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| 下は、小説本文の一部抜粋です |
そんなレインの前に、童顔の騎士が震えながら飛び込んできた。
「ぼ、僕だって!」
「……ちっ」
電光石火でその細首を刎ねかけたものの、レインは寸前で魔剣を引き、代わりにさっと相手の腰の辺りを掴んだ。
「わ、わわっ。な、なにすんだっ」
「なにすんだじゃないっ。おまえには戦場は早すぎる。顔を洗って出直せ!」
言うなり恐るべき馬鹿力で、レインはその騎士を片手で放り投げた。
「わあああああっ」
最低でも鎧込みで百キロ以上はあるはずの彼は、あきれるほど高い放物線を描き、信じられないほど遠くへ飛んでいった。
「弱いっ、おまえら弱すぎるぞっ。ぜんっぜんっ相手にならん!」
人間離れしたレインの強さに、彼の部下達は全員が歓声を上げた。益々勢いづいて敵に向かっていく。
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旧タイトル「雨の日に生まれたレイン」の内容紹介と登場人物
(目次は一番下です!)
簡単な、まえふり★
吹けば飛ぶような小国サンクワールは、北の大国ザーマインの侵略の危機に瀕していた。
軍議の席上でサンクワールのダグラス王は、ザーマインの大軍を奇襲にて討ち取る作戦を提唱する。
が、上将軍の中で唯一の平民出身のレインは、その不利を説き、王に断固として反対する。怒った王は彼に謹慎するように命じ、自分は出撃を強行する。
一方レインは、王女シェルファと友人である上将軍のラルファスを助けるため、彼なりに力を尽くすのだった。
……分類としては、ジュニア物のラブコメです。あまり固くありません……どころか、ちっとも固くありません。あ、最初だけちょっと固いかも。
ちょっとだけ世界観
サンクワールはユルゲニアという、北アメリカ大陸くらいの面積を持つ大陸の、南西部に位置しています。西と南は海に面していて、国土の広さは日本の本州くらい。貴族至上主義の、古い歴史を持つ国です。
なおこの世界では、魔法は既に珍しくなりつつあるものの、なくなったわけではありません。魔法使いも少数ながら、存在します。文明的に見れば、ようやく蒸気機関が発明されようか、という頃でしょうか。でも、物語には蒸気機関車とかは出てきません(笑)。
登場人物
レイン
サンクワールの上将軍の一人。二十五歳。上将軍の中では、唯一の平民出身者。
顔つきは精悍(ふてぶてしいとも言う)。黒ずくめの格好をしている時が多い。大の女好きだが、実際に手を出すことは、なぜかあまりない。
性格は悪戯小僧のようで、常に自信満々な態度を保つ。が、時に隠れた優しさを発揮することも。剣の実力と知謀は、サンクワールでは並ぶ者がいない。自称「世界最強の男」。敵のザーマインからは「知られざる天才」と呼ばれている。
貴族出身の他の上将軍からは嫌われているが(ラルファスを除く)、本人はひとっかけらも気にしていない。いつも腰に帯びている魔剣は、世に悪名轟く「傾国の剣」。
弱点は、救いようのない音痴(自分ではめちゃくちゃうまいと思っている)。
シェルファ・アイラス・サンクワール
サンクワールの王女。
幼い時にレインに会い、その優しさに触れて、電撃的に恋をする。容姿端麗、性格は大変内気でおとなしい。肉親から愛情を得られなかったせいで、心を閉ざしている。
父である王はシェルファが気に入らないらしく、彼女はいつも一人ぼっち。レインとのある「約束」だけを心の支えにしている。
ラルファス・ジュリアード・サンクワール(本姓はジェルベール)
上将軍の一人でレインの親友。数々の戦功により、特にサンクワール姓を許されている、彼の国のエリート。
ある事件でレインに命を助けられ、彼の無二の親友となった。サンクワール屈指の大貴族の家柄。そこの当主。いつも王の叱責からレインをかばい、取りなしている。
貴族としては珍しく、性格は穏やかで、しかも心優しい。騎士の鏡のような人物。
レインと違い、かなり真面目。二十五歳。甘いマスクの美男子。
レニ(レルバイニ・リヒテル・ムーア)
レインの副官の一人。二十四歳。愛称のレニで呼ばれることが多い。レインはレニの本名を既に忘れている(涙)。
下級貴族の出自で、善意の人。ただ、その善意が仇となり、いつも恵まれない役どころにはまっている。
傭兵時代からレインの部下だった。実力はなかなかのものだが、レインのせいであまり目立たない。上級騎士のくせに、戦いが大嫌い。
セノア・アメリア・エスターハート
レインの、残るもう一人の副官。高貴な貴族出身の金髪美女。十八歳。
本人はまるで意識していないが、高慢なところが目立つ。だが、本来の性格は純情で優しい。真面目というより堅物。融通はまるできかない。ふざけた性格のレインといつも衝突している。実はレインに憧れてその部下に収まったのだが、レイン本人はそのことに気付いてない。基本的に熱血の人(突撃馬鹿とも言う)。
ギュンター・ヴァロア
レインが秘密裏に組織した、諜報と工作に携わる部隊の指揮官。
四六時中むっつりとした顔をしていて、愛想は非常に悪い。が、レインに心酔しており、彼の為に働くことが喜び。痩せぎすの身体に女性のような容貌(別にやおい趣味はない)。
貴族でもないのになぜか姓を名乗り、しかも、貴族を大変嫌っている。謎の人。
グエン
山賊のような体格と顔つきをした、ラルファスの副官。三十五歳。歴戦の勇者であり、ラルファスの良き相談相手。性格は義理堅く、非常に頑固。熱血の人なのはセノアと似ているが、経験豊富なので、時には退く勇気も持ち合わせる。
ごつい身体と怪力が自慢だが、最近レインに腕相撲であっさり負けて、ショックを受けたらしい。
ナイゼル
二十歳そこそこの、美少年のような騎士。ラルファスのもう一人の副官。寡黙で、普段は一人で行動する事を好む。どんな時でも冷静さを失わない、有能な戦士でもある。ただし、グエンを上回る頑固な面も。暇な時には大抵、本を読んでいる。
ユーリ
平民の娘。十六歳。ザーマインの間諜としてレインに近付いたが、速攻でレインに見抜かれる。その後、行動を共にすることに。活発で明るすぎるほど明るい娘。何事もくよくよしない。美人というよりかわいらしい容貌。
ガノア・フィッツェランド・エルムス
女好きで、家柄自慢のサンクワールの貴族。上将軍の一人。ザーマインに寝返り、不意をついてダグラス王の首級を上げる。貴族の中でも特にレインを毛嫌いしていて、その憎しみは相当な物。やけに悪運が強く、どんな時でも自分だけは生き残る嫌な奴。
レイグル王
大国ザーマインを統べる、若き王。年齢等は全く不詳。
性格は果断で冷酷。常に物事を合理的に考え、感情を交えない。恐るべき実力の持ち主で、国内では臣民問わず、誰も逆らえない。
五年前、先の王を実力で倒し、王位についた。その後、周囲の国々に侵略の手を伸ばし始める。今はレインに目をつけ、自分の味方に引き込もうとしている。
ガルブレイク
サンクワール遠征軍の総指揮官。戦歴は古く、指揮能力は老獪で安定しているが、奇策を好まない。正々堂々と戦うのが信条。
ただ、大軍を指揮させれば侮れない采配を見せる。古いタイプの騎士。
ルミナス
ガルブレイクの副官。彼と違い、知謀の人。いかに効率良く兵を動かし、戦果を上げるかを、常に考えている。剣の腕は大したことないが、策を立てそれを実行する事に関してはザーマイン屈指の騎士。ちょっと皮肉屋。
きまぐれの付記。
どうでもいいことですが、最初はこの物語、起承転結はそっくりこのままで、しかも30枚の短編でした(爆)。原案は多分、今より五年以上前のことです(今は2002年)。でも、未だに私、このレインより存在感のある主人公を創造できずにいます(滅)。
★★度量衡その他について★★
雨レシリーズは、(色々な理由から)あえて度量衡をこの世界の物と同一にしています。時間とか距離の単位が「そのまんま」なのは、そのためです。
更新日付のこと
更新日時は、最初に他のサイト様に投稿していた日時です。ここでのアップ日付ではないです。
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出版化に伴う追記。
「雨の日に生まれたレイン」は、「レイン――雨の日に生まれた戦士――」として出版化が決まりました。そのことに伴い、後は全部引き上げています。
(たま〜にメールをいただきますが、そもそも契約により、私には既に頒布の権利がありません。なので、HP上で公開することは不可能です)
ここの第3条参照。
(二章まで残っているのは、そこまでならよいというご許可をいただいたからです。ただし、出版した雨レは、ここにおいてあるものと微妙に違います)
出版バージョンの立ち読みは、こちらからどうぞ。
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■下の日付について■
最初の更新日時が、うちのサイトが開設される以前になってます。
これ、たまにご質問いただくので書いておきます。
元々この小説はゆーきさんという方のサイトに投稿してたものでして、
下の日付はその投稿した日に合わせています。
というか、書き上げたのはそれよりさらにずっと前なんですが。 |
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