以下の存在に堕ちたスタァ達を家畜として扱う歪んだ支配欲の顕現を!
うら若き乙女達の肉体をおもちゃにできる肉の快楽の極致を!
今や彼等は、全ての不満と鬱憤と欲望のはけ口を「世紀の極悪人」である彼女たちに求めていた。
人々に愛と勇気と夢と希望を与え続けた正義のヒロイン達は、愛する者を守るため
人間以下の家畜奴隷として、想い出の劇場で自らの性器を晒し、倒錯した変質者を演じ続けねばならぬ!
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「帝国家畜劇場」は今日も大入り満員である。
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ブリーディング会
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「さあさあ、皆様!大変お待たせいたしました!」
「本日、最終の出し物は、犬に堕ちた美少女剣士!」
「誰もが知ってる、世紀の極悪人にして天性の色キ@ガイ!」
「露出狂の変態庶民派アイドル!」


「変態犬“さくら”の種付けオーデションを開催致します!」
ビロウド色の分厚い幕によって仕切られた舞台の手前で、スポットライトを浴びつつ司会をしているのは
おなじみ帝蓄三人娘の面々である。
ワァーッ
パチパチパチパチパチ!!!
異様な熱気に包まれた会場内から歓声と万雷の拍手が鳴り響く!
三人娘は、この大歓声に満足したように勝ち誇った笑みを浮かべゆっくりと辺りを見回す。
歪んだ欲望にぎらついた無数の目、目、目!
豚組「すみれ」の糞の大食いパフォーマンスに始まり、花電車組の「マリア」の珍芸披露、
そして犬組「さくら」のブリーディング会と続くこの日の公演はフィナーレ直前に異様な盛り上がりを
見せていた。
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「人間やめちゃった犬女が恋犬を大募集!」
「でもぉ、犬にも選ぶ権利がありますよねぇ」
ドッ!
ツバキのボケに会場が笑いに包まれる。
「よって、さくら以外に二匹の本物の牝犬を用意し、牡犬に恋犬を選んで貰います!」
ワァーッ
パチパチパチパチパチ!!!
「さあっ!行きますようっ!牡犬一匹をめぐる三匹の牝犬の恋の行方はぁ〜っ!?」


「畜生どもの入場ですっ!」
ワァーッ
パチパチパチパチパチ!!!パチパチパチパチパチ!!!
パチパチパチパチパチ!!!パチパチパチパチパチ!!!
熱狂する観客に手を振りつつ退場する三人娘の背後で、ゆっくりと段幕が左右に開いていく。
そして・・観客達は呆気にとられた・・
観客達が見た者、それは、凛々しく美しかった帝国歌劇団のアイドル!
「サクラ」の在りし日の姿の笑顔、笑顔、笑顔!
壇上は、大戦前、観客を虜にした頃の「サクラ」の写真、ポスター、パネルで埋め尽くされていた!
一際、目に付くのは壇上の背景を埋め尽くす巨大なパネルである。
畳二十畳はあろうかというその巨大パネルには、照れくさそうに微笑むサクラの可愛らしい笑顔が
一面に描かれていた。
見る者を魅了せずに入られない表情に、熱狂した観客達の目が吸い寄せられる。
なんという陰惨な演出であろうか、さくらは自分が一番光り輝いていた時の姿を前に、人生で最も
惨めな痴態を晒さねばならないのである。
ドドドドドドドドドドド・・・・
ドラムロールが鳴り響く中、三人娘のユリが登場犬の紹介を始める!
「一番、秋田犬、シロ!」
コールと同時に舞台袖から一匹の白犬が連れ出されてきた。引き紐を握るのは外道会の若衆である。
観客は目を疑った!
利口そうな白犬の頭には大きな赤いリボンが結ばれ、なんと胴体には衣服を着せられているのだ!
桜の花をあしらった桃色の小袖に真っ赤な袴!
そう、それはかつてサクラが身につけていた 衣服を犬用に仕立て直したものだったのだ。
白犬は、よく訓練された仕草で舞台を一周すると三つ並んだピンク色の台座にちょこんと腰を落とした。
「二番、紀州犬、ポチ!」
二頭目もやはり衣服を付けさせられている。
白いフリルの付いたフリーツドレスだ。
どうやらさくらが、かつて「シンデレラ」の舞台で身につけていた舞台衣装らしい。
この犬は、自分の身を包むこのひらひらした衣装が気に入らないらしく、しきりに後ろ足で衣装をはずそうと
舞台中央でもぞもぞしていたが、諦めて若衆にひかれるまま台座に向かった。
「そして、三番!」
観客の目が舞台に釘付けになる!
「変態犬!さくら!!!」
「わぉ〜ん!」
舞台袖から返事をするように、犬の鳴き真似の声が響き渡った!
しかしそれはどう聞いても少女の声だ!
ワァーッ
パチパチパチパチパチ!!!
一際高い拍手と歓声が湧き起こる!
そしてさくらがその惨めな姿を現した!

「く、くぅう〜ん!くうう〜〜〜〜ん!」
ドォッ!
ワァーッ!ワァーッ!ワァーッ!
若衆に引きずられるようにして登場した全裸の美少女を出迎えたのは、会場全体を揺るがすような大歓声!
数百人の視線が哀れな美少女犬士に注がれる!
帝国歌劇団きっての庶民派アイドルとよばれていた彼女の姿は見るも無惨にな変貌を遂げていた。
四つん這いの惨めな格好でよたよたと舞台を進む彼女が身につけている物は桃色の足袋と赤い首輪のみ!
小振りだが形の良い乳房も、嬲り尽くされ黒暗色に色素の沈着が進んでしまった惨めな秘所も、
自らの髪の毛で作られた犬の尻尾を模した張り形に貫かれた薄紫色の肛門をも晒け出し、獣のように
四つ足で歩くことを強制されているのである!
そして、驚くべきはその鼻!
彼女の鼻は、まるで犬の鼻のようにその頭頂部分のみ濃紫色に色を変ぜられており
苛めさを通り越して、滑稽な雰囲気さえ漂わせている。
実はこの鼻の色は入れ墨なのだ。
誰もが認める帝都一のアイドルは、この、馬鹿馬鹿しくも滑稽な鼻のまま一生を過ごさねばならぬのである。
さらに、さくらの下腹部は、あるべき陰りを全て剃り落とされ、まるで童女のようにその秘裂を晒けだし
あろうことか大きく「犬」という文字の入れ墨を施されている。
これは、前回のブリーディング会にてさくらが他の牝犬に破れた証であり、今回の会において
なんとしても勝利しなければ何をされるかわからないと言う恐怖を彼女に味あわせるには十分な処置であった。

「へっへっへっ!へっへっへっ!」
「へっへっへっ!へっへっへっ!」
可愛らしい口からだらんと桃色の舌を垂らし、だらだらとよだれを滴らせながら、ゆっくりと歩を進める
犬這いの美少女!
その姿からは、かつての凛々しく美しかった美少女剣士の面影などどこにも見つけられぬ。
そこにいるのは、虐待の恐怖に屈服し、プライドの全てを捨て去った、家畜奴隷という名の人間の姿をした
「犬」の姿である。

「へっへっへっ!へっへっへっ!」
「へっへっへっ!へっへっへっ!」
狂ったような泣き笑いを浮かべるさくらの瞳から止めどなく涙がこぼれ落ちる。
無理もない。
暴力に屈服し、畜生の真似を強制されてはいるものの彼女とて花も恥じらう乙女である。
ましてや人一倍羞恥心が強い恥ずかしがり屋の彼女にとって、この惨めな茶番劇は地獄の苦しみであろう。
しかし、彼女が演じているのは「変態犬さくら」なのだ。
陰部を見せびらかし、犬の境遇に貶められたことを喜ぶ変質者なのだ!
さくらが笑顔を崩すことは固く禁じられている。
「けっ!この変態っ!涙流して喜んでやがるっ!」
引き紐を引くチンピラがさくらの顔を覗き込んで毒づいた。
「おらっ!嬉しいなら観客の皆様にケツをふってご挨拶しなっ!」

「わ、わんっ!」
さくらが何のためらいもなく客席に向かって背を向ける、そしていきなり犬這いの体勢から膝を伸ばし
大股開きで尻を突きだした!
すらりと伸びた細身の両足が逆Vの字の形に固定される!剃り上げられ隠れるところを喪った陰部が観客席から
丸見えになる!
「お、おい!あいつのあそこっ!見て見ろよっ!」
観客の一人がさくらの秘所に異変を見つけ、大声を発した!
そう、さくらは陰部にまで惨めな改造を加えられていたのだ!
既に無数の男根をくわえ込んだ陰部の襞が淫水焼けで汚らしく黒ずんでいるのは言うに及ばず、戯れに様々な器具で
引き伸ばされた小淫唇はニワトリの鶏冠のように秘所を縁取り、なぜかその片方だけが鉛の錘によってだらしなく
伸びきっている!
そして、その上部にへばりつくように鎮座している珊瑚色の肉玉!
遠くからでもはっきりとその存在が確認できるその器官は、なんと無惨に肥大化したさくらの淫核であった!
水にふやけた大豆のように肥大化したそれを隠すべき包皮は全て取り除かれ、さくらの快感を証明するかのごとく
固くしこりかえっている!
そして・・その肉玉を横に貫き、重たげにぶらさがる金のリング!
自信に満ちた美少女剣士の爽やかな笑顔に埋め尽くされた舞台上での信じられぬ露出劇!
場末の娼婦でもかくあろうかという醜く、汚らしく変形された性器と、はにかみつつ微笑む帝劇アイドルの写真との
信じられぬほどの落差!

「ふひゃあんっ!うひっ!うひひいひいっ!」
そしてさくらがゆっくりと尻を振りはじめた!
ふるふるふるふるっ!
ふるふるふるふるっ!
肛門に差し込まれた尻尾が左右に揺れる!揺れる!揺れる!

「うへえええっ!ふへっ!ふへへへへへへっ!」
ふるふるふるふるっ!
ふるふるふるふるっ!
観客達は野次を飛ばすことも忘れ、地に堕ちた天使の哀れで滑稽な痴態を息を呑んで見つめ続けるのであった。
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2へつづく(たぶん五話完結!)
ただきち様!私の妄想を喚起してくれてありがとうございました!ただきち様の素晴らしい挿し絵は最終話にて掲載されます