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大型船は現在、ブロック建造法(ブロック工法)という方法で組み立てられます。前もって船体を適当な大きさに区分したブロックを工場で組み立て、それを船台まで運び、船体を組み立てる工法です。船台で一から建造するより効率が良く、品質や作業性が高いため、第二次世界大戦後、急速に普及しました。このコンテナ船が生まれたここIHIマリンユナイテッド呉工場は戦前、呉海軍工廠であり、昭和16年(1941年)に世界最大の戦艦「大和」を生みだしました。当時最新鋭の技術を駆使した「大和」の建造にも、世界に先駆けてブロック工法が一部採用されました。
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自動溶接機も活躍
Welding Robot

建造は鋼材を必要な大きさに切断する作業から始まります。海上経由で平板工場に到着した鋼材はNC自動切断機によって図面どおりに切断され、管理番号を印刷後、コンピュータ管理されます。またその際発生する廃材も小さな部品に再利用されるなど、無駄なく使用されます。加工された鋼材はローラーで工場内を移動し、構造が簡単な平ブロックは産業用ロボットで穿孔され、自動溶接機によって組み上げられます。この自動溶接機は、片面から特殊な2本の溶接棒を用いることにより、裏面の溶接が行える点(これを「裏を出す」といいます)が特徴です。
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細かい部分は人の手で
Handcrafted for Out of Reach

コンピュータ制御による自動溶接機が主流になった現在でも、細部は人の手で溶接されます。また自動溶接で不具合のあった箇所は人の手で修正されます。自動化が進んだ現在でも、その品質は作業員の経験と技量に委ねられます。昔、船はリベット(鋲)で鋼材を締結しながら組み立てられていましたが溶接技術の発達により、現在は溶接工法が一般的です。造船で最も重要な技術が「溶接」とも言われ、各造船所では溶接技術の向上に日々努力しています。
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ブロック建造法
Prefabricated Hull Construction

ブロック建造法とは船体を適当な大きさに区分したブロックを工場で製作し、それを船台に運んで組み立てる造船法です。大型船ではこのブロックが数百個にも及びます。小組立工場、大組立工場を経て船台で使われる大ブロックが完成します。なお、造船所内で建造される複数の異なる船のブロックは、ひとつの工場で製造されます。
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曲面部ブロックは慎重に
Curved Parts

タンクに使われるブロック、配管が多いブロックなど、使用用途によって様々な種類、形状のブロックがあります。船体曲面部に使用されるブロックは一層の製作精度が要求されます。また傾斜した部分の溶接には、グラビティ(重力)溶接機と呼ばれる特殊な溶接機が用いられます。
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完成ブロックには既に配管も
Finished Block with Piping and Equipment

各ブロックには予め配管やハシゴ、ポンプなどの計装機器も組み込まれます。また船体組立後の内部塗装は困難なうえ非効率のため、内部はブロック製作時に前もって塗装されます。
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ブロックは専用トラクタで船渠へ
Tractor Designed to Shipyard

完成したブロックは専用トラクタで船台へ運ばれます。このトラクタは油圧によって車高を変えることが可能で、車高を低くし、ブロック下に潜り込ませてから持ち上げる仕組みです。なお、ブロック工場と船台が近い造船所では、クレーンで移送されます。
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船台に並べられたブロック
Hull Blocks in the Dry Dock

完成したブロックは指定された順番で船台へ運ばれ、必要に応じてクレーンにより船渠(ドック)へ下ろされます。船尾にエンジンや舵が設けられていることから、船尾側は艤装に要する時間がかかるため、最近は船尾から船首へ向かってブロックを組み立てる方法が一般的です。
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建造中の船に取り付けられるブロック
The Last Block on the Dock

船台上で最後のブロック取付けを待つ建造船と、そのブロックです。ブロック組立が終わった部分から船体塗装も順次行われます。ブロックの接合は断面が複雑なため、自動溶接ではなく、人の手によって溶接されます。ところで写真右下の部分が船渠(ドック)と海を仕切る閘門(ドックゲート)で、水圧によって船台に押しつけられており、海水の浸入を防いでいます。
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ブロックはこのとおり、ピッタリ
Align a Block Preparatory to Fitting

ブロック曲面部もこのとおり、数ミリの誤差なくピッタリ勘合される高い精度で製作されています。ブロック精度は造船所の腕の見せどころ、発展途上国の造船所では各ブロックの製作精度が悪く、大きな段差が生じてしまうこともあります。船体の段差は抵抗を増大させるため、速力低下にもつながるうえ、配管や計装機器の接合にも悪影響を与えます。ブロック組立は大型クレーンを使った一見大ざっぱで豪快な作業に思われますが、数百個にも及ぶブロックの位置決めはレーザ測距などによって精密に行われます。特にプロペラ軸や舵付近は、進水後の変形まで考慮し、念入りに計測されます。

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