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海上公試を行う造船所の人たち |
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| 公試運転の時点で船舶所有権は造船所にあるため、各試験は造船所の主導で行われます。ドックマスターと呼ばれる造船所専属の船長が予め決められたプログラムに沿って船を操り、各担当者がデータ収集を行います。海上公試には船体部、機関部など多くの造船所職員だけではなく、関連企業(ポンプメーカーや航海計器メーカーなど)も同乗するほか、船主関係者ならびに船級協会の職員も立ち会います。船主関係者の中で就航後の処女航海に従事する船長や航海士、機関士は特に<艤装員>と呼ばれます。 | |||
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船上機器につながれる計測器 |
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| エンジンなどの状態を知るため配電盤や制御機に計測機器がつながれ、ポンプや熱交換機の温度や圧力、電流や回転数などが集計されます。またその時の航海状況を把握するために風向風力や気温、海水温度などの気象状況に加え、GPSによる船位も記録されます。 | |||
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大型電動加振機による振動計測 |
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| 航行中の船では船体に悪影響を及ぼす振動が発生し、積み荷状態やプロペラの回転方向、回転数によって変化します。あらゆる積み荷条件を再現することは困難なため、船尾に設置された2台の加振器によって仮想周波数や振幅の振動をつくり出し、共振場所やその度合いを調査します。加振器至近でまったく振動が感じられなくとも、100メートル以上離れた場所で揺れが感じられたのは不思議でした。 | |||
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旋回試験 |
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| 舵を切ったときの旋回能力もテストされます。大型船の最小旋回半径は700メートルにも及びます。意外かもしれませんが舵角と旋回半径の大小はあまり関係なく(舵角5度、35度のどちらも旋回半径は大差なし)、舵角によって大きく変化するのは定常旋回までの時間です。プロペラ軸1本(右回り)の船では、右旋回より左旋回の方がやや小さいのが特徴です。 | |||
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操縦性能試験 |
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| 速力試験や旋回試験などの操縦性能試験は専用の端末で進行、管理、記録されます。操縦性能のほか、揚錨機(アンカー)、操舵機(舵)、航海計器(オートパイロットや速力計等)などの重要機器についても様々なテストが短い海上公試中に実施されます。 | |||
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クラッシュ・アスターン! |
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| 全速前進〜エンジン停止〜全速後進により船の制動性能をチェックするのが<クラッシュ・ストップ・アスターン試験>、いわば船のブレーキングテストです。船体が停止するまでの距離を最短停止距離といい、小型船で船の長さの3〜4倍、大型船で5〜6倍です(このコンテナ船は約1.5キロ)。安全上重要な役割を持つため国際条約で様々な基準が定められています。因みに“クラッシュ(Crash)”とは、エンジン損傷を覚悟してでも緊急停止することから名付けられています。 | |||
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操舵機の性能試験 |
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| 船の大切な設備である<舵>は数々の厳しいルールによってその性能が定められており、万一の故障に備えて設備の二重化が義務づけられています。写真は転舵速度を計測中のようすです。商船の最大舵角は35度が一般的で、また舵面積は船が水に浸かっている水線下の横投影面積(船の長さ×喫水)に対する割合で表し、大型貨物船で約1/50〜1/70です。現在、電動モーターで油圧を生み出して舵を動かす<電動油圧式操舵装置>がもっとも広く用いられています。 | |||
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関連企業の寝床は... |
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| 二十数名の乗組員を対象とした貨物船の居住区。多くの元請け業者や関係者が乗り込む海上公試ではベッドが足りません。そこで急ごしらえで寝床が作られますが、寝られる場所すべて(!)が寝室に宛がわれます。エアコンの効く娯楽室やスポーツルームなら上等級、運が悪いと配電室や更衣室、機械室での仮眠を余儀なくされます...。 | |||
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公試運転を終えて |
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| 海上公試を無事終えてドックに帰ってきました。ドックマスターの操船でしずしずとドックへ戻ります。この後数週間かけて最終艤装が施され、船主へ引き渡されます。ところで造船市況が好調な韓国の大手造船所(現代重工、三星重工、大宇重工)では、1日に数隻の公試運転が掛け持ちで実施されていると言われます。 | |||
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